エンディングフェイズ/Ending phase

Ending Scene
Side:kakeru

Scene is start...

 気が付くと、そこは自分は立っていた。
 目の前に広がるのは、いつか夢で見た光景。はるか彼方までに広がる広大な陸上競技場。
 ひとっこ一人いない、どこまでも広く大きな――陸上競技場。

 一人立ちつくしている自分の目の前から、誰かが歩いてくる。
 自分――石堂駆――とうり二つの、同じ格好をした奴が、自分の目の前へと歩いてくる……。
GM 「ブハハハハッ、ようやくここまでたどりついたな!!」
「……おー。俺だと思ったら、お前かよ。趣味わりぃなぁ」
??? 「吾輩こそは聖痕であり、スティグマという名の存在であり、石堂駆の影であり。
 ――そして“魔王”ロードの残滓である。
 吾輩は“競技”という儀式を経て、今ふたたびひとつの“魔王”という概念になった」
 あたりを見回し「“魔王”、か。それで、俺をこんなところに引きずり込んで、なにを始めようって?」
ロード 「“魔王”の意思はただひとつ、『生きる目的』を欲すること。そして、そのための力を与えること。
 石堂の生きる意志は吾輩の意志となり、そのための力を吾輩が石堂に与えよう」
GM  ロードは一歩、石堂へと歩み寄る。
「でー、“俺”はいったい何をしたい?」
「……あー、えーと」
 間。
「つまりあれか? 特典ってのはマジってことか」
ロード 「マジだって」
「マジで? ほんとに?」
ロード 「マジで、マジで」
「えー、まじかー。正直信じてなかったからなー」
ロード 「マジで!?煤i゜△゜;」
「……まぁでも、それってつまりそういうことだよなー……」
 さらに、間。
「……」
ロード 「決まったか?」
「いいや」
 そう言ったっきり、グーッと伸びをして『あー、終わったー』などと言ってる。
ロード 「???」きょとん。
「いや、だから、いいって」
ロード 「いや、だから望みを言えって。マジで叶えてやっから」
「いや、だって選んだらお前消えるんだろ?」
ロード 「消えるというか“完成”するんだ」
「おお、なんか新しいのがでてきた。完成?」
ロード 「『やりたい事 』を『やって』満足する。それがロードの“完成”なんだ。
 いわゆる、あれだ。昇天ってヤツだ」
「あー……ああー……じゃあ、やっぱりパスだな」
ロード 「ナンデ!?」
「だって俺、レネゲイドも消したいしジャームも治したいし、死んだやつもなんとかしてやりてぇもん。
 だからさ。お前、俺についてこい」
ロード 「ナンデ!?」
「だって俺、走るのだけが取り柄なんだ。それしかできねぇ」
ロード 「つ、つまり……」
「世の中にはお前みたいな奇跡みたいなのが、あるんだってわかった。じゃあ、それを追いかけるためには力がいる」
ロード 「吾輩をいままでどおり引っ張り回して石堂がとにかになんやかやを自力でなんとかすると。
 キサマはそういうわけなのだな!?」
「そうそう。じゃないと美柳は救ってやれないし、死んだやつも戻ってこないし、俺は俺で走れるようになっても今度は別の無力感に苛まれバッドエンドだ。それはよくない。よくないよな、そう思うだろ?」
ロード 「こ、こ、この、よくばりめが!!」
「うん。だって俺、魔王だもの。
 魔王は世界を支配してナンボだろうが。なんでちまっとした願いを叶えて終わる道理があるんだよ」
ロード 「つまり、あれもやりたいしこれもやりたいしそれもやりたいから全部をなんとかどうにかしてやっちまおうとかそういう無計画でノープランな横暴を何も考えずにレッツゴーというわけなのだな!!?」
「おう。悪いか」
ロード 「………………………………」
 「……ブ……ブブブ…………」
ロード 「……ブッアアアアアッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」
GM  石堂の姿をしたロードがひび割れ木っ端微塵に爆発四散。
 そこには見慣れたペラペラのスティグマが、実にすがすがしい顔で立っていた。
スティグマ 「やめたやめたー!! 吾輩、ロードの残滓も石堂の影もやめた!
 吾輩はスティグマ! 世界を制服してなんぼの魔王スティグマである!!
GM 「こんなもんポイだー!!」
 スティグマは【魔王のしおり<はじめての魔王>】をゴミ箱にシュートした!!
「すまねぇな。俺、頭悪いんだ」にやにや笑いながら。
スティグマ 「ブハハハッ!! “愚者”の聖痕持ちなる主もまごうことなき愚者であることよ!!
 吾輩もその意見に賛同だ!!」
「ははは、まぁそういうこったな。だからこれからもよろしく頼むぜ? ――相棒」
スティグマ 「相棒? 下僕の間違いであろう?(・3・)」
「ちょ、おま、今めっちゃキマッてたとこだろ!? 下僕っておま、ちげーし!
 どっちかっていうと俺が魔王でお前がなんかあれだろ、力の源泉的なあれだろ!?」
スティグマ 「ブハハハハ!! 実なきところに影はなし! 影の化身たる吾輩に石堂が欠かせぬのも道理!
 共に往くぞ、石堂!!」
「ああっ、無視しやがった! 俺の影のくせに! あ、ちょっとお前先にいくなって……」
スティグマ 「よーし、ではどちらが主か、勝負で主従関係をはっきり決めようぞ。
 ほれ、あそこの短距離走コースの先のゴールテープを先にきったほうが主だ」
「ほほーう。俺と走りで勝負たぁいい度胸じゃねぇか。っふっふっふ、後悔させてやんぜ……」
スティグマ 「ブハハハハ、目にものを見せてやろう」(脚がにょっきり生えた!)
GM  どこからともなくスタート合図の銃声が鳴り響いた。
 ――パーン。

