ミドルフェイズ/Middle phase section 3



 さてさて。
GM  えーと、順番的には石堂くんからのシーンだっけ。
 ん。他の魔王候補を探しますよ。
GM  では、みんなの用意がよければシーンを開始しますよ。
Scene 7
Side:Kakeru
GM  同伴したいPCがいたら名乗りあげるといい。
 こちらの動きとしては、魔王候補を探し出してケンカを売っていく感じ。
 脚で探します。見ればわかるらしいし。
 侵蝕率上昇は――6、50か。
GM  見るというか、近くにいれば聖痕がうずいて知らせてくれるよ。
 前シーンで一緒だった小春日たんも一緒かな?
小春日  一緒かな〜、登場するっす。
 ――3、68っすねー。
GM  場所は街中なので、新ちゃんも登場自由とします。
 はーい、でも戻ってくる前に行っちゃったのかな。
GM  すでに合流したことにしたければ、3人同伴でも構いませんよ。
 いや無理にしなくてもかな。どちらのが都合イイ?
 現状協力して動いているわけではないので、でるならあらたの任意じゃないかなー。
 共同戦線ではない。というか、むしろ状況的に対立勢力。あくまで立ち位置の話ではあるけれど。
 じゃあ同伴なしで。
 特典を知らないので、きっと現場で鉢合わせるとジャムったかと勘違いしそうな危険危険♪
GM  どうぞ殺し合うといい(*´∀`*)
 では、シーンの舞台は繁華街。登場PCは石堂くんと小春日たん。
 新ちゃんは任意登場可として、シーン開始しますよー そd( ヮ`*)

Scene is start...

 朝の牧野市、繁華街。
 では、人ごみで賑わう繁華街を歩きます。時折立ち止まって、辺りを見回しながら人気の多いほう、多いほうへと進んでいく。
GM  繁華街の中心にいくにつれて、左脚の聖痕の疼きが強まっていくよ。
聖痕(駆) 「フハハハ、ちかい! ちかいぞ!! 反応は複数だ! 2人……いや3人か!」
「3人か……なぁ、これってさ……」
小春日 「げ、とすると、絶賛戦闘中っす?」
GM  まだ繁華街では戦闘は起こってないみたいだね。
「……俺が感じてるってことは、あっちも感じてるってことだよな?」
聖痕(駆) 「当然! 居眠りこいてない限り気づかれてるぜ。用心しろよ、相棒!」
「ってことは逃げ隠れする必要はないってことだな。よし」
 そうつぶやいた瞬間、一気にレネゲイドを活性化させて駆け出す。
聖痕(駆) 「ちょwwwおまwwwwww!?」
小春日 「わわわ、まってくださいっす〜」頑張って走る。
 スティグマの答えはつまり、逆に言えば少なくとも“至近距離にはいない”と感じてもいたってことだ。だから、一気に距離をつめる。
GM  ほぼ同時に≪ワーディング≫、結界が周辺に張られる。
 と、ショッピングモールの1店舗からRCの炎弾が石堂くん目がけて飛来する。
 演出なので回避可能だよ。
 ≪ワーディング≫の中を突き抜けて、対象が視野に入った瞬間、一番無防備な奴に一発お見舞いする。できるかな。
GM  炎弾がとんできた洋服屋にサングラスをかけたチャラい女、RC攻撃直後なので隙がある。
 ではそいつは俺が“さっきまでいた”空間を通り過ぎる。瞬く間に距離をつめて、脳震盪を狙いつつ女の顎に拳を叩き込む。
GM  顎の一撃をうけて女はたまらず膝をつく。
 脳震盪で放心状態。既に他所からダメージを受けていて弱っている状態でもあるね。
「くぅ……ちくしょう……!」
「悪いね、女の顔を殴る趣味はないんだけど」
 そういいながら頭を鷲掴みにして地面に引き倒し……さぁどうだ、聖痕を奪えるか?
