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【はじめに】
 セッション卓はパラレルワールドです。
 回すGM/参加されるPLによって様々に変わるもの、ご理解をお願いいたします。

 【このシナリオは、ルールブック2記載のシナリオを使用させていただいております。ネタバレNGな人は回れ右でおねがいします】
 【このサーバーは、坂上鮎様の許諾を以て使用させていただいております】
 【――敬意を。そして、感謝を】
 
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 特別な力を持ちながら、彼らには名すらも与えられず。
 ただひたすら望まれるのは、見ず知らずの者たちのために戦い、生き、そして果てること。

 彼らは、自由を望んだ。
 ゲームを遊び、スポーツに興じ、コーラを飲む。
 そんな、ごく当たり前の自由を。

 彼らは、焦がれていた。

 ――これは、世界の終焉を望む、子どもたちの物語。

 Double Cross the 3rd edition
 『Worldend Juvenile』

 ダブルクロス――それは、裏切りを意味するコトバ。
 

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≪舞台≫
 東京近郊、N市。
 るる1-P306を参考に。
 上級ある人は上級も参考にできます。

 季節は2月。
 前回のあれこれからちょっとたちました。
 サロン・デュ・ショコラの時期にて、バレンタインの時期です。
 

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GM:ぴこん。
GM:現実サイドもかなあああああり、寒くなってまいりましたが。
GM:皆様いかがお過ごしでしょうか、着込んでますか—? 風邪ひいてないですか—?
高橋 健人:スー
神崎 リサ:雪がよく舞っています……さむさむ……
GM:リアル簀巻きの刑になるやつはいないか—?
GM:(なお現時点で絵里ちゃんはリアル簀巻きの刑となっております)
GM:あとがちでサロン・デュ・ショコラ行ってきました☆
神崎 リサ:我々も行ってきました! ショコラと人混みにもまれた……
高橋 健人:ギリギリ簀巻回避
神崎 リサ:最近寝違えたぐらいでたぶんだいじょうぶ……!
高橋 健人:風邪引いたり正体不明による手術を受けたけど生きてます みつを
神崎 リサ:<すまくぞー
GM:<すまくぞー
高橋 健人:頭部だけ簀巻…… #頭部縛り
GM:すまきゅっきゅ
神崎 リサ:ああ歯医者案件ぇ……
GM:すまかれてる人がいる分ちょっとゆっくりめの進行してます、あとで来るいうたからね。つまり:ゆっくり目に自己紹介とか行こうか♪
GM:プレセッションで、キャラ紹介。P−No順にお願いします。
GM:大まかは2話目同様、【成長報告】。そして【この2週間くらい何してましたか】ですね。
神崎 リサ:はーいー


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■PC1:“鮮緑の支柱(ジェルマン)”高橋 健人
 シナリオロイス:“ライトニングボルト”桐生嚆矢(きりゅう-こうや)
 推奨感情:友情/不安

 “彼”とは、UGNのチルドレンの教育施設、“ホーム”の同郷の間柄だ。
 ただコードネームや番号で呼ばれ生死を彷徨い続ける日々の中、お互いはお互いに名を付けあう。

 その彼は2年前N市支部で死んだというが、まだその死は信じられない。

 N市支部に派遣されてから、足取りは追っている、の、だが……。


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GM:(薄暗い中、仄かだがはっきりとしたスポットライトの光がはやと君にあたる)
高橋 健人:(棒立ちお化け)
高橋 健人:「……」毎度のこと、何を凝らしているのだろうと少し光源に目をくれ。「――」まあここ、舞台やら映画やら、だしと改めて納得。
高橋 健人:「ご紹介に与りました、高橋 健人です。コードネーム“新緑の支柱”。UGNチルドレン、N市支部“キネマ・アルバ”所属です」
高橋 健人:>鮮緑
GM:自分のコード間違えないでね(目頭覆い
GM:名前は、間違えても、いいけど!(
神崎 リサ:すまく……?
高橋 健人:簀巻案件だけど脳がトラックスタートしてないんで頑張ります
高橋 健人:名前間違える方が生死沙汰かな……(RP的には)
GM:RP的にはどっちも簀巻き案件で、名前のほうがそうなるだろうね☆
高橋 健人:だいじょぶ、肝心な所で名前間違えた人そこにもいるし
神崎 リサ:(つっぷし
GM:先に宣言しちゃうと
GM:このお話、《名前》がキーコードになっております。
GM:(トレーラーの時点で即わかるからもういっとく)(ので、けっこー大事)
高橋 健人:パスパス、とおろしたての制服についた微かな雪を払う。まだまだ寒波は国内を覆っているらしい。
高橋 健人:「先々週辺りは体調を崩しておりまして強制謹慎状態でした。未だ人員も足らず――」の、霧谷支部長へ意見。というか申請。

 具体的に、“人手がないなら技術を寄越せ”という乱暴にあらましがある。
 ただ、もっと簡素に言うと“体調に関与するEEの技術”を学んできたという結果になる。
 

GM:UGNは、万年人手不足です!!
GM:このシナリオでは明確に人手不足と記載されてるからマジで人手不足です!! 人員? ムリ!!
神崎 リサ:デスヨネー
高橋 健人:その中で特に弾幕薄いって状態に。こんな繁盛期に。
高橋 健人:というわけではい項目いきましょう。

 【成長内容】
 ・〈調達〉L1→L2/〈UGN〉L2→L5
 ・《導きの華》L3→L4/《狂戦士》L2→L3
 ・《細菌環境調整》《元気の水》取得
 

GM:UGN:5が鬼じゃ!
神崎 リサ:いつの間にか情報UGNに特化していた……
高橋 健人:裏社会取得してもいいんだけど、同じく規模のでかいUGNというか内部特化したほうが監査じみて動けるしいいかなーって
高橋 健人:「おかげさまでフルタイム所かそれ以上の働きが可能になりまして、体調を崩すこともほとんどなくなりました」うーっすら満足げ。
GM:。○(そりゃあ、繁盛期こそ忙しくなるのが警察とか警備の方なので……(犯罪も乗じて起きるから)
神崎 リサ:(じろん
神崎 リサ:フルタイム以上って君 社畜エフェクトつおい
高橋 健人:なにげに他のUGN員も社畜できるよ? やったな!
GM:ソラリスはね……脳内麻薬いじれるからね……;<フルタイム以上
神崎 リサ:正直助かるけどすまきたい!!
GM:<すまいてしまへ
神崎 リサ:<よおしきた
高橋 健人:という風に「……支部長には相変わらず手厳しい指導を受けております」
神崎 リサ:これ健人君が戻ってくると明確に皆元気になってるんだろうなあ 助かるけど危険みんなねろ……ねれない……
GM:ちなみに《細菌環境調査》、必要ならRC判定を行わせてもOKてかいてあります。
GM:あんまり無理させてたらRP的にもRC判定しとこうか、くらいは言います。その数値次第で他人員がぐで~んするとかね。
高橋 健人:「一層の役に立てると考えておりましたが。せめて今持っている案件だけでも解決して、長期休暇を取ったほうが支部長のためともいえますでしょう」

 やっぱり腑に落ちてない。これらのエフェクトにより、自分だけではなく周囲も明らかな恩恵を受けている。
 とはいえ人権など考えると、あまりにも人並み外れた労働社会に準じている。
 

GM:ブラック……;
神崎 リサ:UGNまっくろだわ……
高橋 健人:所詮エフェクトだし身体は資本。ウィルスといえど万能の技術ではなあい……。
GM:です、です。RCであかんこれしてもぶっ倒れろとは言わないから、受けて演出の一助にしてね、位だからご安心してね!
GM:まあ、2週間してた、って、正直聞くまでもない程度の、ブラックなうだなあ……とは……(あとHOのあれ)
高橋 健人:「……あれから支部自体も慌ただしいです。本部からの監査も来る、という噂を聞き及んでいますが――」
神崎 リサ:監査(がくぶる
GM:まあそこはそれね、あとでね((
高橋 健人:「まあ、せいぜいが日本支部からでしょう」とくくり、「そもそも人手足らずで成果を挙げている状態、指導不足を叱責される謂れはほぼありません、そう思いたいです」咳払い。
高橋 健人:指導不足を乗り越えて自己責任の閾値まで来た男
GM:さて質問タイムがあるわけですがGMは割としっかり質問あるぞ!
GM:シナリオロイス、”ライトニングボルト”。このひとはやと君から見てどんな人?
高橋 健人:「“ライトニングボルト”。桐生、嚆矢――。ええ、かつての同僚です。“ホーム”所属、歳は同じ筈だと思われます」
高橋 健人:「どういう人間か、それはご質問からして主観的な、個人的な話になりますでしょうね」

 間。

高橋 健人:「自分の一方的な意見に終わらなければ、友人関係にあたります」

GM:ですね、はやと君の主観的・個人的な話です。
高橋 健人:「彼は非常に活発的で、皆を牽引していたリーダーシップ溢れる人柄でした。将来的には、ええ、存命していれば」
高橋 健人:「支部長のような良きUGNチルドレン足り得たと、考えております」

 まるで他人事のように語る。どこまでを彼の真実とし、またそうでないかと言いたげな部分もある。


GM:2年前に亡くなってるからね……ってああ、そうか
GM:ちょっとリサちゃんとダブるんだね。
GM:(けん引してて、活発的で、リーダーシップにあふれる人)
神崎 リサ:ああ……
GM:(先に宣言すると男ですよ? そこらのNPCこまーずにあるけどああいう外観)
高橋 健人:「――やめましょう。俺はまだ、彼が生きている、と考えるに値する情報、いや私見が幾つかあります――ただ、これは確信できる情報にはならない」

 そして彼は上部からの伝達を真実と捉えることを受け止めきれていない。珍しい話だ。
 

GM:まあ、なので鵜呑みにはせず――ですからねえ。
高橋 健人:「……失礼しました。他にご質問は」
GM:わーたしーはあとはだいじょうぶーかなー。うん。
GM:お花さんたちは大丈夫ですかね?
服部 絵理奈:<あ、あの後(2話)自転車はどうなりましたか……?
高橋 健人:「自転車(※マイママチャリ)はタイヤが擦り切れてブレーキが千切れ、ハンドル部が凹んでいたので諦めて買い替えました」

 そのほうが早いですしおすし。
 支部長のススメでマウンテンバイクとかそういった頑丈なものを買ったけど、籠がないから落ち着かないんだって。


高橋 健人:直してもらってもいいけど、それは支部長のお手を煩わせるだのなんだのと言いつけて結局買い換えた。
神崎 リサ:あの爆走を再びやるつもりなら素直に買いなおした方がいいだろうなあ 支部長は若干不服顔してそうだけども!
高橋 健人:こいつらいつもすれ違ってるな(性格上仕方ない)
服部 絵理奈:一体どんな運転したんだえりchang
高橋 健人:「ただ、さしもの支部長も『これだけはやらせろ』ということでなんだか……とても丈夫になりました」語彙力
GM:むちゃくちゃしたし、そもそもキネマ・アルバがすごい寒かったから……きっと耐久度がおしゃか……。
GM:(あえて語彙力減らしてます)
神崎 リサ:助けられっぱなしは性にあわないんだろう……たまにはなんかさせろ!(すまく
服部 絵理奈:なんか=簀巻き
高橋 健人:もとより安っすいママチャリ(経費削減コース)を肉体値ゴリ……お化けが操舵するとどうなるかという……
服部 絵理奈:今ゴリラって言いかけた!
神崎 リサ:(にこにこにこ
高橋 健人:バスター3枚お帰りください!
高橋 健人:はい他にー。
神崎 リサ:そんな中高校はちゃんと行けてるんだろうかってちょっと気になったものの それどころじゃなさげな空気がすでに……
GM:学校に行くのもチルドレンのお仕事、なんですけどねえ……
高橋 健人:「《日常の代行者》とかあればよかったですね」意訳:行ってない。
高橋 健人:インフルとか勝手に理由つけとけ
GM:株分けできるのは、基本的にブラムだけ……
GM:(演出考えるとできる系列がほかにもありますが、純粋に株分けできるのは、ね)
高橋 健人:「では、」と頭を深々さげ、手に胸を当て一礼「以上、滞りのない進行ありがとうございました」
GM:はーあーいっ。ではつぎいってみまっしょー。

 

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■PC2:神崎 リサ
 シナリオロイス:与儀大輔(よぎ-だいすけ)
 推奨感情:有為/不信感

 与儀大輔は、これまで多くの優秀なチルドレンを輩出してきたUGNの教官である。
 チルドレン失踪が各地で続く中、彼は霧谷と共にキネマ・アルバことN市支部に乗り込んできた。

 そんな事態の中でも、彼はチルドレンのケアにしか興味はない。
 なんだか、不審なものを感じる、の、だが……?
 

