ミドルフェイズ/Middle phase section 1

<ミドルフェイズに突入する前に>

 ミドルフェイズからは、侵蝕率の上昇があります。
 シーンに登場したキャラは1D10が侵蝕値となり、その値がそのまま侵蝕率に加算されます。
 あ、でも1D10とか判定とかいきなり言われても判らないと思うので、基本的なこともぺたり。

 この登場侵蝕値上昇を含め侵蝕率は、ある程度なくては何に立ち向かうにも厳しいです。
 が、かといって余り侵蝕率が上がり過ぎると大変なことになります。
 侵蝕率が何かを考えれば、その意味はきっと判ることでしょう……。

Scene 1
Side:Shirayuri
神居 侵蝕率上昇は――2。
[Scene 1 environment]
 Side:kamii
 Time:Around noon.
 Place:The UGN training profile

Scene is start...

 お昼頃のY市、UGNの訓練用施設にて。
 Y市支部があるオフィスビルとは別にあるそこで、日課の訓練を重ねている神居。
 そんな中で唐突に、春日部恭二郎の手下達が襲撃を仕掛けてくるのだった――。
神居  暫くは気づかずトレーニング続けてます。
GM  上の階では屈強なUGNエージェント(訓練中)みたいなのが一生懸命訓練している。
 そんな中、春日部の部下たちが恐ろしい勢いが急襲を掛けてくる。
(神居)  屈強な中にはエリート達もいて「俺は訓練に負けたことがないんだぜ!」
 ――と言っては口先だけであっさり負ける。
(白百合) 「俺はー、模擬戦で2000勝した男だぜはっはぁ!」
 どかばきぐしゃ。「ぐがあ?!」
  オープニング同様、プレイヤー陣即興の巻。
GM  当然上の方では組織だって抵抗を試みる。
 ……が抵抗しようと思った矢先にピンポイントで伏兵が居たり、トラップが仕掛けてあったり。
 そのたびに「何い!?」と意表を突かれる形でばったばったとやられていく。
神居  その気配を察してようやく「ん? 何か上が騒がしいな」
 訓練着のまま肩回しながら「何かの襲撃かね」と呟く。
ExtraUGN 「敵襲敵襲!
 これは訓練ではない訓練ではな……ぐあああああ!」
GM  同じフロアに居た奴らもざわざわざわ。
 そして神居の護衛チームの一人:益須さんも神居のいるフロアに現れます。
「神居! ココは俺たちが抑える、隙を見て脱出してくれ!」
神居 「何が起きてる?」
益須 「なあに、俺たちはしっぽまいて逃げるのと拷問的な訓練メニューを受け止めるのは得意なんだぜ!
 だからお前は逃げて、他の精鋭達と合流して迎撃の準備を整えてくれ」
神居 「人の話を聞け。
 何が起きてる?」
益須 「ファルスハーツの春日部恭二郎の手ごまたちが襲撃を掛けてきている」
神居 「カスカベカスカベ……何かどこかで聞いたような名前だな……。
 そう、奴は確か“ディアボロ……”」
GM  違うわあああ!
白百合  そっちじゃないですよぉ!?
  神居が間違えているのは“ディアボロス”春日恭二
ExtraFH 「流石春日部さんの力だぜ!
 あの強固なUGNの施設がまるで砂糖菓子のように崩れていくぞ!」
ExtraFH 「UGNエージェントとはいえど恭二郎さんの指揮の前では赤子同然だな、ひゃはああああ!」
GM  見ての通り、FHの連中は余裕かましてます。
神居  エキストラ、倒しちゃっていいんでしょうかGM。
GM  どうぞ♪
 NPCの種別の一つ、エキストラ
 Extraって出ててGMが許すなら、料理も処遇もご随意にどうぞ。
神居  そんな中、ひとりふらりと現れる。
 高校生くらいのそいつは訓練着を着て、すっごくけったるそ〜に肩を回している。
ExtraFH 「何だ小僧か、やれ、やっちまえ」
しぶちょ  FHの連中、急襲するなら標的の顔知らないでどうするのにゃー……。
(白百合) 「まあまてまて。
 ほらコイツ、データにあっただろう? こいつがUGNの中でもエースと呼ばれている神居獅貴だ」
ExtraFH 「こいつか」「こいつだ」
 いやうん。
 マスターへのフォローほんと〜にありがとうございます。
ExtraFH 「こいよ“WIRD CARD”
 これでもこう見えて、腕にはなかなか自信があるんだぜ?」
神居 「んー、判った」
 そう言うと、挑発してきたエージェントを良〜く見る。
「……あ、キュマイラなんだ」
 判断するやいなや、エフェクトを使わずにとっ込んでいく。
ExtraFH 「貴様あ、俺様相手にエフェクト使わないだと?
 バカが、死んで後悔させてやるぅ」
 ≪完全獣化≫を用いて襲いかかる、ガッ――。
神居  シュッ――パアン!
 動きを合わせてのクロスカウンターが見事なまでに奇麗に入る。
ExtraFH 「ば、バカな……拳が、視えなかった、だとっ……!」
神居  放っておくと神居が無双しますが構いませんか?
GM  お好きにしてください。
 いっそ全滅させても良いよ、魅せられるならね。
 DX3ではシナリオをぶち壊さない程度までの描写なら、プレイヤー陣営好みで許されます。
 ここらはロールと描写の腕が試されますね。
(神居) 「撃て、撃て!」
 銃を持っている連中は銃口を神居に向けて撃ちまくる。
神居  だが撃った場所、そこにはいつの間にか俺はいない。
ExtraFH 「なにい、どこ行った?!」
神居  そう、振りむく辺りで下の方からシュッ――
 蹴りがいきなり飛んでくる、パァン!
ExtraFH 「ぐはあ?!」
ExtraFH 「しょ、小隊長ー!?」
(しぶちょ) 「ど、どこから攻撃を仕掛けている!?」
神居 「ここだよ」
 目の前に現れては、腹にがすっ。
ExtraFH 「ごはっ!?」
神居  エフェクトすら使わず、己の身体能力だけでバッタバッタなぎ倒していく。
ExtraFH 「なん、だとっ……
 春日部様の作戦には非の打ちどころがない筈なのにっ……」
ExtraFH 「なん、でっ、たった一人の、小僧にっ……」
神居 「これでおわり」
 腹に蹴り、パンっ。
GM 「ぐぅお?!」
神居  最後のひとりが蹴りを喰らえば、壁にがんと打ちつけられる。
GM 「か、春日部さま万歳……」
 がく。
(白百合)  残りのフロアに居た奴がそのフロアの惨事を見、あるいは聞き、感じとる。
 ざわざわ、ざわざわ……。
ExtraFH 「ヤバい、我々の今の兵装では勝てない」
ExtraFH 「撤退だ、撤退だっ……」
  たったったったった……。
GM  さてひと段落ついたところ――
 てか神居は<衝動>何だっけ?
 後、<賢者の石>はどこにある?
神居  <衝動:飢餓>、俺の<賢者の石>は心臓と同化してる。
GM  OK。
 ――ドクン。