GM  女は抵抗しようともがくが脚がゆうことを聞かず、RCもろくにできない。
 聖痕は≪聖痕奪取≫を宣言すれば、奪えるものとします。
 ≪聖痕奪取≫を宣言しよう。有無を言わさず奪い取る!
GM  石堂くんの聖痕が仄かに輝き、女の首筋にあった聖痕も輝いて女の聖痕が消失します。
聖痕(駆) 「ブハハハハハッ!! やったぞ相棒!! 金星おおきい! さあ、とどめだ!! とどめを刺すのだ!!!」
「ん、とどめはささなくてもいいだろ。もうこいつはゲームオーバーだよ」
聖痕(駆) 「な……に……?」
「あいにくと負わなくていい業を負う趣味はないんだ」
聖痕(駆) 「おい!」
「……なんとなく、だったけどやっぱりできたな。これではっきりした。印は殺さずに奪い取れる」
聖痕(駆) 「おいおいおい! なに考えてんだ!!
 ああ、そうだ! こいつは聖痕を失って、候補生を脱落した! ああ、その通りだぜ!」
小春日 「ふ…………だったらそれは、ぜぇ…………ふふふ、私が…………はぁ、おっぱらい…………ぜぇ…………お水ください」(←やっと到着した)
聖痕(駆) 「けど、おまえは肝心なことを忘れてるぞぉおおお! 非候補生でも候補生を殺せば、聖痕を奪える! それって、どういうことか! この女は生きてる限り、オレたちをやっきになって付け狙うぞ! ダメージをきっちり回復させてからな!!」
 自分の脚から露骨にいやそうに顔を背けつつ。
「……ああうん、まぁそうなんだろうな。でもまぁそれはそれでいいんじゃねぇの。つーかお前うっせぇ、俺の脚が大声で怒鳴るな」
聖痕(駆) 「(´・ω・`)」
 何だか一昔前の人面阻みたい。
小春日 「ふう……、それは私が追っ払ってあげるっすよ、ってな感じで、どうです?」
 と、転がってる女の人をケータイのカメラでぱしゃり。
GM  と、その時。
 皆の背後、店舗の外から巨大なバッファローが突進してきた! 全員まとめてひき殺す勢いだ!
 何故バッファローΣ
GM  (`・ω・´)ぶもーっ。
「敗者復活ありでも俺は全然かまわねー。っていうか、そのほうが公平っぽ……ってええええええ」とっさに春日を抱えて飛びます。
GM  女は――堺 ゆみ――は、脚がまだ回復せずに回避できない。
 あ、女も抱えておこうか。
 流石に2人を同時に抱えて飛ぶと、重さの問題で超高速とはいかない。けど。
GM  バッファローはキュマイラの≪完全獣化≫を使っているオーヴァードのようですね。
 こいつの背中で聖痕が自己主張してます。
小春日 「きゃーきゃー! どうしますあれ! 穏便に倒します!?」
「うおお、こええええ……なんでもありだなおい」
GM  店内をぐちゃぐちゃに引き潰したバッファローが、石堂くんの着地した方を振り向きます。
牛男 「ぶふぉーぶふぉー。
 くそがぁなめやがってよぉ。まとめてぶっつぶすちゃんすだったってのによぉ、くそがぁ」
GM  バッファローマンの目はギラギラと殺意にきらめいていて、話し合いはなんか無理そうだね。
「やべー……あれはちょっと脳震盪は無理だな。どうする俺、どうするよ」
小春日 「んー…………殺さないよう努力する、ってところで、どうでしょ……?」
聖痕(駆) 「ころしちゃえばいいとおもうよ(爽)」
GM  あ、データ戦闘は起こらないから、好きに畳んじゃっていいよw
 じゃあ、何度も突進を繰り返すバッファローを、2人を抱えつつえっちらおっちら回避する。
GM  では繁華街をめちゃくちゃに暴れまわるバッファロー。
牛男 「ぶぼおおおおお!!! くそがぁああああ! あたれよおおお! あたれってんだろうがよおお!」
「おい春日、ちょっとあれなんとかしてくれ! 無理! 無理! あれは俺の守備範囲じゃねぇ!」
小春日 「んじゃ…………そっすねえー」
 手に真空をかき集めて、立ち止まって、その手でバッファローを受け止める(カッ)
聖痕(駆) 「SUGEEEEEEEEEE」
GM  候補生以外に素手でとめられてバッファロー激怒。
「くそがあああああああああああ!!!!」と力任せに小春日たんを押し切ろうとする。
小春日  触れた瞬間、ニコッと笑って。「お呼びじゃない、っすよっ!」
 勢いをそのまま垂直に変換、真上に吹っ飛ばすっ。
GM  ゴシャアアア。
小春日  近寄って、鼻に、凄まじい加速のついたすげえ勢いのデコピンを、ピン!