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GM:(暗い中、目つぶしレベルのスポットの光がぱっ――灯った)
神崎 リサ:うおっまぶしっ。目ぱちぱち。
神崎 リサ:でもこういう舞台は嫌いじゃないぞ。目が慣れたら改めて前を向こう。
神崎 リサ:「2番手、神崎リサだ。コードネームは"硝煙弾雨"、N市支部《キネマ・アルバ》の支部長だ」
神崎 リサ:ようやく凍傷の包帯だったりが全部とれたので一見は元の元気な姿。にぱー。
神崎 リサ:「ここ2週間は……まあ、あんまり思い返したくないというか思い出せないな。とにかく書類に埋もれてた記憶のが強いかもしれない……」
GM:いろいろ隠したからもあるけれど、いよ~な量の書類があったろうしね……。
神崎 リサ:「……ああ、とは言えたまの合間に皆で神社に行ったりもしたな。せっかくだから振袖着ましょうよ! とか言われてなんか、うん。たのしかったな」
神崎 リサ:(今書いてるやつ話
GM:にこにこにこにこ
神崎 リサ:デスクワーク苦手って言ってられないでしょうからなー。しぶちょーがんばった。
神崎 リサ:「春日も一緒に着せてもらってたな、半日程度だったけどいい気分転換にもなった。あの時の写真は館長室に飾ってある」
神崎 リサ:「ああ、そうだ。春日もだいぶ慣れてきたな。簡単な手伝いとかをさせてる。少しずつ慣れてくれてるみたいだな」
GM:なおはるひ君に際して、ちょっとだけね?
GM:オーヴァードです、エンハイ/ソラリス。だけど
GM:【エキストラです】、注意。データ戦とかカマされたら1KILLするのでよろしくね☆
GM:たしょー訓練もあったでしょうからたしょーは使えますけど多少の範囲、ゲスト(データありNPC)じゃないよってことね。
神崎 リサ:あっなるほどなるほど
神崎 リサ:表に出すにはまだ難しいだろうから、よくて業務の雑務とかかなあ。それよりまずは常識を覚えよう、ぐらいのイメージ。
GM:うんうん
神崎 リサ:あれだ、マスコットしててくれ!
神崎 リサ:ぐらいのそれ(ろくろ
GM:です!!
神崎 リサ:そして今回の成長はーこちら!

 【成長内容】(すべて新規取得)
 ・エフェクト/技能
  《ダブルクリエイト》1Lv
  《天使の外套》
  《文書偽造》
  〈運転:二輪〉1Lv

 ・アイテム
  情報収集チーム(愛すべき部下たち)
  バイク


神崎 リサ:「館内修復で駆け回ってたせいか、前より物を作るのがスムーズにできるようになった気がする……」
服部 絵理奈:そしてついにバイクが!
神崎 リサ:念願のバイクだ!
GM:バイクだ!!
神崎 リサ:「ちょうどバイクの免許の更新時期だったんで、講習を受けてきた」ふんすふんす
神崎 リサ:「で、せっかくだからこの機会に普段使いも出来るようにって事で……」むふー。
GM:あ、ところでGM少しだけ確認しなきゃだめだ
GM:その免許、ちゃんとしたもの?(《文章偽造》を見)
GM:(ちゃんとしてるイコールで戸籍があってってなってくるからまずそこから聞かなきゃいけなさそう)
神崎 リサ:あ、はい。これはちゃんと通って取ったやつです……!
GM:りょうかいりょうかい!
神崎 リサ:戸籍を取得した時に一番最初にやったことかもしれない。まだ少しゆとりがあった頃いめーじ。
神崎 リサ:で、たぶんこれが身分証明書代わりになってたのだろうとか。ただペーパー状態だったのが今回復活したような感じで。
GM:おらいおらい、そこはね、データに関わらなくても生活にかかわるからね! 確認しないとねでね!;
神崎 リサ:はーいー
GM:さてそんなしぶちょーに質問あるかたー?
服部 絵理奈:<はやとくんはぶっ倒れてたそうですが、しぶちょーは体調どうですかー?
高橋 健人:(気合じゃないかな……)
GM:おにくたべたかな……?
神崎 リサ:「風邪とか、目に見えた体調不良は今のところないぞ。健人に比べたらちゃんと寝てるからな!」
神崎 リサ:とはいえ激務はこなしてるのでたぶんどことなくお疲れ気味。かもしれない。
神崎 リサ:「……ああ、最近身体をちゃんと動かせてないな。そっちの方が調子狂うな」
神崎 リサ:「今やってる奴が片付いたら今度こそトレーニングしに行こう……」遠い目
高橋 健人:支部長寝て! 支部長休んで! という周辺のエール多き人と思われる
GM:かたづく と いい ね ★
GM:あ、毎度ですがガヤテイストはお願いします、になるので。まあOPはそこまでがやがやしない、はず……(ミドル以後
神崎 リサ:粘ってると最後は春日くんが呼びに来る。勝てない。
神崎 リサ:「《文書偽造》取ったせいか、似た形式の書類は片付けるのちょっと早くなったかもしれないか……?」ぶつぶつ。
GM:扱い的にはるひ君は、《文章偽造》で似非もの戸籍なう、てことにしといてくださいね。
GM:(UGNに頼んどるヒマないし(あちらもど修羅場)、習得の時間もちょっとない)
神崎 リサ:了解ですー。当面必要にはならないかもだけど、もしもの時のためにってことで準備はしてある。
GM:ですね、もしも用。
GM:(どうせあるならPC陣営能力で、てね)
神崎 リサ:完全にフレーバーだけど、デスクワーク苦手者があえてこういう能力持ちでもよいかなあというそれ。
GM:にこにこ
神崎 リサ:健人君の診断書もその気になれば作れるぞ……。
服部 絵理奈:あぁ……。
高橋 健人:いやいやだろうけどな!
神崎 リサ:これを添えて治療のための長期休暇もごもご
神崎 リサ:「あと《天使の外套》でもう一つ姿を取れるようになった。あたしが支部長って知ってる奴が相手だと、やりづらい事もあるからな」
GM:ああ、別にあれ
GM:「1つの姿」固定じゃないですよ、想像つけば。
GM:(要するに幻覚かぶせ、なので)
神崎 リサ:はいー、なので喋らなければこれ誰かのふりもできるやつですよな。
GM:ですね☆(声は変わらないからね)
神崎 リサ:支部長良くも悪くも目立ちそうなので、そうしたくない時とか、あとなんか代役とか囮的なやつとかで使えてもよいのかなーという。
GM:ん。
GM:。○(赤髪、ブラチラ、チョーカーにパンキースタイルで、この季節でもってなるとそりゃ目立つよねえ……)
服部 絵理奈:ブラチラ……
神崎 リサ:めだつなー(
GM:服飾だけなら着替えりゃいいけど、胸と髪がもはや言い訳効かないね!
神崎 リサ:初期状態が中高生ぐらいのしぶちょーの姿になるようにしてありますという余談。髪色とか抑えめにしてあるかも。
GM:はーあーい
神崎 リサ:あとは何かご質問はー?
高橋 健人:足の傷はよくなりましたかー
神崎 リサ:「ああ、あれか。丁寧に治療してもらったみたいで、もう痛み自体はないぞ」
神崎 リサ:ほら、と左足にご注目。
GM:うっすら、残ってる……。
神崎 リサ:「さすがに肉削がれちゃあな……まあ引きつれたりもしないし、タトゥーだと思うとかっこよくないか?」
高橋 健人:れきせんのあかしですね んむ
服部 絵理奈:ぽじてぶしんきんぐだ支部長……
神崎 リサ:「たとえ模造刀でもあらたかな守り刀だって言えばその気になる、ってこの前テレビでやっててな。だからこれはあたしの幸運のお守り、ラッキースターだ! って思ってる」
神崎 リサ:(そういえば頬のとか腕のこれはタトゥーなのか傷なのか)
神崎 リサ:(とちょっと思い出した)
高橋 健人:それはしらない(元デザイン者に訊いてくださいの意)
GM:ここでも出てくる『デザイナーに聞いてください』と(…)
神崎 リサ:あい。よいしょ(ごそごそ)
神崎 リサ:この格好やっぱりさむいよ支部長……(
GM:さむいどー
神崎 リサ:もしかすると見えない部分のお腹とかにも傷があったりなんだりするのかもしれないと思いをはせておこう……
GM:にこにこ
神崎 リサ:「と、そんなところかな。後はあるか?」
GM:さて、ではこんなもんかしら。
高橋 健人:カナー。
服部 絵理奈:ハーイ
神崎 リサ:一通り喋ったので満足気。からのお辞儀でターンエンドだ!

