マジで造ってないですエンディングフェイズ。
つーかたとえ事前に造ってたって空の彼方にブン投げてたよこの連中の暴れっぷりじゃ。
各人お好きにエンディング描写してください。
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GM |
てかトリ締めたいのは一体誰? |
神居 |
(黙って手を上げる) |
GM |
んじゃPC2の伊弉からPC番号順にぐるっと回って、最後にPC1の神居のエンディングね。
てことで伊弉からエンディング描写、どぞ。 |
伊弉 |
了解しました。 |
Scene 1
Side:Isana
Scene is start...
UGN・Y市支部、3階にあるのは支部長室。
机の上に座布団が敷かれているこの部屋にあるのは通信用の大きなスクリーン。
連絡回線とを併用しては、伊弉はUGN日本支部長・霧谷雄吾へと報告する。
「――とりあえずは襲撃を退けました」
「何と、彼を退けるのに成功したのですか」
「どっかのバカは相当無理をしたようですが、それはそれとして」
「いえ、これは快挙ですね。
そうですか……あの春日部恭二郎を打ち破るものが出てくるとは……」
「まあ……これからもまたこういうことがなければ良いのですがね」
「そうですね。
でも彼にとって初の敗北、何が起こるかは判りませんから警戒だけは怠らないようにしてください」
「手負いの獣はタチが悪いですからね、了解しました」
必要な報告を終えれば通信を切る。
その後医療班の処へと回っては、休むことなく伊弉は事後処理を続けていく。
そして神居が帰って来た時の為、彼のフォローをその準備をホワイトハンドに頼んでいく。
その最中に戻ってくるのは神居と白百合の二人組。
神居は自身の状態をひとかけらも表にみせる風体なく、戻ってそのまま周りの手伝いを始めている。
ずかずかずか。
「アンタちょっとこっちにいらっしゃい」
問答無用と言わんばかりに神居の首に腕を回してロックしては、そのままズルズル引きづっていく。
引きづる伊弉は全くと、小さく一人ごちている。
向かった先はUGNの医療室、対オーヴァードの外科施設。
怪我を負ったオーヴァード達を、ホワイトハンドの治療班が休むことなく応対している。
「アンタは2・3度死に掛かっているんだから――」
事前に手を回し準備して貰っていた医療室の椅子の1つ、そこに神居を座らせる。
「大人しく、受けろ」
「あ、はい」
普段の、そして今までの調子とは一線を画すトーンの変化、端的な命令。
有無を言わさぬ威圧感、受ければ神居があっさり折れた。
ホワイトハンドの面々に、根回し通りに治療を頼む。
だがホワイトハンドはそれとなく、別の行動を取っている。
その雰囲気が行動が『君たちは放っておこう』と語っている。
『ひと段落ついたらそちらも対応するから』と、そう無言で語ってる。
――つまり、放置。
ホワイトハンドのその様子に、困惑の色をみせる伊弉。
神居は黙って椅子から立ち、大人しく病室のベッドの一つへもぐりこむ。
「悪ぃ寝る」
「はい、寝てなさい」
端的なやり取りを交わすだけ、それだけで伝わる間柄。
「ほのかちゃん」
「あ、はいっ」
続けざま、一緒に戻ってきた彼女に声をかける。
彼女も先の気迫に中てられてかはたまた予測外か、素っ頓狂な声が帰る。
「宜しく」
「えっ、あっ?!
伊弉さん、どこに行くんですか?」
「向こう」
言葉数は少なく端的に。
適当な部屋を指差し淡々と。
「じゃあここ座って、見張り宜しく」
「はい」
端的な言葉のそのうちには、問答無用が見え隠れ。
「じゃ」
短く告げれば2人を背にし、医療室を後にする。
後に残るは2人の男女、眠る少年と佇む少女。
少女は相手に言われた通り、ちょこんと傍の椅子に座る。
「ズルイ、なあ……」
佇む白い百合の花が、ぽつりとひとことそう呟く。
医療室の出入り口、立ち去りもう誰もいないその先へと向かって――ひとことぽつりと呟いた。
...Scene is end.
GM |
あれ伊弉、これで良いんですかエンディング。 |
伊弉 |
良いんですよ、基本的に事後処理をするだけです。
それにこれが、私にとっての“とくべつなもの”で相違ありません。 |
GM |
そうですか。
じゃあ次のエンディング、行ってみましょうかね。 |
Scene 2
Side:Shibucho
Scene is start...
UGNが管理所有する、オフィスビルのその一つ。
そこはY市支部ではない、別のビル。
その3階、とある部屋。
そこはブラインドが落とされていて真っ暗闇。
その中でただぼうっと、プロジェクターの光だけが浮かび上がっている。
唐突に斜め横から中央に向かう何かが現れる。
部屋の中の唯一の光源、浮かび上がっているプロジェクターの光に1つ、猫の影が射し込んだ。
プロジェクターの写しだす光。
それがだんだんぼやけていけば――そこには“プランナー”の顔を模る。
模る光に向かうのは、ただただ黒い小さな影。
影の尻尾は光の内で、ふりふりゆらゆら動いている。
「うん。
以上でぇ今回の事件の顛末は全部話したところかにゃー」
「――。――。」
「うん、それでねー?