GM  バッファローは泡をふいてバタリ、倒れて失神。
聖痕(駆) 「……し、しっているぞ!
 あれは3000年前に発祥したといわれている禁断の魔王真拳、“ゴッドデコピン”!!」
小春日 「…………いやー、力押し系は苦手っすよー」
「突っ込む気もおきねー……」
小春日 「いいえ、乙女のてっけんせいさいっす。さ、どぞ、魔王様〜」横に退いてくっすよ。
「なんかこう、チートばっかで嫌になるよな。能力弱者の身にもなれっての」
 心底バカバカしいものでも見たというような表情でバッファローにまで歩いていって、聖痕を奪い取ろう。≪聖痕奪取≫を宣言する。
GM  ザンネン割り込みだ。
 小春日たんが移動した直後、100m先の建造物の屋上から破壊的な振動の波が!
 シーン登場している全員を対象に≪サイレンの魔女≫相当の攻撃が飛ぶよ!
小春日 「いやー、あの速度もなかなかずる…………うわっ!」
「……(呆然)」
GM  目標値:10で回避成功、ダメージは10固定。
 当然、女と牛男も対象となり、牛男にいたってはリアクションできず、当たったら死ぬ。
小春日  うー、回避放棄してカバーリングは?
GM  可能ですー。
小春日  じゃあ牛カバーリング。
 じゃあ折角なので女をカバーリングしよう。どうせHPも1だ、失うものなどない!(きりっ)
GM  キャー。
 キャーッ。
小春日  ふ、我々には≪リザレクト≫という手段が残されている!!!
GM  では、さっそうと石堂にかばわれた女こと堺ゆみの影が格子状に展開して全員を包み、≪雲散霧消≫を使用します。
 ダメージ20点軽減。石堂くん、小春日ちゃんともにダメージ0!
小春日  おお! 女ナイス! ナイスですよ!
「……借りをつくるのが……嫌だっただけよ」
「……え、なにこれツンデレ? うわー、まじかー」
小春日  でも双方ダメージ受けて、2人ともHP0になってたらどうなってたっす?
GM  PCは≪リザレクト≫する限り、HP0になっても特に問題はないよ。
「ツ、ツンデレじゃねーし!!」
「ははは、まぁどっちでもいいや。さんきゅ」
小春日  超笑顔で「ありがとーございますっ」
 そういいながら、風が向かってきた方向に目をやるけど、誰か居るっす?
「……で、さて、と」こちらも攻撃されたほうを確認しよう。
GM  気配はすでに立ち去った後ですね。聖痕の反応も、先ほどまで3人だったのが堺と牛の2人のものだけになってる。より正確にいうと堺の聖痕はもう石堂くんに移ってます。
 牛男のは?