 

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■PC3:服部 絵理奈
 シナリオロイス:白銀明日香(しろがね-あすか)
 推奨感情:庇護/不快感

 覚醒してから日も浅く、UGNに協力するようになったのも本当につい先日。
 顔も知られていないから。
 その理由でUGN日本支部・玉野椿(たまの-つばき)に呼び出され、依頼が舞い込いこむ。
 彼女からの依頼はオーヴァード能力を持つ少年少女の集団“リベレーターズ”への潜入・調査。

 その潜入のさなか、消息を絶ったという日本支部直属のチルドレン・白銀明日香に出会った。
 

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GM:(暗い中に絵里ちゃんに振り落ちるスポットライト。だがそのライトはちかっ――ちかっ――ついたり消えたりを繰り返している)  
服部 絵理奈:「あ、あれぇ……故障かなあ?」
スポットライト:――ちかっ、じー……っ、ちかっ……。
服部 絵理奈:「ええと、服部絵理奈、N市公立高校の2年生です。UGNでのコードネームは”赫き竜乙女(ドラセナ)”です」
服部 絵理奈:「ここ2週間は――先々週はキネマ・アルバの機材がみんなダメになっちゃったので新しい機材の搬入の手伝いとか、力仕事を放課後に」
服部 絵理奈:「今週になってからはミカちゃんと真花ちゃんがバレンタインチョコ作りたいー、って言うからチョコの作り方教えてたりしました」
服部 絵理奈:「でもでも、聞いてくださいよ! ミカちゃんったら、チョコを直接火に掛けようとしたりするんですよ!! 信じられない!!」
沼沢美香:「あっれ~だってとかすんじゃーん?」
服部 絵理奈:「焦げちゃう! 焦げちゃうから! 湯! せ! ん!!」
服部 絵理奈:#良い子のみんなは真似しちゃだめだぞ
GM:#焦げてまずくなるからマジで真似しない
服部 絵理奈:「……えー、こほん」
服部 絵理奈:成長の内容としては、

 お年玉のへそくりを早くも解禁(調達0→1)
 ミカちゃんと真花ちゃんにお菓子の作り方をレクチャー(芸術:製菓1→2)
 春日くんの酸の水を拡散させるエフェクトを見て新しい技を閃いたり(エフェクト:《血の宴》取得)
 代わりに学校に行ってくれる従者を作れるようになったり(イージーエフェクト:《日常の代行者》取得)
 ……あと、矢神春人さんの連絡先が生きてたり(コネ:情報屋取得)

服部 絵理奈:……です。

GM:代わりにって……てすとぉ……
服部 絵理奈:「あっ、そろそろテストの時期だよね……神様仏様高橋様ー! って高橋くん最近学校に来てないんだけど!」
神崎 リサ:2月と言えばそろそろ期末……?
GM:と、2年生なので進路withクラス確定の時期ですね。
GM:あと卒業式の式典練習もあるかな。
服部 絵理奈:ああ、ありますなー
神崎 リサ:地味に忙しいシーズンだ
高橋 健人:<進路決まってますし勉強はあらかた済んでるんで
高橋 健人:なんかもうこいつなら一度やらせておけば覚えるだろ空気が教師陣の中でうっすら漂ってるといい
高橋 健人:というかそうじゃないとダメだな……(自分のため)
服部 絵理奈:「高橋くんの事、うちのお母さんも気にしてたよー?」
GM:将来の婿を気にしているようだ(ぽつ
高橋 健人:<どうもどうも(無難)
GM:#絵里ちゃんいろいろあって噂上だとカップル状態だしね
服部 絵理奈:#いろいろ
GM:なにぶん既成事実が山積みだからね!
神崎 リサ:>既成事実<
服部 絵理奈:はっはっは;
高橋 健人:微塵も気にしていないし、学校内だと勉強教えるか勉強してるか花壇にいるかの3択っぽいです
GM:うん。
服部 絵理奈:「質問ある方はいますかー?」
GM:はーい、UGNどう思ってますかイリーガルー?
服部 絵理奈:「ええと、あの件(2話)で迷惑掛けちゃってから後始末が落ち着いたら辞めるか考えようかなあ……って思ってたんですけ、ど……」
服部 絵理奈:「まだ答えは出てないです……そんなこんなのうちに思わぬところから依頼が入っちゃったり(HO参照)しちゃって……」
服部 絵理奈:困惑したような表情。
GM:モラトリアムはしてられないからね☆
服部 絵理奈:せやな(遠い目
GM:基本的に請け負うのが規定ですが
GM:断った瞬間にシナリオエンド、しかもバッドエンドと思ってください、きっぱし。
GM:(でなけりゃメイティにあんな描き方、しませんから……)
服部 絵理奈:ハイ。
GM:。○(とまれ、それはUGN依存のままっぽいなあ……)
GM:。○(“人類の守護者”だしな)
服部 絵理奈:「え、ええと……どうなったかはオープニングを参照、ください!」
GM:他に質問は、ありますかねー?
神崎 リサ:<門限ぶっちはその後許してもらえたんですかー?
服部 絵理奈:「あうあう、家に入れて貰えないって事はなかったんですけど、ぎっちりと絞られました……」
服部 絵理奈:「それで門限が1時間早くなっちゃいました……」
服部 絵理奈:「さ、最悪《日常の代行者》があるからそれでどうにか……しない方が一番なんですけどねー!!」
服部 絵理奈:目が泳いでいる。
GM:#おいでよFH
GM:って感じで能力駆使しそうだなあHAHAHA
神崎 リサ:結局あの日は何時に帰れたんだろうなあ……日付変更してそうだ……
高橋 健人:余裕でブッチすね。しかも隣人も居ないと来た。
GM:22時門限で年頃の子が午前様した日には警察沙汰ですよ、ガチで。
GM:連絡ないならなおさら!! 遅くなるって言っても限度ある!
高橋 健人:ただその前にこっちがR研に何かしら根回ししているんじゃあないかな
GM:ん。
神崎 リサ:支部の件と合わせて誤魔化すにしても、お父さんの心労がマッハそうだ……
服部 絵理奈:「あうぅ……警察沙汰、にはなっちゃってたのかなぁ……(震え」
服部 絵理奈:ごめんねお父さん……
服部 絵理奈:「そのへん、お父さんは教えてくれなかったので……あぅぅ」
GM:に っ こ り
GM:まあまさしくイリーガル(違法者)かな……。
GM:こんなかんじでだいじょうぶですか~? あとないですか~?
服部 絵理奈:ソウデスネ……。
高橋 健人:いろんな噂が立ったからもう大丈夫
服部 絵理奈:ソレハダイジョウブトハイワナイ
GM:お人形しまくりはマジで押し切られるから★
GM:(だって噂もほっといてるから既成事実積み重なりでさらに地盤固まってるわけですしね)
服部 絵理奈:ミカちゃんとままんが怖い
GM:ではこんなところで。
GM:3度目ましてのシメシナリオ、ダブルクロス3Rdえでぃっしょん。
GM:『Worldend Juvenile』、はじめさせていただきたいと思います。
GM:よろしくおねがいいたします。
高橋 健人:よろしくお願いします1
神崎 リサ:よろしくお願いいたします……!
服部 絵理奈:よろしくお願い致しますわー(ぱふぱふ
GM:てことで、とりあえずきゅうけいしてから開始てことで。
GM:1230まで、ご飯等お願いいたします。
高橋 健人:りょうかい~
服部 絵理奈:はーい!
神崎 リサ:はあいーご飯!

 

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 Opening Scene:1
 Side:Hayato
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GM:【PC1:健人君。侵蝕率を上昇させ登場してください】
高橋 健人:高橋 健人の侵蝕率を3%上昇 ((侵蝕率:35->38))%
GM:緩やかなスタートはもはや名刺みたいな感じですねえ。
GM:GMが準備しているOPは【回想-《ホーム》の時代】から【現在−N市にて】
GM:で、回想からやらせていただきたいです、ここに関しては合間なしで。
GM:でもホームでの訓練描写(ド辛辣)や、現在とかではぜんぜん、演出いただいて構いません。
高橋 健人:アイアイサー
GM:スカイプの通りえりちゃんが沈没なうなので
GM:気持ち、丁寧にいきましょう……ほんとに……そもそも丁寧した方がいい奴でもあるし、うん。

 

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 ――思い出す。
 ――まだ、UGNの訓練施設にいた、あのころを。
 


 過激な訓練というと、血の匂いや硝煙、そういったものを浮かべるだろう。
 実話としても概ねそうだ。
 しかし“当事者”の人間には近く遠い世界に視えたもので、もしかしたらその当時は他人事のように認識していたかもしれないと述懐している。
 


 ――医務室の一角。

 白いベッドの上に、ぽつねんと浮かぶ黒頭の少年の姿――戸籍上でいう名は伏せられている。
 UGNとしての名前(コードネーム)は、“鮮緑の支柱(ジェルマン)”。認識番号は23番。
 
 この名前は、自分が見地を広めるために携えていた辞書や古書から拾い上げた知識に基いている。
 僅かに許された娯楽、それもUGNにとって有益なもの。知識とは即ち戦うため、諜報のため、“限りなく一般人に偽装するため”。

 少年は今より幼く、あどけなさが引き立つ丸い目をしていた。
 窓の外を、じっと深い暗がりの底のような眼で見ている。
 樹木が衣替えする以外は、代わり映えのしない景色(スクロール)。

 幾らオーヴァードであっても、元となる体が脆弱であれば、すぐにこのベッドが定位置になる。
 それでも訓練時になれば鞭打って出る。そしてボロ雑巾のような姿で戻ってくる。
 ……こんな弱い自分よりも、現れては消えていく子供たちの顔。少年は思い出せない。

 心に何かを擲てば、からからと音がする。
 脳に詰まっているのは、UGNとして必要な知識と、最低限備わった一般常識。
 他の世界について考えたことはなかった。――子供達の中では、外の世界はよく取り沙汰されていたらしい。

 それから少年は、よく窓の向こうに咲いた一輪の花を見つめていた。
 花弁を細く散らし全体は繖形花序になっており、ひっそりと木漏れ日の中に埋もれている。
 

“鮮緑の支柱”:「(あの花は赤ときいろだけだと思ってたけど――白いな)」

 少年は、あの花と自分を感傷めいて重ね見ていたとは自覚せず。

 もう彼の記憶から抜け落ちた両親が最初に見たのは、生まれて間もない赤子から“無数の華が咲いた”という光景。
 泣けば茨のような毒の蔓を撒き散らし、時に立ち眩むほどの匂いがゆりかごから放たれたという。
 産まれた時よりの純粋なオーヴァードとして、レネゲイドの力はそれだけ大きかった。

 『こんな“化物”を産んだ覚えはない』。親だった者共は、その事象を、症状を否定した。

 当時ここに居たのは、療育と称して預けられたというのが書面上の話だ。
 ――真実、捨てられたに等しい。既にその両親は、行方をくらました。
 “そういった子供が来る”と噂に聞いた施設の前に、捨て犬のように封をして段ボール箱に詰められていた。
 

“鮮緑の支柱”:「(べつに、もうしらない人のことだ。おれには、今こうしてひろってくれた人がいる)」

 彼が得意としているのは、純粋な白兵戦でも、確たる射撃でも、秀でた采配でもなく。
 レネゲイドをコントロールする力を持って、他人を補助する。それだけだった。
 矢面に立たないくせ、こんな所にずっと居座るばかりで、友人の一人も居ない。誰とも交わろうとしない。

 当然少年は孤立していた。

 咳き込む喉は常に炎症を起こしている。咳をするたび、大人も子供も顔を顰めた。
 扱いづらい駒ではあるが、厳しい訓練の中でもしぶとく生き延びている故に。
 邪険にするも、それなりの結果を出しているからにはお払い箱にもできない。
 

“鮮緑の支柱”:「(成長すればよくなると、おいしゃさまは言っていたけれど。つよくなれるのかな)」


 ――それから月日は少し経って。何故か、少年には友人が出来た。

 “ライトニングボルト”。子供たちをまとめ率いていた、ガキ大将のような子供だったという。
 人望もあり、そしてオーヴァードとしても強い。一際目立つ存在だったらしい。
 