 唐突に、心臓が大きく脈を打つ。
 強い衝動がうねりとなり、神居の意識を飲み込んだ。

 『今の自分が持つ力、それだけでは足りない』
 『足りない、足りない――』

 ぶつぶつと呟く神居、その様は飢えた野獣の様の如く。
 理性やタガなぞその眼には、一片たりとも湛えていない。
 獲物に狙いを定めると、その瞳孔がまたたく間に開かれた。

 ずるり。
 巨大な蛇が回り込むよう、戦意を喪失しているエージェントへ神居は向かい立ちふさがる。

 右腕が上がる。
 背後にはごわり、広がり見せるは巨大な影。
 「な、なんだこの闇はっ……?!」
 巨大な闇をその眼を目の当たりにすれば、絶望に囚われ凍るエージェント。
 まさに蛇ににらまれた蛙の如く、逃げるも叶わずその場で震えることしか許されない。

 右腕が振り下ろされる。
 無慈悲な処刑のギロチンが、恐怖に慄く彼の頭上へと振り下ろされた。

 ――ガッ。

 牙を剥く、喰らいしものの大顎が獲物を飲み込むその寸前。
 振り下ろされた右腕の拳が当たる寸前、その手首を左手が抑え込む。
 獲物を喰らおうとした右手、それを力づくで抑えているのは己が左手。
 見ればその身体の持ち主の、その目は人へと戻っている。
 ばつの悪そうな、気まずそうな顔を浮かべている。
 「お前、ちょっと寝てて」
 目の前で怯えてる相手へ手刀ひと振り首に入れ、怯える彼を気絶させた。  
GM  君は何とかその衝動を抑えることに成功しました、これも日々の訓練のたまものなのでしょう。
 ただ、こんな暴走なんて今までなかなか無かったこと。
 何故こんなことが起こっているのか、このままだと――
神居 「そう言えばさっき、エージェントの名前を呟いていたな。
 確か、カスカベ……キョウジロウ……。
 何かパクリみたいな名前だ」
GM  てめこらっ、それ聞こえてると怒るよ!?
神居  相手、いないし。
GM  いないからね、だいじょうぶだけどね!?
神居  そうするとさっと荷物をまとめて「支部の方行くか」
GM  って処でシーンカットです。

...Scene is en...

神居 「……しまった。
 この状況じゃメロン買いにいけねえ」

...Scene is end.

GM  メロン?!
神居  ほら、お見舞いにはメロン。
 白百合さん、調子崩して支部で休んでるから。
GM  あー、イイ男してんな。
Scene 2
 ここのシーンプレイヤーは決まってません、お好きにどうぞ。
 有体にプレイヤー陣営合流して〜の演出をしてください、と言うシーン。
GM  あ、でも意外とシーン短いかもしれない。
 とりあえず侵蝕率上昇判定どうぞ。
伊弉  ――3。
白百合  私は2でした。
 空気読んでる10面ダイスに感謝です。
しぶちょ  7?!
 結構出たにゃ、ボクはRB(レネゲイドビーイング)のせいで初期が高いのににゃー!?
GM  大丈夫大丈夫まだまだイける。
神居  一方そのころ、連続でシーン登場になる俺の侵蝕率は39。
しぶちょ  もう45だにゃー!?
白百合  帰ってきて、支部長帰ってきてー!?
しぶちょ  RBは初期侵蝕率に補正がついていて高いのにゃー!?
 しかもボクは<覚醒:命令><衝動:殺戮>だから凄く高いのにゃーっ。
GM  まあまあ。
 とりあえず場面は指定したんで続けて続けて。
 合流場所はどこでも良いっすよ。
  途中でかませ犬が出てくるけどな。
しぶちょ  しぶちょー的に言うとぉ、支部は間違いなく監視か狙われているんだよね〜?
 かみやんが狙われているならぁ、彼の帰宅ルートで合流する方を選ぶんだにゃー?
神居  そうしたらさ、こっちが急ぎで支部に向かってるところだからさ。
 そこでバッタリ、皆と合流するってどうだろう?
しぶちょ  かみやんとこに行こうとしたら帰って来たって処かにゃ?
 それにゃらビルの1階でバッタリ、「しょうがないから支部に行くか」な感じにしようかにゃ。
 ボクは支部長室のある3階からとんとん降りようとするにゃ〜。
白百合  私も一緒に……。
 支部長を抱っこして降りてきます。
 てことで場所確定。
 シーンプレイヤーは仮にふっとこうか、しぶちょーでいっかな。
[Scene 2 environment]
 Side:Shibucho
 Time:Shortly after this time
 Place:The UGN branch office,1F

Scene is start...