...Scene is end.

GM  予想GUYですwwwww
小春日  元に戻るんじゃないんっすかwwwwwwwwwwwwwww
 アハハハハハハハ。
GM  でも確かにそうなるよね、石堂くんならw
 だって、気付いちゃったんだもの。おっさんとの会話中に。自分で言いながら『ああ、そうか』って。
GM  あのときかwww
 諦めなければなんとでもなるんだって。なんとでもできるような世界に今たっていて、そうして、何とかするために走ることにだって意味はあるんだって。ま、つまりそういうことさ。
小春日  ええい、かっこいいやつめー。
Ending Scene 1
Side:Arata
GM  じゃ、個別エンディングいこうか。
 最初に新ちゃん行けるー?
 いけるー、さらっとだけど。
小春日  あ、モルペーはこっちもらえるっすかー?
 そのつもり―、大丈夫―っ。

Scene is start...

――UNG牧野市支部跡地、ホテル。

 天神は派手に爆破四散したホテルへと戻っては、エージェントたちの無事を確認した。
 彼女は支部を襲った仮面女――モルペーの撃破の報告をそこそこにした後、ホテル――つまり支部の再建へと向け仲間のエージェントたちと相談する。

 仮面の女を撃破したものの、その時に忽然と消えた支部長がまだ戻っていない。
 天神はおろか牧野支部の皆も多かれ少なかれ、壊れた現状に当惑しては混乱する。

 だがいつまでも現状が破壊されたからと言って、ずっと混乱しているのみではない。
 落ち着いたエージェントが取りまとめ、取り仕切り、みなもゆっくりと動き出す。
 壊れたなかからもゆっくりと、そしてまた新たな一歩へと踏み出し始めた。

...Scene is end.