GM  さきほどの不意打ちアタックで奪取が不完全。いまはとりあえず安全なので奪取可能です。
「……ずっとそうだったよ。隙あらば遠くからチクチク狙ってくるヤツがいるんだ」
小春日 「ふむーん、せこいっすねー。
 ちぇっちぇー…………じゃ、駆くん、ちゃっちゃと奪っちゃってください」
 では改めて、≪聖痕奪取≫を宣言しよう。
「悪いねバッファローマン。ゲームオーバーだ」
GM  石堂くんの聖痕がほのかに輝き、牛男の背の聖痕も呼応して輝き、そして背の聖痕は消滅した。
聖痕(駆) 「ふははははは、さらばだ、悪魔超人め!!!!」
「変わってるね、あんたたち。痣をあつめてるのに、殺しはしないんだ」
「あー……えーと……」どうしよっかなぁ、みたいな感じで堺のほうをちらっとみつつ「まぁ、死なないに越したことはないじゃん?」
「せこいっていうか、普通、そうなんじゃない? わかんないけど……おかげで家にも帰れないしさ」
小春日 「へ? “魔王”の印が消えたなら、逆に帰れる系じゃないです?」
「じゃあ、これであんたも晴れて家に帰れるようになったってわけだ。
 っていうかさ、不意打ちで奪っといてなんだけど……もうこれに関わるのはやめときな、向いてないよあんた。俺ってけっこう弱いほうな自信あるんだぜ?」
GM  堺がやや赤面する。
「ややや、こっちは巻き込まれた側なんだってば! いきなり襲われて、こっちまで逃げてきたのに、なんか囲まれてさ! で、隠れて様子みようとしたら、えらい勢いで走ってくるじゃん、あんたが?」
小春日 「ああ、確かにすげーエラい勢いでしたねえ」
「あ、そいつは失礼。てっきりやる気満々勢かと思ってたよ……いちばん無防備そうなやつから狙うのも考えものだな……つっても、どっちみち張り倒すことにはなってた気はすっけど」
「そりゃあせるでしょう……ふつー」しこたま殴られたアゴをわざとらしくさする。
「わりーわりー、俺も必死なんだよ。なんせ、できることがすごい勢いで走るくらいだからな……」
「まぁ、とりあえず痣はとってもらったし。とりあえず、礼だけは言っておくよ。ありがとう」
小春日 「ふ、アンタは日の当たる世界に戻るといいっす」
「日のあたるっていうか、まぁ、どちらかというと日陰ものっていうかね」
小春日 「……って、あれ、貴方、聖痕が出る前からオーヴァードではあるんすよね?」
「そうそう、聖痕がでるまえからオーヴァードではあるよ。情報の売り買いが専門だけどね。
 “インフォディーラー”の堺ゆみ、って聞いたことない? あたしのことだよ」
小春日 「ああ、いんふぉでーらー…………え、ええ、も、もちろんっすよ! ええ!」
「……(じとー)」
「お、まじで。情報系のひとか」
「まぁ、いいや。
 あんたたちだったら、格安で情報売ってあげるよ。痣集めをするなら、いろいろ入りようでしょ」
GM  [堺ゆみ]の救出とコネクションに成功したので、2人は [コネ:インフォディーラー]を獲得。
 効果は【情報収集の判定達成値に+5】です。無制限。いかす。
「これ、うちの専用アドレス。うち、しばらく身を隠すから、なんかあったら、ここにね」
「サンキュ。助かるよ。なにかあったら連絡する」
聖痕(堺) 「フハハハハ! 下僕としてこきつかってやる!!」
 情報判定できるんかなーと思いつつも、シーンが長くなっているのでこの辺りで、とも思う。
 どうだろう?
GM  そだね。ではこの辺でシーンを終了してもいいかしら?
PC’s  あーい。
GM  長くなってしまったね。

...Scene is end.

Scene 8
Side:Arata
GM  次のシーンは新ちゃんだけど、やりたいこととか希望はありますかいの?