 ただその子供の中でも浮いている存在を、水の上で浮いてた花びらを、軽い拍子ですくい上げたそうだ。
 

“稲光”:「お。なぁんて暗い顔してんだよ」
“稲光”:訓練の合間時間に、気づいてわしゃり。
“稲光”:頭をわしゃわしゃ、子犬をなでるみたいに撫でてくる。
“鮮緑の支柱”:「…………」
“鮮緑の支柱”:抵抗はしない。ただ、首の可動部が緩い人形のようにぐらぐらと頭部が揺れた。
“稲光”:「おーいおーい元気ねーぞー、元気ねーとすぐ死ぬぞー」
“稲光”:わしゃわしゃ、わしゃわしゃ。
“稲光”:「って、んー、しゃべれないのかもしかして? いや、なら無理にしゃべるなっていうけどさ」
“稲光”:「どれにしてもだ」
“鮮緑の支柱”:「――ライ、生きてる」

 長く呼ぶのは疲れるので、結局はこうなったらしい。
 

“稲光”:「お、返事した」
“稲光”:にかっと笑う。
“稲光”:「なんに暗くなってっかわかんねーけどさ」
“鮮緑の支柱”:「今日は何人、成果(キルマーク)をあげたの?」実に、マイペースに話題を転換させている。
“稲光”:「ん?」

 少しだけ宙を見て、数えるしぐさ。
 

“稲光”:「んー……わかんね☆ 夢中だしな訓練中なんて。大人がキロクつけてんだろ」
“稲光”:割とそういう細かいことはどうでもいいらしい。
“鮮緑の支柱”:「そう」表情筋が微動だにしない。ついていない筋肉の中でも、ことさら強張ったままのハリボテのような顔。
“稲光”:「ともすれば、おまえだって大人顔負けだろ? それこそ《ひとを超えたもの》、ばけものとすらあざなされるくらいの実力のさ」
“鮮緑の支柱”:「暗いのは、」
“鮮緑の支柱”:「……どうしたら、明るくなれるか、を、よく知らない。これが暗いっていうなら、陽だまりというのは、」
“鮮緑の支柱”:「おれは、力とか、……ともすれば、そんな君のような、明るさを、持っていない。ばけものどころか、あぶらむし、だ、」

 ――少年の言葉は散乱している。何か気難しそうな言葉を使ったかと思えば、平易な言葉と混ざってわからなくなる。
 言うからには、「おひさまとその陰りにいる冷たい地面に生えた雑草」とのこと。
 こんな風に仲良くなりつつも噛み合わない会話を繰る二人は、端から不思議に見えただろう。
 

“鮮緑の支柱”:雑草はしぶとい。華美なものではないが、かといって手折れば死ぬような儚いものでもないらしい。
“鮮緑の支柱”:「大人、の、足元におよぶ、つもりだけど。……先に、明るくなったほうが、いいのかな、」そこで言葉が途切れた。
“稲光”:「おっけーまず謝る、ジェルマンのそれは“暗い”じゃなくて持ち味だな」
“稲光”:ジェルマンの額に軽くでこピンをする、ぴんっ。
“稲光”:「ぶっ壊す力だけが力じゃない、日向だけがすべてじゃない。日陰だって、土の中でだって、みえないところだっていろいろある、ツーかそれいっちゃったら俺もお前も《日陰者》、大人の言う“日常”とやらの、日向の、陰を支えるためのれんちゅーだしな」
“稲光”:「で、も」
“稲光”:「その“アブラムシ”って表現はいただけねえ、それおもっきり悪いカンジで使ってんだろ」
“稲光”:ひょい、軽々と、俵もちの要領で、ジェルマンを担ぎ上げる。
“稲光”:「明るい、暗いに関しちゃ持ち味だからいいよ。無理にどうって言わねえよ」
“稲光”:「でも、良い、悪いを、勝手に決めて、孤立して、へこたれんな」
“稲光”:「ひとりぽつねんしてんなら、担いででもつれてったらあ」
“稲光”:「身体はそんな強くねえよな、無理に走れと暴れろとは言わねえよ。でも動け、せめて散歩しろ。しゃべれはするし主張はできるんだ、ホームの中でもいい、そうだな」
“稲光”:「つ、き、あ、え」
“鮮緑の支柱”:――でろんでろん。関節がない人形のようだ。言われれば頷くし、素直に吸収する面はある。

 そう宣言すると、俵担ぎのまま。
 ホームの各所をゆっくり、回る様に歩いていく。

 ときおり、”ジェルマン、あれなんだ?””お前なら知ってるんじゃないか”て感じで、草花や人々、季節などの話をきいてきたりふってくる。
 

“鮮緑の支柱”:「ライ、おれは、へこんでない。ただ、みんなが、お前のありかたはきみょうだというから――」言葉をも引きずる調子で、時折挟まれる話題に逐一律儀に応える。
“稲光” :「ンじゃせめて堂々としてろ。自分はこうだから、こうしてここに立ってんだって」
“稲光” :「“なれるのかな”なんて願望抱いてるだけじゃ、ぜったいなれねえんだからさ。背中丸めてたら、いぢけて見える」

 『おれは何をすればいい』 『おれは“この本とUGN(せかい)”のことしかわからない』 『じょうしきは勉強したつもりだ』

“鮮緑の支柱”:「そうか」

 ふと、腑に落ちる表情。取り立て、自らなろうとしていたということもないが。
 世界との摩擦になるのなら、そう化けるのも一理ある。という風に認識していた。
 その手本が“稲光”。迸る光――陽だまりというのは、苛烈な光だった。
 

“鮮緑の支柱”:「おれは、ライのようになりたいけど、なれないと考えている。ひとには人の、りょうぶんがある。でも、近づくことはできる。それでいいと、おもう、そうしよう」
“稲光” :「おう!」


 ――何が少年をそうなしたのか、暫くそうして過ごした後にはほぼ喘息の発作もなくなっていた。
 少年もまた、たった1人の友人を慕いその数年後も言葉をかわす仲だった。
 それでも相変わらず、体力はなかったと振り返る。


 
 数年後。

 
 医務室の窓の外、近くの樹木の下が、2~3年前の《ホーム》における変わらない彼の定位置である。
 夏は樹木の枝葉が暑さから庇護してくれる存在だ、と彼は書物を読み耽っていた。
 近くには一輪の白い花。毎年同じ色を咲かす。
 
 書物好きなのも変わらない。ただ、その影響あって、子供達の中で流行っていた遊びがある。
 

 ――ざらっ。

 頭の上から音がした。
 樹木の、その中から、さかさまにぶら下がる形で。
 “稲光(ライトニングボルト)”が現れた。
 

“稲光”:「おーい、じぇるまーん」
“鮮緑の支柱”:見上げる気配。小さく模る口元が「あ」と声を上げる。
“鮮緑の支柱”:「ライ。何か用かな」
“稲光”:「や」

 逆さまモードで手を上げる。見れば、彼の足は木の枝にかかってる。
 

“稲光”:「俺の名前ー。ジェルマンが考えてくれるって約束だったじゃないか。いてもたってもいらんなくなって、きた。どんなかな~ってな」
“鮮緑の支柱”:「危ないと思う――」という、見たままの感想で、それでも“稲光”には大変なことではないと知っている。
“鮮緑の支柱”:「ああ、勿論。ただ、……そうだな、君自身も気に入るようなものが良いと思って」

 読んでいたUGNの資料とは別に、通常の国語辞書を開いた。
 すっかり使い古しではあるが、“名付け遊び”の発端になったという。
 
 互いにコードネームとは違う一般社会の人間としての“名前”。
 意味ある言葉から汲み取り、そして名前の一例から選んで組み合わせたものだ。
 “ホーム”内では、そういったことが密かに行われていた。
 

“稲光”:「よっと」

 少しだけ身体をのけぞらせた、そう思ったら木の枝をけってあっさり足を離す。
 その勢いでジェルマンにあたらないように、さらに木にも周りにも触らないように。
 2転3転と宙返りをして、最終的にジェルマンの横に降り立った。
 

“稲光”:「どれどれ……」辞書を覗き込む。「えっと、どれだ?」
“鮮緑の支柱”:「君が雷や光に纏わるコードネームだから――そういうものが良いのかと思ったんだけど、」どうもむずかしい、と首をかしげる。
“鮮緑の支柱”:はらはらとページを捲る音。
“鮮緑の支柱”:『疾雷』 『飛電』 ……名前としてつけるにはイマイチだ。
“鮮緑の支柱”:「…………。ごめん、どういう名前がいい、ライ」
“稲光”:ぺしっとでこピン。
“稲光”:「だから、それをジェルマンに頼んだんじゃないか―っ」
“鮮緑の支柱”:「――」相変わらず首が緩い「…………せめて案というか、もう少し詳しい希望が欲しい」
“稲光”:「ってもこまるよなあ。そうだな、いの一に先駆ける奴じゃあるから、それにあやかったやつがいいかな」

 ――ああ、そうかと納得したような小声。
 コードネーム自体にそこまで拘る必要はなさそうだ、というのを理解して。
 しかしそれにあやかり不自然にならない程度のものを一考する。
 

“鮮緑の支柱”:「鬨の声――先駆け、一石を投じる。……投げる、初撃。いや、稲妻……。ボルト――“矢”か。名前としてはよくある」

 一人で何やらぶつぶつと言いながら、それらしき箇所を当たる。
 ピンポイントに引き当てた項目を、“ライトニングボルト”に掲示した。
 

“稲光”:「えっと……」辞書を見る「これはなんて読むんだ、難しいな……“こうや”?」
“鮮緑の支柱”:「“こう”が読めるなら十分だよ。……こうし、と読むんだけど……」
“稲光”:「お、はんぶんあってた」でも間違ってます。
“稲光”:「え、っと……」辞書を見る。
“稲光”:「“物事のはじめ、開戦を告げるために打ち上げられた合図の矢”――へぇ、いいな! サンクスジェルマン、これもらいっ」
“稲光”:“嚆矢”という字に指をあてる。
“稲光”:「こうし、って読むらしいけど、この字で“こうや”のがかっこういいしな、イイよなジェルマンっ」
“鮮緑の支柱”:「語感的には“こうや”でいいかもしれない。……知っている人には、間違えられるかもしれないが」

 目が細まる気配。どういたしまして、と言いたげに頷く。
 微笑えるほどには、まだ器用ではない。
 

“鮮緑の支柱”:「書き方の練習はしておこうか」
“稲光”:「ん。でもちょっとまて?」
“稲光”:「……おとぎ話の、外の世界って“名前”だけじゃないんだった気がする、から、――」
“稲光”:上を見上げる、そこには樹木が生い茂ってる。
“稲光”:「――桐生」
“稲光”:樹木を指でさして。
“稲光”:「桐のもとで生まれたから、桐生。桐生嚆矢(きりゅう-こうや)」
“鮮緑の支柱”:「ここにずっといたのは、俺も同じだけどな」と返し、そしてたっぷり学んでいた植物についての知識が彼にも伝染っていた。
“鮮緑の支柱”:この木が何であるか、というのはいつか教えたかもしれない。ただ、あまり深く記憶にないようだ。
桐生嚆矢:「ははっ、まーな」
桐生嚆矢:「お前の名前だってちゃんと考えてきたぜ? 高橋健人」
桐生嚆矢:「高い橋、高い柱、架け橋となるもの、みはしらたるもの、支えとなるもの」
桐生嚆矢:「疲れ知らずに、そんなもんぶち破ってまで続ける根気良さ――てな」
桐生嚆矢:「まー、名前のほうに関してだけ言えば、だ」
桐生嚆矢:軽くぺしっとたたいて。
桐生嚆矢:「ちった―字面のことだまの力を借りて、“元気”になってあやかりやがれっ」
“鮮緑の支柱”:「……いいと思う。桐はとても由緒ある木だ。狂いが少なく、軽い。その木で造られた矢。嚆矢の――ああ、鏑矢」

