オープニング/Opening

<オープニングに突入する前に>

 DX3においては、シーンに登場するたびに侵蝕率の上昇判定があります。
 シーンに登場したキャラは1D10が侵蝕値となり、その値がそのまま侵蝕率に加算されます。
 ただ1D10や判定なんていきなり言われても判らないと思いますので、基本的なこともこちらに。

 この登場侵蝕値上昇を含め侵蝕率は、ある程度なくては何に立ち向かうにも厳しいもの。
 されどあまりにも侵蝕率が上がりすぎれば、その先に待つものは――……。

Opening Scene 1
Side:Kakeru

では、オープニングシーンをはじめます。
最初はPC1の石堂駆くんのシーンから。

Scene is start...

 夢をみている。
 はるか彼方までに広がる広大な陸上競技場、そこを数多のアスリートに混じり駆けている石堂駆。
 彼の足は、翼が生えたかのように軽やかに動き
 全身で風を切りながら、数多のライバルらの背をグングンと追い越してゆく。

 どこまでも速く。
 どこまでも自由に。

 その瞬間――ガシャリ。
 足に、鉄の鎖がまきつく。

 鎖に阻まれる間に、ライバルらの背中は、どんどん、どんどん、遠ざかってゆく。

 足が重い。
 足が動かない。

 鎖はその重みから地面へと沈み。
 石堂の脚は、地中へと落ちていった。
GM  ――と、ここで夢から覚めます。
 夢から目覚めた直後あたりから、ロールはじめていいよ。
 じゃ、目を見開いてで飛び起きる。
 目を覚ますと、そこは見慣れた自分の部屋。
 部屋の壁には表彰状やトロフィーが飾られ、机の上には何枚かの写真。
 それらを、じっと止まったように眺めたあと、自分がなにものだったのかを思い出し……
小春日  せ、せつない……。
 ……そして、その口から自然と自嘲気味の笑いがこぼれる。
「……はは、夢の中でも走ってるのか、俺は。
 おめでたいな……もう、俺はあのフィールドには立てないってのに」
??? 「……オ……ヨ……」
GM  聞こえるか聞こえないかの大きさで、なにかの声が耳に入ってくるよ。
 むくりとベッドから立ち上がって、机の上の煙草の箱を掴む。
 いままでの生活の中で絶対に手をださなかったもの。手を出すことなどありえなかったもの。
GM  また何かの声がする。
「……オハ……」
「あー……目が覚めちまったなぁ」
 そういってカーテンを開ける。声はなんとなく、自分とは関係のない世界のもののように感じる。
 近所で誰かが話してるんだろう。そう思う。
GM  と、今度はさきほどよりも大きな声が
??? 「オハヨ!」
GM  けっこう近いぞ!
 無気力げな視線を窓の外に彷徨わせ……その視線が、腕に……
「うわっ! うわなんだこれっ!?」
GM  腕がいい?
 どこでもいいー。
GM  “脚”にしようぜw
 じゃあ脚で。
GM  では、左脚に、ものすごいサイケデリックなタトゥーみたいな痣が色濃く浮かんでいるよ。
「え、えー。まじかー」
 びっくりして、くわえようとした煙草がぽろり。
「なんぞこれ、なに、え? とうとう俺封印されし厨ニの力に目覚めたの? 死ぬの?」
小春日  火がついてたら【じゅっ♪】っていくところっすよ。
??? 「やっ! 気だるい休日の朝だね! たのしんでる?」
「うわっ、喋った。うわー。まじかー」
GM  声はそのタトゥーから聞こえてくるよ!
「こりゃあもうだめかもしれん。とうとう精神的におかしくなったか俺」
 こういうの誰に相談したらいいんだ? 病院?
 なんて、そんなことを考える。この歳で精神病患者はいやだなー。
聖痕 「どーも! スティグマだよ!」
「……」呆然。
聖痕 「いいねぇ、そのリアクション!
 とり憑きがいがあるってもんだよ! オレも見る目あるなぁ! さすがオレ!」
小春日  便宜的にクマーと名付けよ。
「えーと、えー……お、おはよう?」
 ……大丈夫か俺。
聖痕 「オハヨ!!」
小春日  クマー軽いっすねー。
聖痕 「ところで相棒をもつなら、同性がいい派? 異性がいい派?」
「えーと、なんか知らんが、俺の妄想なら帰ってくれ。
 俺は自分の足に友情を求める気も無ければ、そこまで愛に飢えてもいない、よ?」
 とかいいつつ、動揺のままにツイッターに『脚がしゃべったなう。』
GM  <<あるあるあ……ねーよwww>>ってリプがwwww
 <<夢はベッドで見るもんだよ>>とかねっ。
聖痕 「バッカおめぇ、オレが飢えてんだよ!