とりあえずねー、彼の事は見ていたい感じだし〜?
霧ちゃんのこともねー、彼にはまだ借りが返し切れてはいないからさぁ〜?
とりあえずぅ、そっちにはまだ戻れないかなっ♪」
「――。――。」
「うん……そう、そうだねぇ〜。
ボクにとっては<ウロボロス>っていうシンドロームも仲間の内に入ると思うんだよ〜?
ウン、言いたいことは判るんだけどねぇ?」
黒い影の主の声が、暗闇の中に小さく響く。
対する光と共に、取りとめもなく話している。
「……そだね。
来るべき時にはボクもそっちの傍に居るよ♪」
そう言うと影はプロジェクターのボタンをぽちりと押す。
光は掻き消えるように拡散し、世界は完全に暗闇に堕ちる。
「レネゲイドビーイングって言うのは、 人を知るために居るからね♪」
...Scene is end.
GM |
ひゅ〜♪
さすがしぶちょー、描写と立ち回りで魅せてくれますねえ……。 |
Scene 3
Side:Shirayuri
Scene is start...
UGN施設の一つ、共同墓地。
そこは殉職し英霊として祭られた、エージェント達が眠る墓。
花束を持って来訪するのは白百合ほのか。
彼女はあの事件以来、初めてこの共同墓地へと訪れた。
自らが元所属していたUGN・M市支部。
壊滅したその支部の仲間達が眠っている墓前に立ち、彼女は事件の顛末を話す。
「大丈夫。
皆の意志は、何時でも、私の傍に居るから。
皆は――安心してね」
英霊に優しく語りかけながら、墓前に花束をそっと添える。
「うん、見つけたんだ。
私にとって……私にとっての“とくべつなもの”、ちゃんと見つけられたんだ」
おもむろに彼女は髪を結う。
事件以来ずっと伸ばし続けては、とうとう腰まで届いた長い黒髪。
光が奔れば次の瞬間、すぱりそれが断ち切れる。
ベリーショットになった彼女。
自らの手で切った髪を墓前に供えれば、颯爽と背筋を伸ばしてそこを去る。
さぁっ――と吹き抜けるような一陣の風が吹く。
それは爽やかな、一陣の風。
...Scene is end.
GM |
おおー……
ハードルどんどん上がっていくねえ〜♪
はい締めてくださいPC1、神居獅貴君。 |
神居 |
いや今のエンディングで良いんじゃないか? |
しぶちょ |
何故かPC1ぽいにゃー。 |
白百合 |
気のせいですよぉ。 |
閑話、休題。
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Scene Final
Side:Kamii
Scene is start...
ある日、ある時、この後日。
Y市支部にとあるサーカス公演の、招待券が送られてくる。
そサーカスは神居がこのUGNに入る前から所属しているサーカス団。
その公演が開催されると、Y市支部の面々に招待券が送られてきたのだ。
神居の出演演目は綱渡り。
サーカステントの天頂に最も近い場所、そこにただ一本だけ張られた細い綱の上を渡る。
「大丈夫かな」「危ない、危ないっ」とざわつく悲鳴、「凄いぞ」という歓声。
その中に入り混じる、「あの綱渡りをやるために、どんだけ頑張ってきたんだろうな」という呟き。
「(そうだよ)」
呟きを聞けば、心の中で呟き返す。
「(“とくべつなもの”て言うのは、サーカス仲間は才能だとか神からのプレゼントだってもので済ませてしまう)」
「(だけど、そうじゃない」
「( こうやってみてくれてる人たちは、俺がいかに頑張って来たか、そう言うところを見てくれる)」
ちらり。
高い高いロープの上から、自分が招待した仲間たち側の方を見る。
「(だから、間違いなく。
こういうことが出来るのも、特別な力を持ったのも、俺は自分の努力のお陰だと思ってる。
だからこそ――傍にいてくれる人だっている)」
「(だけどな――)」
途端、ロープから彼が足を踏み外す。
劈く程の悲鳴が上がる。
落ちれば下にはネットはない、ただ床に叩きつけられるだけだ。
だがよくよく見れば落ちる先には、ワイヤーで釣られた鉄棒がある。
綱から落ちた神居はその鉄棒を巧く掴んでぐるり、一回転をしてみせる。
そしてぱっと手を放しては、宙でくるくると回転し――10m程下の台へと奇麗に着地する。
「(だけど、傍にいてくれる“とくべつなやつら”が居るから、俺は力を更に出せるんだ)」
ハプニングに見せかけたパフォーマンス。
観客からは割れんばかりの拍手が沸き起こる。
「(これからも面倒ことはあるンだろうけれど)」
「(ほんっと誰のせいか知らないけれどっ、何故か俺の周りじゃ起きるらしいから!)」
「(まあ、良いだろう――これからも、皆で乗り越えて、魅せるさ)」
...Scene is end.
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