 色々繋がるところがあり、たまたまにせよ桐の矢というのは古くから謂れあるものだ。
 それより――自分の名前を考えていたとは、流石に彼らしいというか。

“鮮緑の支柱”:「“はやと”…………。健康の健だな」かぶりを振る。「それに合う身体になるよう、努力は、しておく」

桐生嚆矢:「ははっ、気に入ってくれたみたいで何よりだ」

 少しだけ、目を閉じる。耳を澄ませるようなしぐさ。
 明るく笑ってた笑みが、消え。少ししんみりとした様子。

高橋 健人:ポケットからメモ帳を取り出し、小さな鉛筆にそれらを書き込んでいく。一人頷き、また嚆矢の方に顔を向けた。
高橋 健人:「どうかしたか」
桐生嚆矢:「だいぶ、しずかになったもんだよな。ここも、訓練場も、談話室も。みんな、みんな……」

 《ホーム》には、子どもがあふれて“いた”。
 だが幾人もが訓練中に死に、あるものは発狂し、あるものは卒業をしたモノの、すぐに帰らぬものとなり。
 

桐生嚆矢:「なまえもない化け物のまま、しんでいくのは嫌だったんだ」
桐生嚆矢:「でも、これでもう、こわくはない」
高橋 健人:「なあ嚆矢」、と奥底の見えない目が嚆矢を捉えて「化物っていうのは」
高橋 健人:健人は、逡巡する。一度視線を外して、それから再び口を開き。

「嚆矢。“化物”は何もオーヴァードのことだけじゃない。人の心そのものに住んでる。
 君や俺たちを化物と言う“人間”も、俺を捨てた家族も、『心に化物を飼っている』。
 力だけじゃない、心の歪み――それが“化物”――じゃないのか、って俺は、思ってる」


高橋 健人:「だから“衝動”に負けなければ、俺たちは人間だ。発症してもこうして生きている」

「力は、自然と与えられたものにすぎない」
「使い方を間違えなければ、俺たちは化物なんかじゃない。他人の言に、惑わされちゃ、ダメだ」

 それが、往年より考え続けてきた彼なりの答え。


高橋 健人:「UGN(ここ)は、確かに非情に思えるかもしれないが。
高橋 健人:「……俺は、それでも、そのまま死ぬ筈だった命をこうして預かってくれていたこと自体に。
高橋 健人:「ああ、君とも会えたんだ。色々教えてくれたんだ。――そのことも含めて、大いに感謝している」

高橋 健人:ぐ、と口を結んだ。なんとか笑おうとしたようだが、ダメだった。歪な表情。
桐生嚆矢:「ははっ」

 小さく笑う。
 しんみりしていた、自分の周りに、そして先に揺蕩う《それ》を打ち消すように。

桐生嚆矢:「……サンクス」
桐生嚆矢:「ま、そのことば、そっくりそのままおまえにも返すぜ?」
桐生嚆矢:「いやそのままじゃあ、ないな」

 「使い方は、むしろ間違えろ」
 「“あってる”“まちがってる”なんて、ヤった時点じゃわからねえ」
 「もちろん間違えたってわかったら認めたほうがいいし、ヤっちゃいけねえ間違いだってある」


桐生嚆矢:「他人の言に、縛られすぎるな。そいつは、俺も、大人も、ぜんぶだ」
桐生嚆矢:「でも、よく聞け。なんていってるかを」
桐生嚆矢:「そしてその上で、自分の道を決めるんだ」


 ……………………。
 …………。
 ……。


 その後、訓練課程を無事に終了した2人は、互いにつけた名前を名乗ることを正式に認められた。
 そしてそれぞれに、UGNチルドレンとしての任が与えられる。


 嚆矢は、任務で消息を絶った。


 ――死亡した、と。
 ――そう伝えられた。

 



 N市支部。《キネマ・アルバ》。
 事務室の一角、彼の指定席。並ぶ書類の束と、ノートPCに浮かぶ光。
 そういえば今日はいつ休んだのか、健人自身は覚えていない。

 神崎支部長は近頃“睦月春日”を預かったこともあり更に忙しいようだ。
 まだ、こちらも調査が続いている。多発する“行方不明事件”。
 総数を減らしたかのように思えたが、その実全ての解決に至っていない。

 忙しいのは皆一様。
 顔を合わせるときはまばらで、支部長には定期報告はあるがそれ以上の話はあまり交わしていない。
 時折支部内を過る睦月の姿を見かける度に、健人は嫌でも想起する。

 何故、“彼”は消えたのか。
 ほのめかされていた言葉、投じられようとした矢。

 ――きっと、“ライトニングボルト”、いや、“桐生 嚆矢”は生きている。

 たったそれだけの直感、僅かな可能性に縋り付き、UGNとしての使命を果たす傍らで探し続けている。
 今どこで何をし、どういう生き様に至っているのか。そもそもあの数年以来、身寄りのない彼が生きているかどうかも怪しい。
 だが生命力に溢れていた彼が、おめおめと死ぬように考えにくかった。オーヴァードが身を寄せる手段は幾らでもある。

 事実として“殉職”と上から通達されたことを追い求めること、主観を伴って行動するには苦痛(エラー)を懐き続けていく。
 だが労働という麻薬が健人の中で根付くように、記憶を縛る甘く痛みを伴う未だかつての同胞の姿かたち、声が「諦めるのか」と問う。
 己が花(システム)を育むにあたり、切り離せない思い出(コンポーネント)。忘れられる筈もない。

 調査記録の束、その一枚。ある手段で引き抜いた、当時の死亡記録一覧の複製。
 幾ばくかの経年感を帯びた、香る薄い紙の文面上、友の名に指を沿わせて。
 ――高橋 健人――は、気怠い吐息を漏らした。

 “あの時、懐いた疑惑を暴こうと動けたのなら”。
 吐息に含まれた後悔の念は、次のタスクをこなすために速やかに消された。
 

高橋 健人:「(……神崎支部長も、似ている。彼の面影に、縛られている。こんなことを話したら、きっと妙な顔をするだろう)」


 今、現在。
 高橋健人は、桐生嚆矢が任務に消息を絶ったというN市支部に配属されている。

 調査のついで、といっては聞こえが悪いが。
 自分の領分である情報収集と調査、その合間を縫い同時に、同時に嚆矢の足取りを追っていた。
 


 ――噂話がある。
 ――この町の少年少女の合間で、嚆矢のような少年を見かけた、という噂が。

 ――ただ、場所が……。
 


 全て、彼の単独行動だ。誰にも話していない。今までも、これからも一人でこの案件を調べてきた。
 そして今になり、僅かな手がかりを掴んだ。
 こんな些末なことですら、彼は可能性を信じて行動する。
 


 ――路地裏。

 不良や悪漢がたまり場にしている、そこで見かけたという……。
 


 針茉莉の匂いを漂わせ、足取りは速やかに。
 また、もしものことを考えて逃げる手筈も組んでいた。……自分の足で、逃げ切れるかはまた別だ。


「ん……なんだ、ここに香るなんて珍しい匂いだな……」
 

 路地裏の一角から、声が聞こえた。
 

桐生嚆矢:「って」
桐生嚆矢:「健人?」
高橋 健人:開いた口、彼にしては物珍しく言葉が出ない。瞬きを何度かして、やはり声がでない。
高橋 健人:「…………、」深呼吸。「こうや」
高橋 健人:薄暗い中、その声にははっきりと覚えがあった。
桐生嚆矢:「ああ、うん、やっぱりそうだ」

 てくてくと無遠慮に、近づいてくる。
 

桐生嚆矢:「健人。ひさしぶりだな本当にっ、どうしたんだよこんなところで。お前みたいなのがひとりでくるような場所じゃないだろっ!」

 ――桐生嚆矢。

 UGNの記録では“死亡した”ことになっている少年。
 それが目の前に、旧友にでもあうかのような風体であらわれて、近づいてきた。

 UGNの作戦服でも戦闘服でもなく。
 ストリート系のファッションに、身を包んでいる。
 

高橋 健人:「あ、ああ。いや――なんで、……壮健……元気、だったか」無難な言葉を述べ、すらすらと並べようとした声は明らかに詰まる。
桐生嚆矢:「あーっと、そっか。UGNじゃ俺は死んだことになってっからなー……」
桐生嚆矢:くくっと笑い。
桐生嚆矢:「レアな健人が見れた。ツーかその様子だとまだ“高橋健人”って名前は使ってるみたいだな、ちょっちうれしい」
桐生嚆矢:「とま」
桐生嚆矢:「俺はともかくお前が長居していいような場所じゃねえ。固まってんならなおさらだ」
桐生嚆矢:「当てがあるわけじゃないが、ちょっとその辺ぶらついて話でもしようぜ」
GM:そういうと、健人君に“くっく”と指で手まねき、こっちに行こうぜと案内します。
GM:#ついて行ったら地味にエンドですよ
高橋 健人:「……君が、死んでいない。と思っていた。それで、」
高橋 健人:「――付けた名前を、おいそれと捨てられるはずが、」招かれ、足を進めながら嚆矢の顔を穴が開きそうなほど見ていた。
桐生嚆矢:にやっと笑い、自分の口に無言で人差し指を立て添える。
高橋 健人:咄嗟に口を閉じる。
桐生嚆矢:“いまはしずかにしとけ”と“ないしょだぜ”とないまぜなそのジェスチャーをして。
桐生嚆矢:そして路地裏から、2人は去っていく。

 

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GM:さていったんきゅうけいですよー、やっぱ長くなったな!!
GM:PC1かつ、ほんとーにここが基幹になるからね、きっちりやらないとーとはおもってたから、うん。
高橋 健人:ごめぇん
高橋 健人:かなり久々に長いこと
神崎 リサ:お疲れ様でしたーおやつおやつ
神崎 リサ:はやとくん充した……
GM:えっと、1545分からリサちゃんするです。
GM:喀血だいじょうぶですかガチ目に。#簀巻きロープ取出し
神崎 リサ:うむ大丈夫ですか(お布団用意
高橋 健人:喀血大丈夫ー。多分縫った口内からぼろっとしたらしい
GM:あーなる、ほ、ど。
神崎 リサ:傷の方でしたか……
GM:とまれ今度はリサちゃんフェイズなので、つらかったら寝てね!;
GM:なおリサちゃんはことと次第では夜お呼び出しかもだけど
神崎 リサ:はい夜大丈夫ですぞー
GM:……たぶんどうだろ、18時で終わるといいな(
神崎 リサ:おわらせたい……(
GM:切れたら終わる(別の意味で
神崎 リサ:それは出来る限りひっぱり隊……(ふるえ
GM:とまれきゅうけいですよー?
高橋 健人:あい
GM:英気を養ってきてください、私の傍らのチョコレートは今日はすごい勢いで消えてます★
神崎 リサ:サロンデュショコラでげっとしたカヌレをもぐもぐしていますもぐもぐ