 愛と勇気だけが友達で満足するのはアンパン顔野郎だけなんだよ!」
 なにがなんだかわからず、タトゥーをびよーんと伸ばしてみたり。
「うわー。まじでなんかついてるわー。夢じゃねー」
聖痕 「なんだおめぇ、やっぱ女声じゃないと燃えないタイプなのか?
 おっけー、ちょっとまってろ。マ”ーマ”ーマ”ー。ん……んん……って、やーめーろーよー。
 ひっぱんなよーぅ」
「うわきもっ、きもっ。やばいやばい、俺の脚がきもい」
聖痕 「本人に面と向かってキモイっていうなよ! 傷つくだろ!?」
 それに未来の“魔王”の脚なんだから、もっとこう、大事にしろよ! な! スキンケアとか!」
「なにこれドッキリかなにか? つーかなに、お前なんなの?
 魔王っておま、本気で厨ニ的なあれか? しずまれ。しずまれ俺の脚……!?」
 動転しつつも、なんかびみょーに冷静。
聖痕 「だが断る。オレがきたからには、好きなだけ荒ぶるぞ。そしておまえを“魔王”にプロデュースだ!
 “魔王”はいいよぅ! モテちゃうよぅ! モテモテちゃうよぅ!」
「いや俺モテるとかどうでもいいし。
小春日  ははぁん。このシナリオ、じつはのんきに陽気なお気楽シナリオっすね?
聖痕 「よし、じゃあ趣旨を把握したところで、さっそくいってみよう!!」
「っていうか趣旨ってなんだよ趣旨って、まったく理解してねーよ」
 頭の中で冷静に、現状を受け入れている自分を観察する。なんだこれ。
聖痕 「決まってるじゃん。他の魔王どもをブっ殺して、頂点に立つんだよ! 天下一武道会で暗黒闘技場で地下闘技場なんだよ! 魔王オブザ魔王! ユーアンダスタン?」
「……あー、ああー」
 レネゲイドのことがうっすら頭をよぎって、うわー厄介ごとに巻き込まれた気配がするわー、なんて考えたり。
「……帰ってください」
聖痕 「ダイジョブダッテ! そのためのオレだって!」
GM  ここで石堂くんには特別に、Eロイスを取得させてあげよう♪
 うわああああああ!?
 よりにもよって?!
 Eっておま、Eって!?
小春日  ははあん、『イカス・ロイス』の略っすね、やったじゃないっすか♪
GM  ある意味間違ってないねーっ。
【特殊Eロイス:<韋駄天(フリークゾイド)>】
 オートアクション/--/対象:自身/射程:至近/自動成功
 ダメージ適用直前に宣言、与えるダメージに【行動値】を追加する。
 シナリオ中5回。なお1度の使用で複数回使用宣言をすると効果は累積する。
聖痕 「どうよ? この強さ?(どやぁ)」
「(…………うわぁこいつ人の話きいてねぇ)」
 そんなことが頭をよぎる。
「よしわかった。仮に俺がそのなんだ、暗黒闘技? とかなんとかにでて魔王になって、それでなに、なにがあるってわけ?」
聖痕 「………………」
間。
聖痕 「あれだ。いいぞぉ、“魔王”は!(力説)」
「帰れ! 帰れよ! なんで俺なんだよ!? 俺じゃなくていいだろっていうか、俺絶賛傷心中じゃねーか。グレーな気分にひたらせとけよ!?」
聖痕 「だって……おちこむお兄ちゃん……ほっておけなかったんだもん……ぷんぷん」
「……タバコの火押し付けんぞ」
聖痕 「やめて! キズモノになっちゃう!! っていうか、あれだぜ」
聖痕 『よんだのは、おまえだろ?』
「へ……?」
聖痕 「まぁ、あれよ。
 魔王になっちまえば、“なんでも”思い通りさ。“魔王”をやめるのだって、“よけいなお荷物”をおろすことだってな……それに言ったろ? もうおまえは魔王トーナメントに颯爽とエントリーしちゃったわけよ。こうしてる間にも、迫ってきてんだぜ。おまえの、ライバルが……」
 頭の中で一瞬、なにかがリフレインする。
 広大なフィールドで正々堂々と走る自分。誰かを追い抜く感覚。同じ条件で勝つ達成感。ノイズのように記憶と感覚が一瞬思い出されて、消える。
 なぜ今それがよみがえったのかすらわからない。
聖痕 「おまえを、殺しに」
「(くそみたいな厄介ごとに巻き込まれたなぁ)」
 そんなことを考えつつ、こんな言葉が零れ落ちた。
「それってつまり、競争ってわけか」
聖痕 「ソダヨ!!」
「競争っつーか、殺し合いっつーか……」
聖痕 「他の“魔王”もスティグマをもってるから、きをつけてね! おにーちゃん!!!☆ミ」
「あーもう、やっぱお前、帰れよ……」
 そんなことをいいつつ、立ち上がる。そいつの言ってることはよくわからない。信じようとも思わない。だが、なにかが始まったのだ、そんな気がした。
GM  ではここでオープニングを切りましょう。

...Scene is end.