 Y市支部、1階。
 支部長を抱っこして降りてくる白百合、エントランスで会うは伊弉。
 伊弉の手にはフルーツ盛り合わせの籠がある。
伊弉 「お見舞い」
 そうひとこと、お見舞いの果物籠を白百合さんに手渡します。
白百合 「あ、ありがとう……」
 力なさげに微笑むのですけれど、目が赤く腫れていて泣いた跡があります。
伊弉 「……何か、襲撃でもありました?」
しぶちょ 「んーっと、とりあえず白百合ちゃんおろして〜?」
白百合 「あっ、ごめんなさい」
 支部長をそっと床に下ろします。
しぶちょ  おろしてもらってちょこんとお座り、「ん〜ん」と目を閉じてしばらく悦に浸るにゃ。
白百合  な、なんだろう?
しぶちょ  胸が柔らかかったんだにゃ〜♪
神居  おまっ。
GM  このえろ猫が!?
しぶちょ 「ん〜ん。
 とりあえず襲撃とかそういうのは今のところないかにゃ〜?
 これからあるみたいだけれどぉ」
(神居) 「ここが支部かあ!」
しぶちょ 「おお、来た来たぁ。
 かみやんまだ来てないのにさ〜あ?」
(神居)  叫び声の主はFH。
 突撃しようとしかけたところ、そいつは前のめりにどさっと倒れる。
ExtraFH 「のわっ」
神居  蹴り飛ばしての、俺登場。
白百合 「神居君!?」
 ぱっと傍まで駆け寄ります。
しぶちょ  不機嫌そ〜にしっぽふりふり。
「かみや〜ん、面倒引き込むなあ〜?」
伊弉  一瞥しただけ、そのまま見てる。
しぶちょ  あれいいのかにゃPC2?
伊弉  カムイの傍になら誰かがどうせ行く。
GM  いや確かに白百合行ったけどそうじゃなくて、ヒロイン持ってかれてるよ?!
伊弉  ヒロインではなく護衛者のつもりですが。
GM  護衛者なら尚更心配しなさいよ気にかけなさいよ!?
 いやま、そりゃ神居は全然無傷でピンピンしてる訳ですがねーっ。
 そこらはほら、一応PC2っていわゆるヒロイン配役なわけでして……。
伊弉 「あ、お帰り。とりあえず何かあったか教えて?
 ここでしゃべるのがまずいなら皆でどっか、行く?」
GM  ひ、ひとかけらも心配してる気配がない……。
伊弉  そんなものは砂粒1つ分すらありません。
≪ポケットディメンション≫で隠し部屋を造って話す? を言外に含めカムイに言う。
神居  声を掛けられるけど傍に来てくれた白百合さんの方に自然と目が向かう。
 彼女の様子が目に入るとぎょっとする。
「おいお前、目が赤いぞ何かあったのか大丈夫か!?」
白百合 「あ、うん、なんでもないの」
 顔を伏せて隠そうとします。
神居 「あ、じゃあ、何でもないなら良いの……か?
 ま、お大事にな」
GM (心配する方される方が逆になってるぞおぃ)
白百合 「そ、それよりも神居君、あの……怪我とかなかった?大丈夫?
  どこかぶつけたりとか、襲われたりとか」
神居 「ンー……」
 何て言えばいいのかな。
 てか訓練施設で襲ってきた連中とかこの蹴倒したのってFHって俺判っていいんですかね?
  おのれは自分で描写しといて何を言うか。
GM  まあ神居自身も他もみ〜んな判っていいですよ。
 そいつら春日部恭二郎様万歳とか言ってるしな。
神居 「いやあ、訓練施設の方にさ、こんなのが来たんだよね?」
 倒れて伸びてるFHエージェントを指差します。
白百合  ひっと息を飲む、短い悲鳴。
「ほ、本当に来たんだ」
神居 「まあ……。
 で、面倒事って?」
しぶちょ 「ん、う〜ん。
 て言うか今の説明しなくて良いのかぁ?」
神居 「や、だって訓練施設にファルスハーツのエージェントが来ただけでしょ?」
しぶちょ 「まーねーよくあることだよねー。
 神居チャン様が来てからさ〜あ?」
神居 「アーアーアー聞こえない聞こえない」
伊弉 「簡単に言うとあなたが狙われてます。あなたが欲しいそうです」
神居 「へー」
しぶちょ 「あなたが欲しい! エロいにゃー」
 しっぽがピーン。