 スレイヤーさんに会いに行く。
 ところで一般人的なお名前も判ります? さしもにいきなり“スレイヤー”って呼ぶのも問題あるだろうし。
GM  情報ゲットしたときに出したよー。
 神谷大仁(カミヤ オオジン)、戸籍上では死んだことに偽造されてますね。13年前に。
 死んでるんだ……。
GM  でも生きてるから会いに行けば会えるw
 なにはなくとも侵蝕率上昇判定――9、70。まだ侵蝕率補正は+1、まだ1。
GM  おおおおw
 まあともあれ、茶菓子な菓子折り持参で会いに行きますです、はい。
GM  では、舞台は神谷の潜伏先。郊外の廃ビルでよろしいかな?
 はーい。

Scene is start...

牧野市、郊外。
人気もなければ荒れた原っぱだけの寂しい道。目的の廃ビルが見えてきたところ――。
GM  いきなり廃ビルの一角が爆発するよ、KABOOOOOOM。
 菓子折りしっかり持ったまま、ダッシュで向かいます。
 ……いや違う、≪猫の道≫、ショートカットします。これで侵蝕率:71。
GM  爆発で飛び散る瓦礫と粉塵に紛れて、2つの人影が激しく戦闘を繰り広げている。
 一人は無数の光球を携えて飛ぶ神経質そうな男、もう一人は大剣を持った白髪の男。
 どちらが神谷さん?!
GM  渡された資料によると、白髪の男が“スレイヤー”神谷大仁だ。
 白髪の男は、戦闘中にさりげなく位置を調整して、光球の男が新ちゃんに背を向けるように仕向けている。
 神経質のひとに対して仕掛けますか。影が広がる≪サイレンの魔女(黒いVer)≫
GM  黒い!?
 いやウロボロスのコピーエフェクトだから……黒い波紋でうぞぞぞぞ、と。
GM  黒い≪サイレンの魔女≫と同タイミングで“スレイヤー”が空間を切り裂く!
 神経質男は、あえなく挟み撃ちを受ける!
神経質男 「バ、バカなぁあああああああ!!!」
GM  神経質男が撃墜されて地面にベシャって落ちる。
「何だかいきなり、いきなりな状況ですが……」
神谷 「………せっかくのところ、すまなかったな。ひさびさの来客と聞いていたんだが……」
「とりあえずはひと段落……なのでしょうか。まずは初めまして」
 本当にひと段落したら手に持ってる菓子折り渡すんだけど、まだ渡せそうにない気がするので様子見で。地面に落ちたのには警戒状態。ついでに念のための≪まだらの紐≫を神経質男の影に入れときます。
GM  ≪まだらの紐≫を入れた瞬間、神経質男の右目に聖痕があることが判るよ。
 ソウイウコトデスカ。
GM  ソウイウコトデスヨ。
 ≪聖痕奪取≫は宣言できる? とりあえず特殊Eロイスだけでも消し去りたい。
GM  奪取宣言可能ですよー。さらに殺しちゃうこともできるよー。
 いや、殺してもしょうがないのが判ったので殺さない。今のところはふんじばるだけで。
 あとで支部に連れてく。
GM  ひぃ。
 殺して数が減るなら殺すんだけど、ねえ……ということで≪聖痕奪取≫宣言。
GM  既に新ちゃんは聖痕を持ってるから、殺して奪っても数は減るよ。
 指令は殺すのままでイイのなら殺しますが……?