GM  先ほどの特殊Eロイス:<韋駄天>の“効果は累積する”について補足説明。
  ダメージを与える直前に宣言しますが、【3回使用する】と宣言すれば行動値の3倍、5回使用すると宣言すれば5倍がダメージに加算されます。
小春日  ぶ。
 同タイミングで複数回使用できるというわけか。
GM  シナリオ中に5回分だけっていう制限はあるけど、同タイミングで何回もつかえる。ブラックドックの≪電磁反応装甲≫みたいな感じだね。
 侵蝕値の増加はないよ! あとは調査してね!!(どやあ)
 <韋駄天>、見た瞬間Eロイスってわかりますか?
小春日  まあスティグマを見れば一発じゃないっすかねぇ……。
GM  そだね。
 じゃあ、もういいかな? 次いっちゃうよ?
Opening Scene 2
Side:Arata
GM  では、次はー。PC2の天神新ちゃん、はりきってどーぞ。
 うわ入りからぶん投げ!?
GM  いやいやいやいや、ちゃんと指定あるよぅ。
 シーンは今回の指令を説明されているところ、場所はUGN支部でいいかな?
 はーい。

Scene is start...

UGN・牧野市支部。
GM  ここはホテル一つが丸々UGN支部の豪華仕様。
 このUGN支部はエージェントが総勢100人ぐらいいる立派な支部です。
 多……?!
GM  市の面積が広いってこともあってこの人数。
 そして本日、新ちゃんは支部長からの指令を受けるべく、早朝からホテルの豪華ロビーに呼び出されました。
 学校にこの後行くであろう、ということと、目上の人に会うということで制服きちんと着こんでは「おはようございます支部長」と、まずは一礼。
GM  やたら広いロビーのふかふかのソファと大理石のテーブルに、支部長の“キラークイーン”小野田 麗子(18)と、他の精鋭エージェントたちが座っているね。
 支部長若いですが、じつは新ちゃんとおなじホーム出身の先輩です。
小野田 「おはよう、アラタちゃん。登校前にごめんなさい。まぁ、座って、座って」
「はい、では失礼します」
 先輩には礼を。そして言われたとおりに着席。
GM  その様子に、にっこりと微笑む小野田。
 そして、手元のファイルを開いて、書類と4枚の写真をとりだす。
小野田 「本日、みなさんをお呼したのは他でもありません。UGNからの緊急任務です。
 昨夜未明、この牧野市に、悪質なレネゲイドビーイングが潜伏していることがわかりました。単刀直入にいえば、今回の任務は、そのレネゲイドビーイングを抹殺することです」
GM  小野田が書類を皆の前に差し出す。そこにはUGNがまとめたレネゲイドビーイングの詳細が載っている。
 他も見ているのだから、ひとりで手にとるわけにはいかない。
 黙って遠目で目を細め、資料に目を通していく。
小野田 「データは過去のものですが……そのレネゲイドビーイングの名称は……その……」
 口ごもり、言いにくそうにしているが、やがて気まずそうに切り出す。
「“魔王”……です」
「マオウ、です、か……?」
 聞いたことがないな。どこぞの“らのべ”にでもついているような名前だ、ということ位は判るのだけども。
小野田 「UGNが命名したわけではありませんよ? そう自称したのです。
 この“自称:魔王”は、13年前に、FHの研究で生み出された人工的なレネゲイドビーイングでした。FHの計画の一環として、世に放たれ、UGNが討伐。FHの計画は頓挫しました。
 ですが昨夜未明、牧野市支部のレネゲイド探知網に、この“魔王”と同種のワーディング反応が確認されました」
「その残党が、今回現れた――ということでしょうか」
小野田 「“魔王”の特殊なワーディング反応と極めて近いことから、おそらく分解した“魔王”本体の欠片だとUGNは判断しました」
 頭の中で、千切れ千切れになった折り紙がそれぞれ鶴になって飛んでいる姿を想像している。
 ウィルスだし、まあそういう芸当も出来るのだろうか……と考えながら。
小野田 「過去の調査資料によると、“魔王”はレジェンダリ型……ですが、コロニー型の性質をも持ち合わせています。つまり、“魔王”を個々の分体が集合することで力を発揮します。