白百合 「支部長支部長、違いますよぉ」
神居 「いやでもさあ、それ男に言われてもうれしくないんだよね」
しぶちょ 「まーねー正直ねーボクもオスだしねえ」
伊弉 「支部長オスだったんですか」
しぶちょ 「え、知らなかったの!? そこ重要よ〜?
 ちゃんとボクにだってタマついてるんだからさ〜あ」
伊弉 「別に発情期を見ているわけではないですからね」
しぶちょ 「鳴かにゃいよ騒がにゃいよご近所に迷惑だにゃー!?」 前足で床をたしたしたしっ。
 しっかり主張をしてから居住まいを正して、ようやく支部長の顔に戻るのにゃ。
GM  猫に表情あんまりないんだけどね。
しぶちょ  それを言ってはいけないにゃ。
「ま〜あ、いつもながら準備の足りない霧ちゃんからねえ、連絡があってだねえ。
 今回はぁ……誰だっけ? 春日部恭二だっけ?
 まあ“ディアボロ”っぽい何かがあ、神居ちゃんを狙ってきてるって」
GM  混じってる混じってるって言うか違うって!
 “トイフェル”春日部恭二郎だって!?
しぶちょ 「んで『かみやんを護送したらどうか』っていったらぁ〜?
 余所の支部も攻撃を受けててまともに人を回せないし移動中も危ないって言ってるのねぇ〜」
神居 「ふんふん」
しぶちょ 「ようするにぃ。
 『増援ねーからてめえらで何とかしろv』っていわれましたあ♪」
神居 「いやあ、あいっかわらず無茶ぶりだなあ」
しぶちょ 「まーねーうちの支部なんかいつもこんな感じだけどさあ。
 とりあえずかみやんが何とかしてくれると思ってるのでぇ、頑張ってくださ〜い♪」
神居 「こっなっ、なんて他力本願なっ……
 このだむめっ、ダメで無能でだむって言ってやるっ。
 このだむめっ、だむしぶちょー!!」
しぶちょ 「ネコに何を期待したって良くないにゃ〜?」
神居 「猫の手だって借りたい時もあるんだよっ」
 タンタンっ。
神居 「貸すときは貸すよぉ〜。
 まっ♪とりあえず1階のレクリエーションルームでもいって会議しますかにゃ〜?」
GM  では皆の協力を取り付けたところで。
「待てい!」
 支部の外、エントランスから招かれざる客の叫びが響く。
しぶちょ 「また何か来たにゃ〜あ?
 かみやんモテモテだね〜え?」
神居 「だからさあ。
 俺、男に好かれて喜ぶ趣味ないんだけど」
伊弉 「女なら良いの?」
神居  ぴたっ。
 3秒くらい沈黙があって「――いや、それも微妙」
しぶちょ 「巨乳だったらどぉう?」
神居 「おっと?」
 一歩進む、と、そこにたまたましぶちょーがいる。
しぶちょ 「ぎにゃー!?
 かみやん酷いにゃこのヤロウっ、毎回s――」
GM 「待てい待てい待てい待てい!?」
 お前ら襲撃者無視するなシーン進めるぞ!?
伊弉  この支部で襲撃者なんて良くあることなので。
しぶちょ  ぶっちゃけ慣れたにゃ〜。
GM  (こ、こいつら……)
 と、とりあえず君達のマイペースに置いてけぼりになってた襲撃者――っていうかFHエージェントが叫びますよ。
「我が名は“ドックバイト”鹿沼盛。
 そこの貴様、神居獅貴! 貴様を貰い受けにきた!!」
PC’s  ……。
  あ、やべ。
神居  その科白を聞いた瞬間、全身に鳥肌が立つ。
伊弉 「熱烈なプロポーズですね」
しぶちょ 「これは、ウェディングドレスを着て都市バスに乗る流れだね〜♪」
神居 「……どうしよう、こいつ気持ち悪いんだけど」
GM  おい待ててめえらあ!?
白百合  あ、あのGM……。
 さっきまでの話の流れで言っちゃうと誤解されるのは……
GM  言った後で気づいたけど知るかああああ!
 うるさいてめえら問答無用でミドル戦闘開始だ開始!!
 エンゲージはプレイヤー陣営皆一緒、襲撃者:鹿沼との距離は5mってところだ!!!
しぶちょ  というか〜。
 ボクの行動が回ってくる前にかみやんが片づけるにゃー。
GM  ふふふ、それはどうかな?
 戦闘についてエフェクトについての超概略。