 

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 Opening Scene:2
 Side:Risa
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GM:【PC2:リサちゃん。侵蝕率を上昇させ登場してください】
神崎 リサ:神崎 リサの侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:35->38)
GM:お、ゆるやか。
神崎 リサ:よし落ち着いてる。
神崎 リサ:前回がやっぱり飛ばし過ぎたんだよなあ(とおいめ
GM:規定は【キネマ・アルバの館長室で、乗り込んでこられたお二人様】です
GM:その前になんか演出あるならレッツトライ★ もう乗り込んできた時点で 死ゾ てなります。
神崎 リサ:しぬ(ふるえ) はあいー

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 新年を迎えてから早くも一月が過ぎ、いつしか街に『バレンタイン』だなんて文字が踊り始めた頃。
 N市支部《キネマ・アルバ》では、数週間前のパンデミックの傷跡が癒え切らないままに2月を迎えていた。

 幸い業務再開後からさらに数人が復帰をはたしてはいたものの、特に重い症状を抱えていた者たちは未だ戻らない。
 表のシアター業務を一部縮小するなどの対策を講じてはいたが、現状どう頑張っても手は足りていない。
 むしろ100%であったとしてさえ、猫の手が欲しいと言わざるをえなかった。

 調査員たる健人は、相変わらず未解決事件等の調査に駆り出されている。支部員たちもそれぞれの穴を埋める為、毎日残業覚悟でなんとか業務をこなしていて。
 新たに加わった顔――睦月春日という青年――もいるが、とてもじゃないがまだそれらの戦力としては数えられない。

 無い袖は振れない、しかしそれはこの支部に限った話ではない。UGN全体が慢性的な人手不足に陥っているというのは、もはや明らかな事実。
 しかしそれでも、とやっとの思いで申し出た直談判さえも、あえなく無言の笑みに流されてしまったわけで。


 振る袖が無いのであれば、今ある丈でなんとか足らせるしかない。ならば。
 ――そう覚悟を決めた日から早数週間。当然彼らのトップの支部長たる神崎リサにも、今日も仕事が待ち構えていた――。



 書いても書いても終わらない。
 書いても書いても終わらない。

 書類の山が、終わらない。


 ――キネマ・アルバ、館長室。


 N市では、行方不明事件が相次いでいる。
 特に、UGNチルドレンの失踪が続いている。

 去年の月末のあのパンデミック騒動の解決を機に、失踪は落ち着いたかと思ったが。
 ――まったくもって、終わってない。

 ――特に、UGNチルドレンの失踪は、あれからずっと続いているのだ。
 

神崎 リサ: 「……」
神崎 リサ:書類が積まれた、あるいは広げられた資料で埋め尽くされた机に向かい、じ、とPC画面を睨み据えている。

高橋 健人:3/1ぐらいは健人からの報告だけど,どこどこで失踪したとばかりの記録が多くてあんまり進捗宜しくなさそう
神崎 リサ:まったく先が見えない書類仕事。とはいえ、終わりがない終わりはつらすぎる。
神崎 リサ:(終わりがない終わりってなんぞ 終わりがないのは

 相次ぐ事件、終わらない事態。
 誰が見たって重篤状態。

 そんな中、表向きは「失踪が続くチルドレンの精神面のケア」という名目で。
 本部よりUGNチルドレンの教官・与儀大輔が派遣される。
 その付添いと橋渡しの形で、神崎リサの上官である、霧谷雄吾を連れ立ち引っ立てて。

 ――ほぼ問答無用の殴り込みに近い形で、館長室に訪れた。


神崎 リサ:ただでさえデスクワークを苦手としているのであればなおのこと、それならせめてもと、健人が設けてくれたチェックポイント。それの到達がもうすぐ……

 かちゃ、バターン。
 だいぶ乱暴に、館長室のドアがたたき開けられる。
 

与儀大輔:「先だってより連絡しておりました。与儀大輔です。N市支部長はおられますね?」
神崎 リサ:ようやく最終チェックの目が通し終わった、それとほぼ同時に開いた扉。すわ敵襲かと、即座に視線が向かう。
GM:ヘタするとその書類が崩れる勢いだね……。
与儀大輔:ずかずかずか、館長室にずいぶんと横柄に入ってきては、タン!
神崎 リサ:「……与儀、大輔?」ひとりごちてから、そういえば監査が来る、という話があったなと思い出した。
与儀大輔:リサちゃんの座っているテーブルを乱暴にたたいては、リサちゃんを見る。
神崎 リサ:「――ああ、そうです」が、の一言が言い終わらなかった。
霧谷雄吾:後ろには困ったようにしている霧谷さん。静かに館長室のドアを閉め、そして与儀大輔の後ろまで進んでくる。
霧谷雄吾:ぺこりと礼をする。
与儀大輔:「私が訓練したチルドレンがひとつ、“鮮緑の支柱”をこの支部は擁しているというのに」
与儀大輔:「あなたはむざむざと失踪を増やしつづけ解決にも至らず、あまつさえトラブルばかり起こしているそうですね?」
与儀大輔:「やれバス事故だ、やれ一般人の教員及びUGNエージェントの死傷事件だ、やれゴールデンタイムにおける飲食店の倒壊大惨事だ」
与儀大輔:「しかも先月末にいたってはこの支部事態も近辺からパンデミックに見舞われて、大騒動になったとか」
与儀大輔:「いったいこの短期間にどれだけの死傷者行方不明者を出せば気が済むというのですか?」
与儀大輔:「全世界を見ても、この支部が一番多くの損害を出している。あなたの監督責任を問いますよ」
神崎 リサ:「……」なんだこいつ、とはさすがに口にはしなかったものの。まくし立てられる最近の事件を、真顔でただ聞いている。

 並べたてられた事件は、確かにどれもそう報告をあげてはいたもの、あげざるをえなかったものであり。
 どれも事実でしかない、というのが反芻した結果。


神崎 リサ:「……ええ、仰る通り。あたしが至らなかったばかりの結果です。ですが」
与儀大輔:「だいたいにこの短期間でFHが起こす事件の数がこの市だけ異常に多すぎます」
与儀大輔:「FHが原因だと分かっているなら根源をつぶせばいいものを、あなたはそれもしきらずその合間に支部を貸し切ってどんちゃん騒ぎをして遊んでいるという」

与儀大輔:「そもそもUGN支部は街を守るためのもの。貸切パーティの場ではありません。そんなものにエージェントもチルドレンもつき合わすなぞなにをその派手なだけの軽い頭は考えているのですか?」
神崎 リサ:「その為に支部一丸となって今も調査なり続けています。部下たちは皆手を尽くしてくれて――」
神崎 リサ:さすがにいら、という感情が首をもたげたのを察知。それはそうだ、確かにそうなんだろう。この男にしてみれば。
神崎 リサ:「部下たちは皆激務に追われ続けています、そのストレスを抜いてやらなければ上がる効率も上がりません。パーティ、というよりリフレッシュのための場、という事で行わせましたが」それが何か? 顔。
与儀大輔:「で、その結果が失踪が相次ぎ死傷者も増えているという事態ですか?」
与儀大輔:「“鮮緑の支柱”はそこの“リヴァイアサン”に、“体調を管理するエフェクト”を教わりに来たそうですよ。フルタイムで動くため、だそうですがね」
与儀大輔:「リフレッシュ? 許される場なら大いに結構」
与儀大輔:「“鮮緑の支柱”を使いつぶす勢いで動かして、それでなお終わらないとは無能もいいところ。あの子はそこまで身体は強くない、間断なくこの寒い時期に動かそうものならしにかねない」

 そこの、という一言でようやく霧谷の存在に気がついた。頭をわずかに下げたものの、健人の奴……と内心で舌打ち。
 だから最近倒れこそしないが白い顔してる事が多くなったのか。


与儀大輔:「私の子供に無理をしいらせたうえで、年長管理者が酒池肉林のリフレッシュ? 寝言は寝ていってください」
神崎 リサ:「ええ、それは重々承知です。健人は決して丈夫じゃない、休養をとらせてやりたいのは山々ですが――」
神崎 リサ:「――再三申請を出していました。このままでは彼が死んでしまいかねない、1人でも新しい人手を派遣してほしいと。ですがそれも通らず、その結果がこれです」
神崎 リサ:と、山積みの資料を示してみせ。自分だってここ最近は睡眠時間もいくらか削られているんだぞ。
与儀大輔:「どこもかしこも人手が足らないのは管理者ならしっているでしょう? 特にあなたはノイマンだ、そこらの処理が“鮮緑の支柱”より”リヴァイアサン”より長けていないはずがない」
神崎 リサ:「……」

 ノイマンはノイマンだけど、それが戦闘方面におおよそ回されてるだろう、なんて今は言わない方がいいかもしれないと口をつぐむ。
 それは自分だってもうちょっとどうにかしたい事柄の一つだ。


与儀大輔:「……まさかとは思いますが」
与儀大輔:「あなたは元FHだと聞き及んでおります、そこの“リヴァイアサン”が後見の」
与儀大輔:心底小ばかにしたような目を一瞬する。
神崎 リサ:ああ。この目は。
与儀大輔:「“人類の敵”ゆえの所業ですか? “リヴァイアサン”を誑し込み、管理職に就き、FHの横暴を見逃し、暴かず、好きなままにさせている」
霧谷雄吾:苦笑だけ浮かべる。聞き流す体制をとっている。
与儀大輔:「だとすれば“リヴァイアサン”、あなたもずいぶんとおかしい。あなたは日本支部長でしょう?」
与儀大輔:「こんなどこともわからぬ骨に、誰と寝たかもわからぬような売女に、大きな市の管理者たる実権を握らせて好きなままにさせるとか」
神崎 リサ:「――」

 この目は、何度も見た。本人の後ろにあるレッテルでしか見れない目。
 す、と心の奥が冷えていく感覚。しかし向かう先は。


神崎 リサ:不意に椅子から立ち上がる。これ以上見下されるのは癪に障る種でしかない。
与儀大輔:「なにか?」
与儀大輔:「都合が悪くなれば、力でねじ伏せようとする。それが“人類の敵”の流儀でしたね」
与儀大輔:あえて“ファルスハーツ”とは言わない。そんなサルみたいな原始的手段をとってくるオーヴァードなぞ、文字通り“人類の敵”でしかない。
神崎 リサ:「――与儀教官。別にあたしを何と呼ぼうが構いませんが。あなたがあたしをどう見てるかなんてのも別に興味はない」
神崎 リサ:若輩者だ未熟だ売女と好きに言えばいい。