 そして、討伐した当時の報告によれば“魔王”は、オーヴァードと非オーヴァードの区別なく、人間に寄生して行動します。寄生された人間には、身体の一部に“特徴的な痣”が出現します。
 13年前は、この特徴を確認していながら、分体の集合、そして“魔王”の完成体を許してしまいました。そして……甚大な被害を……」
 甚大な被害と聞いて、以前の姉のジャーム化・彼女を殺すのに躊躇したことによる甚大な被害をフラッシュバックする。自然、顔が少し蒼くなる。
GM  新と同じく、支部長の説明を聞き入っていたエージェントたちの表情に緊張が走る。
小野田 「なぜ討伐されたはずの“魔王”が活動を再開しているのかは現在調査中です。
 今回のあなたたちの任務は、一刻もはやく、“魔王”の分体に寄生されている人間を見つけ出し、コレを処分することです。
 寄生されたと思しき人間のうち、数名は特定できました。詳細はこれから渡すファイルを確認してください」
GM  各エージェントらにファイルが手渡される。なかには過去の調査資料と、4枚の顔写真。
 資料に細かめに目を通しつつ、名前と写真もきちんと確認します。
 顔写真の裏には被写体の名前が記されている。
 ・1枚目:桐野カスミ
 ・2枚目:本庄マサヒコ
 ・3枚目:切真一輝
 ・4枚目:石堂 駆
 4枚目を見た瞬間、あからさまに表情が一瞬凍る。改めて再度、過去の調査資料を見直す。
「それで……非オーヴァードに寄生であれ、【抹殺】で……、しょうか。ジャームのように、戻す手段は現状ない……と」
GM  新からの質問に、重々しい表情で小野田がうなづく。
「そう、です、か」
 資料を読んでいる俯き顔、目は見えない状態で、普段以上に感情のない声が帰る。
 レネゲイドに寄生されたなら、たとえ寄生された場所を切除したところで戻ることはなかったはず――ジャーム化を開始したモノもまた同じ。と、なると……
小野田 「過去資料によれば、魔王の分体に寄生された人間は、一様に“欲望に忠実なまま行動”したそうです。この意味は……わかるわよね……」
「――はい」
GM  資料を目にしたエージェントたちにも一様に動揺がみられる。互いに視線をかわす。
小野田 「この4名を除いて、まだ16名のワーディング反応があります。くれぐれも慎重に行動してください。分体といえど、その能力は計り知れません。追加情報があれば追って連絡します。以上、なにか質問は?」
 黙って首を横に振ります。
小野田 「では、緊急依頼の説明は以上です。すみやかに行動に移ってください」
 支部長は反応は“20”、確認されたと言っていた。あと16もあるわけだけれど……だからと言って、既知の標的を見逃してよいわけでは、ない。
 言葉が終わったその瞬間、≪猫の道≫で跡形もなく消える。シーンアウトさせてもらえると。
GM  パタン。
 麗子がファイルを閉じる音と同時に、エージェントらも席を立って颯爽と行動を開始する。
 ではオープニングシーン終了です!

...Scene is end.

 まあどこ行ったかお分かりですよね、てことでっ。
GM  そうかあ……ふけたか……
 最短で“韋駄天”ところに行ったΣ 早朝ならばとりあえず家だろうと目算して。
 いたら奇襲掛けますよ、余裕で。
GM  ひどいwww
 躊躇したら甚大化するなら、躊躇なんてできないです。
小春日  酷いwwwww
GM  まだジャームってきまったわけじゃないのにー。
 。○(でもどれにしたってジャームかどうか判定するには魔女裁判状態……だし、なあ)
Opening Scene 3
Side:Koharubi
次は小春日ちゃんのオープニングー。
GM  で、どこに居たい?
小春日  ンー、どこでも大丈夫。
 時間帯にもよるけど、普段は学生してるから、じゃあ放課後の喫茶店ぐらいで。
GM  オッケー、じゃあおしゃれな喫茶店で。
 マスターレイス’09のレリア・ジュリーちゃんとお茶してるところから。
小春日  マスターレイス対談きちゃったぁー!
 一般社会の中で堂々と顔をつきあわせるマスターレイス。
 でもマスターレイスだって女子会してもいいとおもうの!

Scene is start...