 プレイヤー陣営の行動値は神居:4、伊弉:10、しぶちょー:2、白百合:14。
 なので白百合>伊弉>神居>しぶちょーの順に行動します。
GM  セットアップないね、んじゃ白百合どうぞ。
白百合  マイナーアクション:戦闘移動。
 後ろにだっと移動します、離脱して鹿沼から10mのところ。
伊弉  あ、逃げた。
しぶちょ  白百合ちゃんはとりあえず敵と距離を取らなきゃいけないのにゃー。
 使える攻撃エフェクトが『エンゲージ不可』、つまりアレにくっつかれると戦えないのにゃ。
白百合  震えながらばっと後方に下がって≪コンセントレイト:エンジェルハィロゥ≫≪光の手≫≪光の弓≫
 ≪光の弓≫は[精神:RC]に区分されるエフェクトなのですが、≪光の手≫を組み合わせることで[感覚]でRC攻撃が出来るようになります。
 更に≪コンセントレイト:エンジェルハィロゥ≫のお陰でクリティカル値が下がります。
 私の≪コンセントレイト≫のLvは2なのでクリティカル値は2つ下がります。
 その他色々補正を入れると6D10、クリティカル値:8で――えーいっ(ころころ)達成値:12っ。
GM  鹿沼はガード関連持ってないから、ドッヂで避けろって言われてるな。
 よっ……と(ダイスざらざらざら)
神居  そんなに振るのか?!
GM  ザコじゃないよ鹿沼、うし回避した。
 攻撃ですからね、そりゃ命中させないと――ね。
 ついでにエフェクトの扱いもだしときましょうか。
白百合  バックに下がりながら光の光球みたいなミサイルを幾つも造ってはひゅんひゅんひゅん――。
 でも使い手の私は戦闘意欲がなくへっぴり腰、弾幕は薄く頼りない。
GM 「ふっ、その程度の攻撃か?
 この“ドックバイト”鹿沼盛に何をしたというのだ、はっはっは」
 パシパシカクカク、ひらひらひらっ!
 弾道を読み切りマトリックス避けしてあげましょう。
白百合 「なっ……!」
鹿沼 「ハハハ、強い、強いぞお!」
しぶちょ 「マトリックスというよりはもじもじくんみたいだにゃー」
GM  うるさいっ!
 行動値:13で鹿沼の攻撃。
 ≪貫きの腕≫≪貪欲なる拳≫≪炎の刃≫≪コンセントレイト:エグザイル≫
 対象は単体、移動して接近してターゲットである神居に殴りかかるっていうか斬りかかる。
神居  OK掛かって来い。
GM  あ。
 言い忘れてたけど即時成長のタイミングは自由ね。
  即時成長を今回はOKにしてます、キメて魅せてくれるならね?
しぶちょ  それはかみやんの仕事だにゃー。
GM  ≪貫きの腕≫はガード不能なのでお忘れなく、装甲値はアリ。
 達成値は15、低!
神居  判った。
 (レコードシート渡し)40点即時成長につぎ込みます。
GM  40点だあ?!
 今回のプレイヤー陣営のキャラメイクに使われている経験点は初期値:130点です。
 そこから+40点ってどれだけヤバいか……。
GM  ……はい。
 気前イイな、いきなり……。
神居  [白兵:4][回避:4]のLvをともに10Lvへ。
しぶちょ  パ、パないにゃ〜!?
神居  エフェクト一切なし、素でリアクションのドッヂを試みる。
 (コロコロ)クリティカルも入った、達成値:26で回避。
鹿沼 「はっはっは、貴様もイタダキだあ!」
 哄笑を上げ叫びながら、腕が刃状となってはシュババと伸び襲ってくる。
神居  伸びてきた刃の手が首元でガチン。
 喰らう。
鹿沼 「ふ、殺ったな」
神居  剣先を歯で止めてる。
GM  喰らうってそっちか!?
「ぬ、なに?!」
神居  ペッ。
「ウマくねえな」
鹿沼 「喰おうとした?! 貴様私のレネゲイドを喰おうとしただと?!!」
神居  リアクション終了。
しぶちょ  相変わらずパないにゃー。
GM  次の行動値は10、伊弉か。
伊弉  ≪コンセントレイト:バロール≫≪死神の瞳≫、[精神:RC]で攻撃します。
 侵蝕率等の補正はないため6D10+4、クリティカル値:8。
 ――1クリティカルで達成値:15。
GM  14でした避けられません、弱!
 後1低ければ対決判定のリアクション優先で回避できたんだけどな。
伊弉  相手を見据える。
 その瞬間、鹿沼の周囲だけ重力が一気に増幅する。
鹿沼 「なにぃ身体が重い?!
 貴様<バロール>の能力者か!」
伊弉 「とりあえず、煩いからそこで止まってなさい」
 ≪死神の瞳≫はダメージはない、代わりに次にダメージを受けた場合4D10ダメージ増加。
鹿沼 「なにぃ、貴様あぁあ!」
しぶちょ 「見事な小悪党だにゃー」
GM  はい、神居の行動順ですよ。
神居 「エフェクト使わないで闘ってやっても良いんだけどなあ」と呟く。
 流石にエフェクト1個も使わずに戦うっていうのも可哀そうな気はするんだけどな。
GM  一応派遣されたFHエージェントの中ではかなり優秀な部類なんだよ?!
神居  よし、一発位ちゃんと殴っておきますか。
「俺もそんなに器用じゃないからさ」
 片手のひらで受けゴキゴキと鳴らしている右の拳が、明らかにやばい雰囲気を纏っています。
 マイナーアクション:≪破壊の爪≫
GM  ぞっとだけしておきましょう。
神居  メジャーアクション:≪原初の赤:漆黒の拳≫≪コンセントレイト:ウロボロス≫
 6D10+10、クリティカル値:8で力任せにぶん殴る、達成値は(ころころ)21。
GM  ドッヂを試みるっ!
 (コロコロ)おわ一個もクリティカルしねえ、達成値11だ避けられねえ?!
神居  装甲値無効、コンボによる固定値は10。
 ダメージロールは3D10、全部でダメージ26。
伊弉  更に≪死神の瞳≫分で20追加、トータルダメージは46。
GM  一発で戦闘不能だよバカ野郎!?
伊弉  今のは回避できなかった鹿沼のが悪い。
神居 「アンタじゃんけんは好きか?」
鹿沼 「ジャンケンがどうした小僧、俺はじゃんけんで負けたことがない男だ!」
神居 「最初はぐー」でぶん殴る、ガン!
鹿沼 「ごわあ?!」
 派手な衝撃で吹っ飛んだっ。
 そのまま支部のエントランスの柵に突っ込む、ガラガラガッシャーン。
しぶちょ 「あーあ、また緑丸の社長さんに怒られるにゃー」
  UGNがとことんお世話になる、緑丸清掃の社長さんは加納美鳥
伊弉 「やったものは簡単には片づけてね、カムイ」
神居 「〜♪」
GM  おいそこの破壊者、明後日の方向向いてるんじゃない。
神居 「……まっ♪
 襲撃だから仕方なくねっ?」
しぶちょ 「あいつリザしないかにゃ〜」ぢー。
 しぶちょーのいうリザは≪リザレクション≫の略。
 要は「起きないかな?」って言ってるんですなしぶちょーは。
GM  鹿沼はかんっぜんにノびてしまってますね。
 トドメを刺しますか? 刺しませんか?
神居  俺は基本的には刺さない、ヤなこった。
GM  神居はイヤっつってもしぶちょーが刺すって言ったら他が刺すよ。
伊弉  命と有らば当然。
しぶちょ  んー、そうだにゃー……。
 しばらくぢーっとみつめてから「ま、弱いしイイでしょ」
 放置するにゃ。
伊弉  とりあえず鹿沼のところまでつかつか行く。
「話、聞いてみましょうよ。
 この人、此方を襲撃したのだから襲撃側の情報持っているでしょう?」
 放置はせず、連れてきます。
GM  あ、はあい……。
白百合  あ、GMが困って……?
伊弉  <バロール>の重力増幅能力で束縛したまま、連れて戻ってくる。
しぶちょ  女って怖いにゃー。