GM  支部長が仮面の女だったことは明かさないんだね?
 明かさない。支部長は尽力したけど見つからなかった、っていう。
 名も無きカードこと“死神”に合わせてセリフ1つすらない描写エンドがいっかなーな気分なんですが、これでイイ?
GM  いやいや、だいじょうぶだよ。
Ending Scene 2
Side:Koharubi
 では、次は小春日たん。
GM  好きにやっていいお。
小春日  はーい。
 モルペーを持ったまま離脱して、どっかの空き地についた後、転がして起きるのを待ちます。
GM  まさかのモルペー待ち!?
 ややしばらくして、かすかに息を吹き返すところから始めようか。

Scene is start...

――牧野市、某所。
モルペー 「<<……うぅ……>>」
小春日 「あ、起きた起きた、いやー、このままぽっくりいかれたらどーなるかと思ったっすよ」
 へらへら笑いながら話しかけるっすよ。
モルペー 「<<……終わりだ……なにもかも……>>」
小春日 「そーっすか? 別に魔王に全生命かけてたーってわけじゃないんでしょ?」
モルペー 「<<……コードウェル様に認められる……唯一のチャンスだった>>」
小春日 「なら、大丈夫じゃないっすか、きっと認めてもらえるっすよ、モルペーさん」
 魔剣をとんとんと肩に担いで。
「なにせ、魔王確保の任務を受けたマスターレイスのこの私は、結局ひとつ足りとも聖痕を得られず、すごすご引き下がるしかなかったというのに……」
モルペー 「<<……その魔剣があるだろう>>」
小春日 「……『外部協力者』のあなたは聖痕を6つ確保して、あげくこんな魔剣もらった私の攻撃を一発足りとも当たらず凌いで、その上UGN支部長としていろいろ情報も持ってますし――」
モルペー 「<<……。少なくとも“世界”の聖痕の力は取り込んでいる……キサマの任務には十分な成果だ>>」
小春日 「――お父様に売り込むには十分じゃないっすか? あなたを」
モルペー 「<<……一介のUGN支部長になんら価値もない >>」
小春日 「だから、貴女の価値を私があげるっすよ、ちょーどもうすぐお父様と連絡繋がりますし。
 『優秀なエージェントの協力で色々確保できたけど、構成員にどーっすか?』って言ってみるつもりっすけど、あなたはどうっすか?」
モルペー 「<<……クッ…クククッ……>>」
 心の底からの、あざけりの笑みが毀れる。
「<<……思い上がりも甚だしいな……価値を与えるだと? 神にでもなったつもりか、キサマ……・>>」
GM  そう言い捨てると、モルペーはおぼつかない足取りで立ち上がり、歩き始める。
「<<貴様に情けなど請わない……自分の価値は自分で取り戻す>>」
小春日 「いえいえ、私は単なる『空っぽ』っす、がらんどうで、なーんにもない。
 他の子みたいにお父さま至上主義ってわけでもねーですし」
モルペー 「<<……>>」
小春日 「でも、貴女には『お父様に認められたい』という中身がある。
 それを求めて戦った貴女に、最良を掴んでほしい。それが私の欲望(ねがい)っす」
モルペー 「<<……>>」
小春日 「そうやって、私は自分の中身を埋めていきたい。駆くんを手伝ってたのも、結局それ一個でしたから。
 ってことで、貴女が最良を掴むためなら、どうぞこのよわっちぃ小娘を踏み台にして、近づいてくれて結構っすよ? それとも……なけなしのプライドがありますか?」
モルペー 「<<つまり……お前の空っぽの中身を埋めるためだけに、この私に情けをかけて最良の結末を “与えてくださる”というわけか……? >>」
小春日 「貴女にかける情けはこれっぽっちもねーですよ。ただ、私が私のために、ってだけです。言い方を変えるなら…………」すっと魔剣をモルペーに突きつける。「力づくにでも、最良を掴んでもらいます。ボロボロの貴女をぶった切って『任務達成のための名誉の負傷』っていう熨斗までつけたげてもいいですよ?」
モルペー 「<<……ククッ……本音がでたな……>>」
小春日 「私、最初から嘘とかついてねーっす、頭悪いですしねー」
モルペー 「<<だが、なにが最良かは私が決める……。
  施されるなど、コードウェル様に認めてもらったことにならない……>>」
小春日 「そりゃまあ…………残念っす」
 ふっと剣を振り上げて――ブラックアウトでシーンエンドを提案っす!
モルペー 「<<……ククッ……キサマもわたしと同じ……同じ結末を迎える……。
  おまえの空っぽは永遠に埋まらない……クククッ……>>」