GM  そこは新ちゃんの判断におまかせするよぅ。
 うん、なので“今は”殺しません。ただ縛っときます。殺して意味ないと分かったから殺そうとしないだけだけど。今は神谷さんもいて私単独じゃないしね。
GM  OK! では新ちゃんの頬の聖痕が輝いて、神経質男の右目の聖痕が光って消えるよ。
聖痕(新) 「……聖痕がいちま〜い……聖痕がにま〜い……ククッ……」
「はいはい、できれば暫く黙っててね」と聖痕に突っ込んでおいて。パンパンと払って。
神谷 「まぁ。あれだ。とりあえず。茶でもいれるか」
「まずは初めまして」とぺこり、神谷さんに茶菓子渡しつつ。「――あ、お構いなく、です。 ただ、良ければお話を聞かせていただきたく……」
神谷 「ああ、わかっている。聖痕と“魔王”について、だろう」
 こくりん、うなづいて。 
神谷 「まぁ、はいんな」
「では、失礼します」
コツ、コツ、コツ。
GM  神谷についていくと、廃ビルの椅子とテーブルだけの殺風景な部屋に通される。
 彼は使い込んだヤカンで二人分のインスタントコーヒーを淹れて、新ちゃんに差し出す。
神谷 「こんなもんしかないがな」
「いえいえ、ありがとうございます」
 そして珈琲を一口、いただいてから「自分はUGN所属の、天神と申します」と簡単に自己紹介。
「神谷さんが、13年前“魔王”を滅せたとお聞きしまして、良ければ“魔王”のこと・聖痕のこと。可能であるならこれらを消す手段をお聞きいたしたい、のです」
GM  神谷はお茶菓子を口にほおりこんで、しばし言葉を選ぶようにもぐもぐしながら考え込む。
「……」ちょっと俯いて「……自分も、そうではあるのですが、友達も、取り憑かれてて……」
神谷 「……単刀直入にいうが」
「……はい」
神谷 「聖痕については、まだハッキリとはわからん。推測でよければ話せる。それでもいいか」
「……はい」
神谷 「わかった。まずは“魔王”……13年前のことについてだ。
 “魔王”というのは、ヤツが勝手に名乗ってただけだ。正式な名称は“ロード”だ」
「ロー、ド……?」
神谷 「レネゲイドを統べる存在として造られた。そして、オレはそのロードを滅殺するためだけに造られた。オレとロードは二人で1セットだ」
「(あれ、ということはスレイヤーさんも造られた人……?)」
 ちょっと黙って聞いてます。
神谷 「計画としては、ロードが全人類のレネゲイドを吸収、食い尽くして満腹になったところを、オレがうち滅ぼす。それで終わるはずだった。
 だが失敗した。
 自我に目覚めたロードが暴走し、なにもなしとげないまま、オレがやつの息の根を止めた。
 ロードはオレにしか殺せない。だがオレの存在価値はそれだけだ。ロードが死んだとき、オレも存在意義を喪い、死んだ」
「あれ、でも神谷さんは今、生きて……?」
神谷 「さぁな。とりあえず身体は動いてるが」
 ん……まあ、何にも言いづらい……。
 ついでにそれだと「じゃあ“魔王”殺してください」って頼むのも難しい……。
 黙りこくって難しい顔してます。
神谷 「だが、それだけだ。生きることの意義もわからず、かといって死ぬこともできねぇ。
 ただここでくすぶってるだけの生きた屍だ」
 だいぶ言葉を選んで、考えて。ゆっくりと。
「生きる、意義を、造ったり渡すのは、私には難しい、です。が、“魔王”を打ち倒してください、とは、いえる――かも、知れません。今現在、私にも、友人にも、“魔王”の欠片――聖痕がとりついてて、このままだと狂うか、“魔王”になるかの、状態で」
神谷 「……」
「でも、13年前では、転移したということもなく、取りついた相手を倒しても、殺しても、滅れなく、て……えと、済みません、巧く話せなく、て」
神谷 「……・」
 ぽつっと。スレイヤーさんに聞こえるかはともかくの音量で。
「実際、“魔王”って、何がしたいんだろう……。集まりたい、だけは、判るのだけれど……」
小春日  分けた奴が居るのかしらん。