...Scene is end.

GM  さてここからは情報収集フェイズに入ります。
 といっても現状だと、情報なんて無きに等しいんだけれどねっ♪
伊弉  鹿沼という名の戦利品からは情報を搾取しようとしますが。
神居  俺も情報収集を始める。
GM  次のシーンからにしてください!?
 シーンプレイヤーが誰かも好きにしていいからさ、暫くシーン演出しててください。
 造ってない分はないんだって?!
 即興で造るから演出しててよ、マジでマジでっ。
 コイツらが出来てない分を情報収集するまでに、即興が間に合うかな―……。
Scene 3
 シーンプレイヤー? 指定なんてないよ。
 登場は自由だしシーンも自由だっ。
神居  春日部恭二郎について調べたい。
 しぶちょーに『春日部恭二郎って何?』と聞くシーンを造りたい。
GM  どうぞ。
 とりあえず全員出てもらいましょうかね。
 侵蝕率上昇した上でスタート

Scene is start...

[Scene 3 environment]
 Side:Shirayuri
 Time:Immediately after this
 Place:The UGN branch office1F, Conference room
 UGN・Y市支部1F、会議室。

 会議室のソファに座り、机を囲んで面々が座る。
 しぶちょー用の座布団も、ソファの上にきちんと敷かれている。
 それぞれの前には白百合が配ったお茶が置かれていく。
しぶちょ 「いつもすまんにゃーほのかちゃん。
 かみやんもこの位甲斐甲斐しければね〜え?」
神居  目をそらして聞いてませんよーという顔。
「(男が甲斐甲斐しくてどうなんだ?)」
しぶちょ 「エプロンとか似合わないかにゃあ?」
GM  どこのサービスですかそれは?!
白百合 「え? 神居君にエプロンですか?」
伊弉 「着せてみれば判ると思いますが、あるのでしょうかね?」
しぶちょ 「うん桜色とかイイんじゃないのぉ?」
神居 「で、ともかくだ」
しぶちょ 「ほら話を切った、読めないにゃ〜空気。
 で、何が聞きたいって?」
神居 「そもそも『春日部恭二郎』って誰よ」
白百合  ガシャン!
 その瞬間、配っていたお茶を引っくり返してしまいます。
神居 「うぉあちっ!?」(←ちょうど神居に配ってるところでひっくりかえした)
白百合 「あ、ご、ごめんっ、ごめんなさいっ」
 急いで布巾を持って来てごしごし、けなげに拭いてます。
しぶちょ 「トラウマがね、うんぬんでね?
 あんまりね、白百合ちゃんの前であんまり話したくないんだけどさ〜あ?
 来ちゃったから仕方ないよね〜え?」
 白百合ちゃんの前で確認を取るにゃりよ。
白百合  目を伏せたままうつむき加減。
「わ、私は別に、大丈夫です……」
しぶちょ 「すっごい大丈夫じゃなさそうなんだけど、仕方ないっかー」
神居  という訳で[情報:UGN][コネ:UGN幹部]で情報収集。
 演出としては、今UGN幹部であるしぶちょーに俺は聞いている。
 なのでこれから出る情報項目はしぶちょーの口から出たということになる。
 よっ――と、達成値:11。
GM  では情報は割れましょう。
◆春日部恭二郎
 FHが誇る敏腕エージェント。
 余りの敏腕ぶりは任務達成率100%とか“プランナー”の再来だとか
 どっかの支部位なら一人で軽く潰せるのではなどなどと数え上げたらきりがない。
 圧倒的な力と戦術眼は本物で、それほど危険な存在。
 以前から圧倒的ではあったが、数年前からより一層手が付けられない状態になったと言われている。
しぶちょ  実際M市支部を1人で壊滅させてるしにゃー。
GM  因みに“ディアボロス”春日恭二とは関係ありません。関係ないったらありませんっ。
 春日恭二の情報項目、ないからね!?
神居  紛らわしい名前の癖に。
白百合  あ、あのっ。
 春日部から見て、春日恭二ってどう思われてるのだろう……。
GM  春日て呼ばれると怒る。別者だということにしておいてください!!
 「春日恭二?
  ふっ、あんな低能と一緒にしないでくださいな。私は優秀ですから」
  大体こんな感じです!!!
神居 「“数年前から手が付けられない位になった”
 何か、あったのかなー……」
 呟きながら、そう思いを巡らせる。
しぶちょ  数年前の時点で既に手が付けられなかった気がするけどにゃ〜?
白百合  いや逆に、手が付けられなくなったから私の元いた支部は壊滅したのかも……?
伊弉 「数年前から手が付けられなくなったって、何かありました?」
 私も[コネ:UGN幹部]を所持してます。
 数年前の事件についてしぶちょ―から聞く形で、同じよう判定して宜しいでしょうか?
GM  OKです。
伊弉  (ころころ)1クリティカルで達成値:15。
GM  (そこまで出さなくても達成値:10で十分だったんだけどな)
 まさにオープニングにあった通りだよ。
◆数年前の事件
 オープニングフェイズ、シーン1参照。
 UGN・M市支部が春日部恭二郎の手によって壊滅させられました。
 <賢者の石>を持ったUGNエージェントすら敗北し殺害され――
 さて、<賢者の石>はどこに行ったんだろうね?
伊弉 「あー……成る程、“手が付けられなくなった“ね?」
 そういって、カムイの方を見ます。
神居 「“手が付けられなくなった”ね」
  神居も<賢者の石>の所有者ですからね。
白百合 「あの……か、春日部の力は本物です……