神崎 リサ:「ただ、それだけのためにその人の見る目を疑うんですか。小娘のあたしごときに流される人だと、そんな風に思っている?」
神崎 リサ:無表情、ともとれる顔。淡々と与儀の目を見据えている。
神崎 リサ:「……ならあなたの目もさほど怖くはない」
与儀大輔:一瞬だけ、霧谷のほうを見やる。
与儀大輔:「……ふん、どうやらただのサル女じゃなかったか」
与儀大輔:居住まいを軽くなおす。
与儀大輔:「再度自己紹介させていただきます。N市支部長。私は与儀大輔、UGN本部、教官です」
与儀大輔:「私は、残されたチルドレンの精神面のケアが必要と判断しました」
神崎 リサ:「……うん?」はい?
与儀大輔:「ゆえに、チルドレンの様子を見に行かせていただきます」
与儀大輔:そういうと踵を返し、館長室から退室します。
神崎 リサ:「え、それ」は、まで言い終えさせてくれなかった……。

 ――パタン。
 

霧谷雄吾:館長室のドアが開き、閉じ、その扉をしばらく見。
神崎 リサ:「…………あの、これは一体」
神崎 リサ:残された霧谷を見るしかない。ちょっと気が抜けたような雰囲気で。
霧谷雄吾:「……与儀さんの言葉が厳しくなっているのは、許してあげてください」
神崎 リサ:「は、はあ……ええと、つまり彼は……?」
霧谷雄吾:「これまでに多くのチルドレンを輩出してきた優秀な教育者の彼にしてみれば、この一連の騒動で、自分の大事な子供たちが失われまた失踪し続けていることになるわけで、して……」
神崎 リサ:「ああ……」未解決事件の筆頭が何かに思い至り。
神崎 リサ:「あの件に関しては健人も手を焼いています、全力を注いではいるんですが……」
霧谷雄吾:「ええ」
霧谷雄吾:「ですのでこうして、機会を設けていただきまして。伺いました」
霧谷雄吾:「直接お話をさせていただこうかと」
神崎 リサ:「……で、わざわざ試すような事を?」ちょっと恨みがましい目。サル女、と呼ばれたのは忘れていない。
霧谷雄吾:「本心でもあるようですがね。私を引き合いにした折で、とりあえずは矛を収めてくださったようですが」しれっと。
神崎 リサ:「……まあ、調査が滞ってるのも、差配がうまくいってないのも確かですし」
神崎 リサ:ため息。フル稼働しているとは言っても現実は厳しい。

神崎 リサ:「……で、健人なら今はまだ戻ってませんけど。調査に行ったとかで」
霧谷雄吾:「ええ」
霧谷雄吾:「なにぶん、この支部ばかりでなく、多くのチルドレンが失踪をし続けています」
霧谷雄吾:「特にこの支部は……」ココはもはや重ねなくていいだろう、傷口をえぐるようなものだ。
霧谷雄吾:「――この地域全体が、機能不全に陥りつつあります。チルドレンにしかできない任務も数多いですし、彼らは極めて有用性が高い存在です」
神崎 リサ:「そんな広範囲でチルドレンばかりが狙われている……しかも跡形もなく……」
霧谷雄吾:「何としても早期の解決をお願いしたいと思います。もちろん、N市支部の主導で」
神崎 リサ:「うちが主導で……となれば他の支部との共同作戦に?」
霧谷雄吾:目をそらします。
霧谷雄吾:「……」
霧谷雄吾:「“私の権限で言える範囲を超えているのです”」
霧谷雄吾:現状、日本支部長である霧谷には、ここまでしか言えない。
神崎 リサ:「……わかり、ました。全力をもって」察したくないけど察せざるをえなかった。
霧谷雄吾:「ありがとうございます」
霧谷雄吾:「――ただ」
霧谷雄吾:そういうと、館長室のドアを見る。
霧谷雄吾:「ひとつ、気になることがあります」
霧谷雄吾:「先ほどの与儀さんですが……最近、チルドレンの教官を辞めたがっているようなのです」
霧谷雄吾:「あんなにも熱心で、子ども(チルドレン)を愛する教官だというのに」
神崎 リサ:「辞める……まだまだ現役、といった風でしたが」
霧谷雄吾:「ええ。ゆえに、気になるのですよ」
神崎 リサ:それは先程身をもって感じた。肉体的にも精神的にも衰えは一切感じなかった、はず。
GM:#適宜シーンエンドです
神崎 リサ:「……彼は、この後しばらくここに?」なんとなくまた言外の気配を察知せざるをえない。
霧谷雄吾:首を縦に、ゆっくりと。
神崎 リサ:「わかりました。適当に、」
神崎 リサ:「――じゃなかった。適度に、対応しておきます」……うっかり口が滑った。
霧谷雄吾:うっかりに関してはうっすら笑む、無言の圧力。
霧谷雄吾:「では、おねがいいたします」

 

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 Opening Scene:3
 Side:Erina
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GM:【PC3:絵里奈ちゃん。侵蝕率を上昇させ登場してください】
服部 絵理奈:服部 絵理奈の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:35->39) (登場)
GM:普通かなー、少し落ち着いてるかなー?
服部 絵理奈:そこそこ、そこそこ
GM:GMが準備している規定は2場面
GM:【UGN本部から依頼があったぞ✩】かーらーの→【その依頼の《場所》へ】になります。
GM:依頼を受けない場合は音速速攻でシナリオが終わります、あい。
服部 絵理奈:しかもバッドエンドですねわかります
GM:はあい♪ ほんとうはそこらも選択させたいんだけど今回はガチ目になっちゃうからもうHO諸注意時点で【受けるのは規定】だしね。
GM:で、その前――だなあ今回は、あいまはちょっと無理。で、なんか演出したいにゃーがある場合はレッツトライでお願いします。ぢみにちょっと自由度がないでございます。
服部 絵理奈:依頼は親展の手紙かなんかで?
GM:そうだなあ、手紙のがいいかな。できればLINEなどの《電子機器》媒体はおやめください、事故る!
GM:あ、あと、学校仲間とかなどの、ガヤお願いします(ぽつ ネームドは頑張るけどネームド自体がめったやたらに多いからねこれ!
服部 絵理奈:では手紙が届いて自室で読む、くらいの演出は入れていいでしょうか
GM:どうぞどうぞ♪

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 ――それは、UGN『本部』から届いた親展の手紙。

 まぁ、親展なのは当然だ。両親は非オーヴァードなのだし。
 母親には『通信講座のDMじゃない?』とかなんとか言い訳して部屋に持ってきた。
 N市支部、ではなく何故本部、からなのか。少々の不安を覚えつつも、手紙の封を切った――



 拝啓、赫き竜乙女様。

 貴方に折り入って、おねがいしたいことがございます。
 残念ながらこの手紙には多くはかくことができません。ので、不躾ながら直接逢う機会を作っていただけませんでしょうか。
 もし貴方が可能でありましたら、ここまで足労をおねがいいたします。
 日時自体は問いません、お待ちしております。

 ――絹の蜘蛛。

 

GM:手紙には多くは書いてありません。
服部 絵理奈:場所は時間にしてどれくらい&電話番号などは書いてますか?
GM:電話番号はあります、時間にして30分くらいじゃないかな。ググればわかる、場所は東京郊外のあるテナント。どこそかの会社みたい。
服部 絵理奈:ふむふむ、ではお電話かけてみよう。
服部 絵理奈:スマホをぽちぽち。ぷるるる、ぷるるる……
 
 Pi、Pi……カシャ。
 

受付さん:「はい、こちら高崎探偵事務所。受付です」
服部 絵理奈:「たんていじむしょ……? ええ……っと、お手紙を拝見してお電話を掛けさせていただきました。はっと……"赫き竜乙女"ドラセナです」
受付さん:「お電話ありがとうございます。担当:絹の蜘蛛と申します」

 ずいぶんと他人行儀というか、まるでコールセンター相手にしているような感じがする。
 たぶん、電話口だから。
 

服部 絵理奈:「きぬのくも、さん……」
服部 絵理奈:「頂いた手紙の件、なのですが、突然伺うのは失礼だと思ってこうして電話したのですが……」
受付さん:「はい。丁寧な対応、まことにありがとうございます」
受付さん:「今回、手紙をしたためさせていただきました件に関しまして」
服部 絵理奈:「はい」
受付さん:「ぶしつけながらお時間よろしければ、直接会ってお話させていただきたいと思っております」
受付さん:「まずは、手紙に記載の場所に赴いていただくことも、できますでしょうか? 都合が悪いようでしたら、どの近郊でしたら問題ないか教われますと幸いです」
服部 絵理奈:「ええと、明日の放課後……夕方くらいにでしたら、伺えます」
受付さん:「では、18時ではいかがでしょうか」
服部 絵理奈:「はい、わかりました。では、明日。失礼します」
受付さん:「ありがとうございます。では、よろしくおねがいいたします」
服部 絵理奈:通話切ボタンをぴ、と。
 
 Pi.
 

服部 絵理奈:「えっと、明日の18時……っと」
服部 絵理奈:スマホに予定を入れ、カバンに手紙と封筒を仕舞い込み。ベッドに横になるのだった。


 ――その翌日、放課後。


 ミカちゃんのサイゼへのお誘いを丁重に断り、
 えーなに高橋君とデート? などと言われつつも
 《高崎探偵事務所》という電車で30分くらいのテナントを探す。

 余裕を持って出てきたはずが、慣れない道に迷い彼女が《高崎探偵事務所》の看板を見つけたのは17:55くらいの事だった――。


服部 絵理奈:コンコン、と階段を上がり。「ここかな……? 失礼しまーす」
 
 「どうぞー」
 

服部 絵理奈:「ええと、あの、『きぬのくも』さんはいらっしゃいますか?」
受付さん:「あ、案内しますね」
受付さん:そういうと、茶菓子とお茶をトレイに持ってたこの人が、てくてく。ある部屋の扉を開けて、どうぞと。
服部 絵理奈:「失礼します」
服部 絵理奈:軽く頭を下げて、扉の先へと。
 
 キィ、パタム。
 応接室に案内される。――が、誰もいない?
 受付のおねーさんも一緒に入る。
 

服部 絵理奈:あれ? って顔できょろきょろ。
受付さん:「ごめんなさいねこっちもどたばたしてて。18時って言われてたんだから本当はそれまでにセッティングしてなきゃいけないのに――」
服部 絵理奈:あ、電話の声――
服部 絵理奈:「お姉さんが、『きぬのくも』さん、ですか?」
 