牧野市の一角、おしゃれな喫茶店での昼下がり。
小春日  角砂糖をドボドボミルクティーに落としながら。
「ども、お久しぶりっすー、2ヶ月前にアメリカに行く時が最後でしたっけー」
レリア 「……おひさしぶり……春日さんも……お変わりなさそうで……」
 控えめにミルクをいれた紅茶を一口。
GM  しばしたわいもないガールズトークのあと、レリアが切り出します。
小春日 「へへ、そいで、今日はまたどうしてこんなところに?」
レリア 「うん……実は……お願いがあって……」
小春日 「お願い? こりゃまた………………珍しいっすね?」
 紅茶を飲み干して、ちょっと真面目な顔に。
レリア  残り少ない紅茶をスプーンでくるくるかきまぜながら。
「……お父様から……おつかいを仰せつかっていたのだけれど……他の用事ができて…………春日さんに……代わりに……おつかいを頼めたらいいなって……」
小春日 「ん、わかったっす、いいっすよー、最近お仕事もなかったっすしねー」
 詳しく聞かないであっけらかんと。
「んでんで、自分、何すればいいっすか? いや、レリアちゃんに任されるぐらいの事っすから、どこまで出来るかはわかんないっすけどー」
レリア 「……ありがとう……埋め合わせは……いつか必ず……」
小春日 「じゃ、ここのお代はおまかせってことで」にこっと笑う。
レリア 「……ええ……もちろん……もっとなにか頼む……?」
 ふっと仄かに笑みをうかべる。
 そうすると可愛くデコレーションされたUSBチップを1つ、小春日ちゃんに手渡します。
小春日 「店員さーん! ジャンボパフェ2つー!」
 ひょいっとそれを受けとって、しげしげと見つめ。
「どーせならブラックドッグなら手間がなくて良かったんっすけどねー、中身は?」
レリア 「……おつかいのリスト……。
 “魔王”と呼ばれているレネゲイドビーイングが憑いている人たちの名前……」
小春日 「………“魔王”? けったいな名前っすねー、ふーん……“魔王”っすか」
レリア 「……そう……“魔王”はね……お父様の部下が開発したレネゲイドビーイングで……13年前に……殺されてしまったの……UGNに……」
 ん? あれ?
 13年前の時点ですでにコードウェル博士はファルスハーツ側だったの?
小春日  新ちゃん新ちゃん、そこはむしろ13年も前にレネゲイドビーイングの概念を発見していたお父様とその部下を褒め称えるべきっすよー。
 ア、ソレハイエル。
GM  まあ、いいことに気がついたね。詳細は調査しようねー(´ω`)
小春日 「そいで、戦う方向っすか? 確保の方向っすか?」
レリア 「……どちらでも構わないって……“魔王”が……またあちこちにでてきたんだって…………。
  お父様も予想外だったみたいで……だから……原因を調べるために……モルモットが欲しいって……」
小春日 「ういうい、要するに、サンプルの確保っすねー、了解っす。
 …………生死は?」
レリア 「……死体でも構わない……でも生きているととてもいいって……お父様が……」
小春日 「らじゃーっす。殺さなくていいなら、話がしやすくて助かるっすね、えへへ。
 そいじゃ、早速お仕事するっすかねー」元気よく席を立って、「他に、気をつけなくちゃいけないことってあるっすか?」
レリア 「……でも……その子たち……“共食い”をするらしいから……数が減ってしまうよりも早く……ですって」
小春日 「魔王が蠱毒とはまた趣味が悪いっすねー。
 ま、詳しくは中身を見てからってことで、そいじゃレリアちゃん、ごちそうさまっす!」
 んでそのまま運ばれてきたパフェを一気食いして出ていこうとします。
レリア 「……ありがとう……春日さん……気をつけて…………」
GM  パフェをむさぼる春日ちゃんをほほえましくレリアが見つめつつ、オープニング終了しましょうか。

...Scene is en...

小春日  USBメモリの中身を見て一言。
「…………どっひゃー!」

...Scene is end.

GM  なにが書いてあったw
 そんではオープニングシーンは終了、次はミドルフェイズに入りまーす。お疲れ様でしたーっ。
PC’s  おつかれさまでーっす。
GM  オンセは久々すぎてタイミングとかまだ掴みづらいw
 さてどこまでギア入れて暴走してだいじょうぶか、なあ――むずかしい。
 それにUGN側のがゲドいそんなセッション。
 まだまだゲドくなるのはこれからさ♪
GM  石堂くんとのかけあいが楽しかったw
 新ちゃんには一方的な説明だけで申し訳なかったなぁ。
 1:1ならやり取りもできますが多数だしね、どうしても。
GM  反省点を活かしつ次に挑もう。
 ミドルフェイズはPC間ロールがメインだから、なんとかなると思うけどねー。