 ほんとに、本当に私たちだけで、このまま、戦うんですか……?」
しぶちょ 「ん〜そうなんだよねえ。
 さっきも言ったけれどザンネンながらボクらに出来ることしか、できない。
 “ボクらがやるしかない”ていう、そういう状況になってるにゃ。
 白百合ちゃん にはぁかなり精神的にキツいかも知れないんだけれどさっ、ガンバレ♪」
白百合  今まで机を雑巾で拭いていた手がフルフル震え、顔を覆います。
「勝てるわけないじゃないですかっ!」
しぶちょ 「あのにゃ白百合ちゃん、前から言ってるんだけどぉ。
 最初から決めつけるのはヒジョ〜に良くないのでぇ、キミはもう少し自分に自信を持とう」
白百合 「だって……だって……みんな、皆手も足も出なかったんですよ?
 <賢者の石>を持っていたお姉ちゃんだって、何もできなかった。
 きっとこのままじゃ……皆、死んじゃう……」
しぶちょ 「そうだねえ、そうかもしれないにゃ〜。
 でもじゃあ、なにもしないのぉ?」
白百合  首をふるふる。
「わかりません、もう私には、どうしたらいいかわかりません……」
 そうするとわっと、泣き崩れます。
神居 「あのさ。
 俺、白百合さんの事情は良く判らないんだけど、さ」
GM  M市支部の事件や白百合の話は隠ぺいされてないぞ?思いっきり書式化されて残ってる。
神居  そういった他人の事情や過去の書類の類は見ないし詮索しない。
「まあ……。
 なんかスゴい精神的にあるみたいだし、あんまり彼女には無理させない方がいいんじゃないの?」
しぶちょ 「まあねえ?
 ボクもね、白百合ちゃんにはね、この件に関しては無理をさせたくないんだけどぉ〜?
 でもUGNの幹部としてはにぇ、神居ちゃんをFHに持ってかれるわけにはいかないしいぃ、白百合ちゃんもそうだと思ってる訳にゃ〜よ」
白百合  泣いたまま、首をこくこく。
しぶちょ 「でねえ? ボクらが出来ることって言ったらねえ? 全員で立ち向かうことしかないわけにゃよ。
 だってここに居る4人しかいないのにゃー。
 他はだってオマケみたいな強さの子しかいないんだからさ〜あ」
伊弉 「正確には3人と1匹ですよね」
しぶちょ 「それは言ったらいけないにゃ」
GM 「す、すみません……」
 後ろの方で益須寅蔵以下支部の面々が申し訳なさそ〜にしてます。
しぶちょ 「キミにはキミの出来ることがあるニャ。
 だからとりあえず死ぬな? イイね?」
GM 「はい……」
 皆さん小さくなってて、ものすっご〜くさみしそうにしてます。
神居 「じゃ、アレか。
 カンタンなのは俺が春日部ぶっとばせばいいんだな?」
GM  かんったんに言うな!?
しぶちょ 「神居ちゃ〜ん?
 キミ、自分が狙われてるって状況をちゃんと理解してからモノはいってね?」
伊弉 「それが出来れば一番良いのだけれど、それが出来ればこんな事にはなってない」
しぶちょ 「とりあえず表で倒したのはただのザコだからにゃザコ♪
 そこに寝転んでいるおっさんも多分ザコだからにゃー」
GM  そこまでザコじゃなかったんですけどね、鹿沼盛。
 そりゃ春日部恭二郎よりは弱いのだけどさ。
神居 「とりあえずそこのおっさんは、こんなぴくぴくしたまま放っておいていいのか?」
伊弉 「適当に記憶をいじって後で放り出すから良いよ」
神居 「(なんか怖いことが聞こえた……)」
 ただいまの鹿沼の状態。
 焦点があってない目で転がされ、『神居に勝った』という夢を見せられ記憶を植えつけられています。
鹿沼 「勝ったんだ!
 俺は<賢者の石>に勝ったんだ!!  ふはははははは。
 ところで<賢者の石>はどこだ、どこだ、どこにやったんだっ?!」
伊弉  心臓と同化。
鹿沼 「はっ……私と同化したのか!?
 そうか私は……私は<賢者の石>を手に入れた、<賢者の石>の適合者だ!!
 これなら春日部恭二朗にも勝てるかもしれない。ひゃっははは……」
 エロいっていうか……とても、外道、です。
神居 「まっ♪
 でも今居る中でやるしかないワケね」
しぶちょ 「そのと〜り」
神居 「で。
 キツいんだったら白百合さんにあんまり無理させたくないんだよね、俺」
伊弉 「無理をさせるわけにはいかないけれど、話を状況だけはきちんと伝えておかないと。
 その場で会ったときに全く動けないのはまずいでしょう?」
神居 「まあね」
しぶちょ 「とりあえず白百合ちゃんにはここにいてもらうでいいんじゃないかにゃ? 今は」
神居 「今は」
しぶちょ 「はいではそういうことで〜♪
 状況まとめ始めすが宜しいでしょうかにゃ〜」
 ボタンをPI! するとガツーっという音とともに、ホワイトボードが降りてくるのにゃ。
GM  がつ〜。
しぶちょ  さてホワイトボードに説明書きを書かなきゃいけないしぃ。
 めんどくさいけど≪ヒューマンズネイバー≫を使うしかないのにゃー。
 しぶちょーは人間の形を取る≪ヒューマンズネイバー≫をめったには使いません。
 人間になるのが嫌いなのでしょうかねえ?
伊弉  きつかったら、私が代行しますよ?
白百合  あ、待ってください私がやります!
 ソファから立って、ホワイトボードの前に行きます。
しぶちょ 「うにゃ?!
 だ、大丈夫なのかにゃ白百合ちゃん?!」
白百合 「やります、やらせてください。
 私には、これくらいしかできませんから……」
 そう言うとホワイトボードにキュッキュッと、女の子っぽい丸文字で書き始めます。
しぶちょ 「悪いにゃー……」
 きゅっきゅっきゅ。