...Scene is end.

小春日  手段をえらばないと思ってたっすけど、そーでもなかったっすねえ。
GM  彼女は自分でもぎ取るためなら手段は選ばない、コードウェル様に認められるだけの価値を自分に見出したいってのが近いかな。その上でコードウェルにスカウトされるのが望みだから『口聞いてあげるよー』の交渉では動かないんだ。
小春日  うーん、いろいろ不完全燃焼っすー(´・ω・`)
GM  ナイストライだったけどね。
Ending Scene Final
Side:Kakeru
最後は石堂くんの個人エンディング。
GM  想定はないから好きにはじめちゃっていいよ。
 そんなら、俺はここからかなり適当におおざっぱに、酷い話をはじめます。
 NPC含め、みんな好きにでてきてよ。っていうか、助けてあげてよ。

Scene is start...

――舞台はアフリカ大陸南部、辺境の砂漠、その地下洞窟。

 灼熱の地表から下に下にと下った先、ひんやりとした風の吹き抜ける石造りの大部屋に、立て続けになにかをひっくり返すような大きな物音が響きわたる。

「だああああああ! ねえええええええええ! ランプとかそんなもんねええええええええええ!!」
「ちっくしょう……アラジンめ! 魔法のランプどこに隠しやがった!  ねーじゃねぇかねーじゃねーか!! ここもはずれかよ!!!」
 床に散りばめられた古代の品々を所構わずぽいぽい投げながらいらだった様子で叫び声をあげる。
 キミは一体どこで何をしているんだ。
 ひとしきり肩で息をしたあとで、おもむろに懐から衛星電話を取り出す。それも複数。
 電話をかける相手は――だれだろう?
GM  好きに出ていいって言ったな、よーし……。
スティグマ 「おっ、みろ!! 黄金のタブレットだぞ!!」
 カチャリ。
「よー、どうよ? 見つかった? アラジンのランプ?」
「うっせうっせ! 黄金とかいいんだよ! 俺がほしいのはそれじゃねー!
  ……っと、だめだわー、ここもはずれだった」
「座標の割り出しが曖昧だからねー……その辺のどこかにあるはずなんだれど、遺跡がごろごろあるからさ」
「つーかこんだけ探して見つかんないとなると、正直もうどっかが抱え込んでんじゃねーのか。
 やっぱあれか、UGNとかFH使わないとだめか?」
 そう考えて、頭の中で知り合いのUGNとFHを思い浮かべる。……思い浮かべる。う、うーん……。
GM  大部屋につながる細い通路から、美柳が顔を出すよー。
美柳 「ねー、奥でこんなもの見つけたんだけれど、これって地図じゃない?」
 手には不思議な図が描かれた石版が。
「お、まじか!」ぱっと顔を輝かせて美柳のもとに駆け寄り……「……なんて書いてあんの、これ」
GM  美柳のあとに続いて、元FHのグレッグが顔を覗かせる。
グレッグ 「HAHAHA、ハニーがナイスなマップを手に入れたよ、Mr.イシドウ。解析にまわせば手がかりがゲットできるんじゃないかな?」
小春日  おまえもかグレッグ。
GM  フリーランスの美柳についていくためにFHを脱退しましたグレッグです(キラン)
小春日  くそ、今同じコトしようと思ってたww
GM  さあ、他のことをしながら出てくるんだw
小春日  ならばその時、上の方からからんからんと、金属製のランプが転がってくる!
スティグマ 「イテッ!!」
「……ん? あれ」