神谷 「……そうだな。今の騒動で割をくってるのは、おまえらだったな。オレの言ったことは忘れてくれ」
 うーん……。
神谷 「13年前は、聖痕なんて代物すら存在していなかった。人間への寄生も、転移もだ。はじめからヤツは完成体だった。今の状態……聖痕がなぜ出現したのか、はっきりとしたことはわからない。だが聖痕はある程度までまとまらないと、オレの力では消すことができない。さっきの光球の男にも試したがダメだった」
「……うーん……」
 まとまれば消せるのかなあとは思いつつ、口に出しづらいそんな気分。顔には出てそうだけど。
神谷 「濃度が濃くなければ、オレのカウンターの力も働かない、とでもいえばわかるか」
「なん、とか」と一口珈琲をまたいただいて。「……自分も、まだ、無理でしょうか……?」
神谷 「さっきの戦闘中、どさくさにまぎれて試したが、だめだった」
「あ、じゃあ今もう一度やってもらえると。一応増えてる、はず、なので」
 戦闘後に聖痕、1つ奪ったからね。
GM  神谷は無言で大剣の切っ先を構えますが、なにも起こりません。
 ちょっと気落ちしてがっくり。 
「んー……」ちょっと小声になって「……駆以外の人倒して増やさないと、ダメ、か……」
神谷 「……いままでいくつの聖痕を吸収した?」
聖痕(新) 「……き……切真が……2人斬ったから……ぜんぶで……4つ……」
神谷 「これで4つか……まだまだ足りない。そういうことか」
「全部で、22個……だっけ?」と聖痕に視線向けて。
聖痕(新) 「……に……22の……聖痕……」
「というか、なんで13年前倒れたのに、まったく違う形でわかれて復帰してるの貴方達。ファルスハーツの誰かが拾っていじったの?」
聖痕(新) 「……ご……ごめん……なさい……わからないの……産まれる前のことは……」
神谷 「あるいは、聖痕という形がまやかしなのかもな」
 うーんと困った顔をして、“まやかし”でまた悩みます。
神谷 「とりあえず、聖痕を集めることだな。殺さずに奪うこともできたんだろう?」
 こくりと首を縦に振ります。
「ある程度集まったら、またお願いに来てもよろしいでしょうか……?」
神谷 「ああ。それしかやることがないしな」
 で、良ければ連絡先等を交換しておきたく。
 ……でも携帯とかもってるのかしらん。≪まだらの紐≫は私が知れるだけの一方通行だし……。
GM  そんなハイカラなものは持ってないよ。
 ハイカラいわれたー?!
 えーっと、じゃあ、一方通行だけどせめて≪まだらの紐≫仕込み許可とってもいいですかね。ないからせめて居場所がわかるように。
GM  いいよーう。
 じゃあ、チャント許可とってから≪まだらの紐≫、In神谷さんの影。
 うぞうぞと侵蝕率が73まで上がりつつ「ありがとう、ございます」
GM  神谷の影は、摩訶不思議な感じがする、人間っぽくない。
 レネゲイドビーイング? あれこの感覚なんだろう……。
神谷 「ああ。聖痕を探るなら気をつけるんだな。何人かが怪しい動きをしている」
「怪しい動き……ですか」ちょっち神妙になって「……了解です」
GM  そこでUGNから連絡が入ります。
 その前にちょっとだけ―、ロイスを―っ、神谷さんに【好意】/悔悟でーっ?!
GM  ロイス了解ー。
 聖痕探索にでたエージェントの3名と連絡がつかなくなったそうです。
 がたっと席を立って「済みませんあわたたしくて。仲間が連絡途絶えたらしくて……失礼します!」
GM  神谷は片手を静かにあげて、新ちゃんを見送りました。

...Scene is end.

 あ、しまったふんじばった奴つれていくのわすれt――イイか、神谷さん傍にいるし。
GM  連れてったことにしてもいいよw
 んじゃせめてUGNに連れてかさせてくださ、い。
 何だか迂闊に合流しづらくなっちゃった、がんばるっ。
GM  迂闊に合流しちゃいなよーw
 そのうちはするんだけどむずかしいんだーい?!
GM  wwwwwwww
 しかしPC3人がいい具合に性格が違ってて、たのしいw