 ・Y市は春日部恭二郎の策謀により周囲の支部とも分断され戦闘を強いられており、増援は期待できない状態。
 ・その後、Y市支部には鹿沼盛等FHエージェントが襲撃を掛けてきている。
 ・既に2回程襲撃は行われましたが、どちらも“WIRD CARD”によって退けられている。

 こんな感じで書き連ねられていきます。
伊弉  GM。
 鹿沼の頭の中から、襲撃側の情報は判りますでしょうか。
GM  あー……やっても良いんだけどそれは判定をしてもらいたい。
 でもって情報収集判定って言うのは1シーンに1人1回しかできないんだ。
 伊弉はさっき“数年前の事件”について情報収集判定をしているから、もしやるとしたら別シーンでになる。
伊弉  了解です。
しぶちょ 「まあ要するに、これだけつよいってことだにゃー」
GM  “プランナー”の如き戦略を展開し、単独で<賢者の石>を撃退した程の圧倒的な成果を見せつけてます。
しぶちょ  シンドロームは春日恭二と一緒なのかにゃ?
GM  待てこら?!
白百合  まあまあGM、落ち着いて。
GM  すー、はーっ。
白百合  ホワイトボードに一通り書いた後「でも、どうしてなんでしょうね」と、ぽつり。
神居 「ん?」
白百合 「なぜ……こんなに小出しで襲撃を掛けてくるのでしょう?
 春日部のことだったらきっと、神居君の力だってわかってるはずなのに」
しぶちょ 「まーにゃ〜。
 アレ本人が来ちゃえばいいわけなのにぃ、周りをわざわざ分断したわけなのだしぃ?
 でもその辺、こいつが知ってるかにゃあ?」
 鹿沼の頭をぺしぺし、ぺしぺし。
GM  あ、じゃあ伊弉の代わりに判定する?
 今データ造ったからいけるよ?
しぶちょ  じゃあ<ソラリス>の薬の力で自白剤を造ってしゃべらせるにゃ。
 強制的に頭を再起動させたりもできるしにゃっ。
GM  パクパクパク。
 鹿沼はFHエージェント、なので[情報:FH]で判定な。
しぶちょ  だよにゃ〜、技能やアイテムによる補正が一切無しの社会平目振りなのにゃ。
 [社会:8]の底力を見せてやるのにゃ!
GM  社会にとても強いねこ、ネコネットワークがあるからな。
しぶちょ  行くにゃーっ!
 (ざらざら)――まわらないにゃー?!達成値:9。
GM  そんだけ叩けば上等だよ!
 春日部恭二郎は各地支部を分断する為の分断作戦を完璧にするために行動中。
 別のところで動きを取っているが故に、指揮のみでの参加をしている状態だ。
神居  他のところから援軍が来るのが困る?
GM  そ。
 Y市支部、そして標的の神居を完全に孤立無援にする為の最後の仕上げをしているよ。
しぶちょ 「あーやっぱりぃ霧の字めぇ、早めに手を打てばダイジョウブだったじゃ〜ん」
GM  その直前までかんっぺきに隠ぺいしてたんですね。
神居 「まあまあまあまあ。
 後手後手なのはいつものことじゃん?」
しぶちょ 「まあねえうちらはねえ、いつもそういうもんだからね〜え?
 事件が起こってから対応するのがね〜ぇと文句を言うのはここまでにしようかにゃ」
 さて、またUGN支部長の顔に戻るにゃ。
「さて今後の対策だが――何もない!」キリッ。
伊弉 「カムイを浚われないようにするしかありませんからね」
神居  さっすがにそう言われるとなあ。
 しぶちょーをひょいっとネコつまみして持ちあげる。
しぶちょ 「おーいなにをするにゃー?」
神居  鍋の中にぽい。
しぶちょ 「おう?!」
GM  いやっていうかなぜ会議室に鍋がある?!
神居  なぜかある。
 でもってふたをカポン。
しぶちょ 「こらー、ふたを閉めるにゃー?!」
 ガリガリガリガリ、ガリガリガリガリ。
伊弉  ではその鍋を持ってコンロの方へ……。
白百合 「ダメ、ダメーっ?!」

...Scene is end.

神居  ヒトミが鍋持ってコンロ持ってったところでシーンカットって、かなり恐ろしいんだけどイイのか?
GM そこは、知らん!
  区切り良いからシーン切って次の情報収集フェイズに切り替えるよ。