スティグマ 「グヌヌヌ! 誰だ! 高貴なる吾輩に粗末なランプをぶつけたのは!(ブンブンブン)」
「お、おお、とうとう……!
 ……って、なんで上から転がってくるんだ?」
小春日  そしてそれが勝手にもくもくと煙を吐き出す!
グレッグ 「ワッツ?」
小春日  煙とともに、中から光が放たれ!
「…………」
小春日  小春日が現れる。
「ちぃーっす!」
「…………」
美柳 「……ブブッ」
グレッグ 「Oh!! コハル!!」
「…………(やばい、どこから突っ込んでいいのかわかんねぇ)」
スティグマ 「おー!! キサマが世に伝わるランプの魔人アラジンか!!
 このシマは吾輩がいただく! 尋常に勝負せい、勝負!!(ブンブン)」
小春日  ちっちっち、スティグマの言葉には指を横に振る。
「(……っていうか、そういえば実験体になるって約束完全に忘れてた)」
小春日  ふっと、いつぞやのスレイヤーの魔剣を手の中に現わす。
「(……えーと、俺は魔王で、小春日がスレイヤーだからー……これはあれか? ぴんちか?)
 や、やぁ小春日クン。わざわざこんなところまでどうしたんだい?」
美柳 「FHがこんなところで何してんのよ!?」
小春日 「ククク…………。
 お父様に『おい、“スレイヤー”だけ持ってきてどう済んだ馬鹿』って言われましてね…………!」
「ですよねー」
小春日 「しかもモルペーをなんだかんだで逃してしまったせいで元聖痕持ちの素体までいない始末!
 ので、とりあえず駆くんを手伝って、そこそこ良い感じに目的を果たしてもらったら、こいつでぐさっとして“魔王”をもらおうと思いまして! このランプ型ディメンジョンゲート『どこでもランプ2号』で……」
「よし、お前ら逃げるぞ!」
 声を合図に、すたこらさっさと逃げ始める!
小春日 「……あ、あれ!? なんで逃げるんすか!?」
グレッグ 「OH! さすがコハル! 容赦ないデース! HAHAHAHA!」
 美柳を抱えて石堂のあとをダーッシュ!!
美柳 「ちょ、ちょっと、あんたたち友達なんじゃないの!?」
「おう! 友達だけど昨日の友は今日の敵だったりするんだ!」
小春日 「ひ、ひどい! ずっと友達だって約束したじゃないっすか!」魔剣構えたままダッシュ!!
「ははは、こっちくんな! つーかなんでお前ここにいんだよ非常識だろうがってあああああもう!」
スティグマ 「ブハハハハッ、こい! 新米スレイヤー! 貴様など吾輩の魔王ジャブと魔王アッパーと魔王キンテキでキャンいわしたるわ!!」
小春日 「あはははは、最後のは効かないっすよー!」
 そんな時、地下洞窟がミシ、ミシ、ガラガラ――崩れ始める。
美柳 「キャッ、く、崩れる!?」
 奔ってる駆の携帯に連絡ひとつ。
「ごっめーん、なんか変なのこわしたみたいー。洞窟、崩れそうー」
「おおおおおおおい!? ちょっと、なにやってんだ!?」
「やー、ちょっと謳ったらこんな感じでさーっ」
「ああもう! ちくしょう!」
小春日 「げげげ! 上から、岩が! 石が! あと…………あれ? なんだろう、あの崖のそこに落ちていく黄金のきらびやかなランプは…………」
「ぬあああああ、世界って――ままならねえええええええええええええ!!」
 叫びながら石堂は、崩れ落ちる洞窟を走り抜けていく――
 危機的な状況にも関わらず、その顔は、なぜか笑っていた。

...Scene is end.