 応接室の机を吹いて、お茶と茶菓子を置いて。
 「さあどうぞ、ごめんなさいねほんとーに。手が足りてなくって仕方ない、もうっ……!」


服部 絵理奈:「あ、はい、お邪魔しますっ」
 
 一通り机を拭いて、お茶菓子とかもセットして。
 えりちゃんが座ったのちに、ようやくこちらも座る受付のおねーさん。
 

玉野 椿:「えーっと、順番が前後しちゃいました、が」
玉野 椿:「改めまして、“絹の蜘蛛”、シルクスパイダー。名を玉野椿(たまの-つばき)と申します」
服部 絵理奈:「“赫き竜乙女(ドラセナ)”、服部絵理奈、です」ぺこり、と頭を下げる
玉野 椿:「今日は本当に、むちゃな呼び出しに時間を取ってくださってありがとうございます」ぺこっとこちらも一礼。
玉野 椿:「あ、お茶とお茶菓子はご遠慮なく♪ スイーツが好きと聞いたけど大丈夫かしら……だめだったらいってね?」
服部 絵理奈:「あっ、メインは洋菓子ですけど和菓子も好きですっ、お気遣いありがとうございますっ」
GM:そしてこちらはこちらで、ファイル資料を取り出して。机の上におく。えりちゃんのほうへ進める形で、そちらにファイルを渡す。
服部 絵理奈:「ええと……UGN本部からの依頼、って聞きましたけど……」
玉野 椿:「ええ」ちょっと神妙な顔。
服部 絵理奈:ファイルを受け取り、表になにか書かれてないかじーっと。
玉野 椿:「並行で聞きながら、資料を見てほしいの、だけれど……」
服部 絵理奈:「はい」
GM:資料は無地ですよ表は。中身はさわっと説明しますこれから。
玉野 椿:「年末年始くらいからかな、UGNではチルドレンの失踪が頻発してるの」
玉野 椿:「それは、もしかしたら……」少し言いよどんで「ジェルマン、から聞いたことがある、かもしれないんだけれど」
玉野 椿:続けるね、とひとこと。
服部 絵理奈:「は、はい」
服部 絵理奈:「チルドレンの失踪はN市支部でも聞き、ました……」
玉野 椿:「――最近の報告で」
玉野 椿:「N市及び周辺区域で活動中の、正体不明の組織“リベレーターズ”というのが存在する、てのが上がってきたの」
玉野 椿:「いま頻発しているチルドレンの失踪に、この組織がどこまで関与してるかはわからない。けど、――」
玉野 椿:また言いよどむ。
服部 絵理奈:「りべれーたーず……?」
玉野 椿:「……あなたはUGNに協力しだしてから、日も浅い。2週あるか否か」よね? と上目使いで確認し「だから、あんまり私たちとの関与なんて、知ってる人はいない。それに、優秀なオーヴァードだって報告されている」
服部 絵理奈:「ええ、はい……協力し始めたのはそれくらいで……」
服部 絵理奈:「優秀かどうかは……」
服部 絵理奈:さっと目を逸らす。
玉野 椿:「N市の地理にも明るいし、あなた以上の適任者はいない。それに――」
玉野 椿:「――N市支部は、内通者の存在もうわさされてて」
玉野 椿:「だから、これは直接本部からの依頼」
服部 絵理奈:「えぇ……だから本部から直接、わたしに……?」
玉野 椿:「ええ」
服部 絵理奈:おまんじゅうに手を付ける。おいしい。
服部 絵理奈:「依頼というのは……その、りべれーたーず関連の、ことで?」
玉野 椿:「ええ」
玉野 椿:「依頼内容は。――“リベレーターズ”への、潜入」
服部 絵理奈:おまんじゅうを食べる手が止まる。
服部 絵理奈:「せん、にゅう?」
玉野 椿:少し歯噛みする。
玉野 椿:「……ええ」
服部 絵理奈:「せんにゅう、ってそのもぐりこんではいるのせんにゅうですよね?」
玉野 椿:「ええ」
玉野 椿:「報酬も、危険手当とかのそういった現実的なことは、そこのファイルの5ページ目」
玉野 椿:「免責事項とかもそのあたり」
玉野 椿:「リベレーターズへ潜入して、チルドレンの失踪にどこまで関与しているか、何をしているのか、調査。……で、す」
服部 絵理奈:報酬とか免責事項のとこに目を通そう。
GM:現実的なあれやこれやは細かい数値はすっ飛ばしますが、概略すると
GM:・え? てくらい報酬はいい。ただし当然命の保証がない。
服部 絵理奈:だろうな危険手当も込みじゃろそれ
GM:もち。
GM:・潜入調査中の現実側のフォロー(学業とか進路)とかのバックアップはUGN側ががんばります。
GM:・守秘義務徹底。もしもれるようなら当方(UGN側)は一切の責任を負わないしことと次第では賠償云々もあります。
GM:てな感じかな、ふわっとすれば。細かい約定とかはさすがに準備してなかったのでふわっとね!
服部 絵理奈:はーい。
服部 絵理奈:つばを飲んで免責事項やらなんやらとにらめっこ中です。
玉野 椿:こちらもちょっと、お茶を静かにすすってます。
服部 絵理奈:「……あの」重い口を開く。
玉野 椿:湯呑から口をはなして、置いて。
玉野 椿:「はい」
服部 絵理奈:「わたし、潜入とかそういうのにはまっったく向いてない、と思うんですけど……っ」
玉野 椿:「……」
玉野 椿:少しだけ、視線を斜め下に。
玉野 椿:実は知ってる、ジェルマンからの報告は、良くも悪くも目を通しているから。
玉野 椿:「……ここからは、《仕事》じゃなくて、私見の話で。オフレコ的? に聞いてほしいのだけれど」
服部 絵理奈:「はい」
玉野 椿:「N市支部は、キネマ・アルバは、疑われてる。内通者の存在すらささやかれてる。それはそうよね、年末前後からここまでどのくらい? だし、あんまりいいだすことじゃないけれど、支部長は……て話になっちゃう」
玉野 椿:「疑いだしたらキリがない、けど、既成の事実の積み重ねが、ってお話」
玉野 椿:「でも」
玉野 椿:「私は、……えーっとそもそも、UGNの組織についてどのくらい知ってるかしら? ”チルドレン”とか”ホーム”とかいって、通じる?」
服部 絵理奈:ふるふる、と首を横に振る
玉野 椿:「じゃあそこからね」
服部 絵理奈:「はい」
玉野 椿:「“チルドレン”っていうのは、こどもって意味があるけれど。UGNでは、UGNの施設で育てられた子供たち、を指すの」
服部 絵理奈:「普通の家庭じゃなくて、施設で……?」
玉野 椿:「たとえばUGNの職場結婚で結婚してできた子どもも、そうだろうし」
玉野 椿:「たとえば孤児としてひきとられたこも、そうだろうし」
玉野 椿:「生まれながらに、オーヴァードだった子。事件や何やらで身寄りがなくなった子。捨てられてしまった子。いいも悪いもないまぜだけれど、」
玉野 椿:「共通するのは、UGNの施設、――“ホーム”という場所がひとつ例なんだけれど、で育てられた子たち」
服部 絵理奈:「なるほど」
玉野 椿:「あなたの言う”普通の家庭”を知らず、どころか《平穏な日常》。学校に行って、おしゃべりして、放課後があって、眠って。そういうのを知らない子」
服部 絵理奈:「そんな……。想像も、つかないです……」
玉野 椿:「そういった《平穏な日常》をしらないんだけれど、代わりに、レネゲイドに関する知識と能力を持って育てられて、いろんな任務に就いている子」
玉野 椿:「あなたの身近だと、――ジェルマンが例よ。あの子も、ホーム出身の、」……言いよどんで。「……孤児だから」
服部 絵理奈:「高橋、くんも……。そうだった、んですか……」
玉野 椿:「私もまたおなじで」
玉野 椿:「で、ファイアフラッシュも毛色が違うけど似てるの。あの子は保護された子だから、毛色が違うってくらいね」
玉野 椿:「ふたりと、ずっと同じホームで、同じ育ち方をしてたわけじゃないけれど。教官だって住んでたところだって違うしね」
服部 絵理奈:「あー……神崎さんも……」
服部 絵理奈:「やっぱり、その『ホーム』によって方針が違ったり?」
服部 絵理奈:脳内の高橋君と神崎さんを思い浮かべつつ。
玉野 椿:「ええ」
玉野 椿:「ジェルマンに関しては、私が教官になってから少し見たことがあるからなおさらなんだけれど」
玉野 椿:「少なくとも2人は、内通者の件だけでいえばシロ、と思うのよね。……立証しろ、て言われても、カン以上のものを出せないから、ほんっとこれ、私見にしかならないんだ、けれど」
服部 絵理奈:「わたしもあの2人とはあまり長い付き合いじゃないですけど、裏切るような人達には思えないです」
玉野 椿:こくり。
玉野 椿:「向き不向きがあるのは知っているわ、ジェルマンの報告も“お世辞に潜入調査には向かない”みたいなことは書かれてた。何があったかは横道それちゃうからおいておくけれどね」
服部 絵理奈:目を伏せる。イロイロアッタカラネ!
GM:隠すことじゃないから素直にいいますよ。
GM:そもそもまじめで実直な人ですしね!
玉野 椿:「けど、確かにあなた以上の適任者はいないは、間違ってもいない。私もある程度レクチャーはできる、これでも教官だからね」
服部 絵理奈:「へ、教官?」目を丸くする
玉野 椿:「ええ、これでも本職は、チルドレンの教官。少しだけど、ジェルマンの教官をしていたこともあるのよ?」
服部 絵理奈:ほえー、という顔で玉野さんを見ている。
玉野 椿:「大丈夫」
玉野 椿:「レクチャーの通りにして。力を抜いて。あなたなら、……きっとできる」
服部 絵理奈:背筋をぴんと伸ばして。
服部 絵理奈:「は、はい。レクチャーよろしくお願いしますっ」
玉野 椿:ほっと胸をなでおろす顔、いろいろがないまぜ。
服部 絵理奈:……の前に現在時刻はどれくらいだい?
GM:1830くらいですかね、そんな長く話してないし。
服部 絵理奈:でも潜入捜査レクチャー長そうだし今日は従者が代わりに帰宅コースかなあ?
GM:ですね。
玉野 椿:「時間もないからさっそくつきっきりしたいけれど、いいかしら?」
玉野 椿:「あとあたりまえだけど、潜入中は“おうちには帰れない”。そこもいろいろ調整がいる」
服部 絵理奈:「はい、大丈夫です……と言いたいところですけど、《日常の代行者》を家に帰らせてもいいですか?」
玉野 椿:え? って目を丸くする。
玉野 椿:「むしろそれできるの!?」
玉野 椿:「あ、それはお願いそれあるとだいぶいろいろお互い楽だとおもうのっ」
服部 絵理奈:「まだちょっとしか試したことは無いですけど……。見た目とか仕草とかはそっくりに出来ましたっ」
玉野 椿:「なるほど……うーん、完全にできるようだったらそれで潜入いけそうなんだけれど、さすがにそこまではってなるとやっぱり、あなたに危険を冒してもらう仕事になる、わけで」
玉野 椿:「でででも、日常だけでもだいぶ、たすかるのでっ」
服部 絵理奈:「うーん、流石に従者に潜入してもらうってわけにはいきませんもんねー……じゃあちょっと、お家に2号を帰してきますねっ。失礼します」
服部 絵理奈:カバンを置いて応接室を出る。

 従者は血から生成される疑似生物だ。事務所の床を汚すのは悪いと思ったのかいったん外に出て。

 小指を強く噛む。
 血がコンクリートの踊り場に滴り落ちると、『絵理奈がもう一人』現れた。
 新たに出現した方の絵理奈は、一言二言言葉を交わすと、手を振って階段下へ降りて行った――。


服部 絵理奈:「玉野さん、お待たせしました」
玉野 椿:「じゃあ、はじめるわね」
服部 絵理奈:「はいっ」


 かくて。
 鬼と思えるくらいの手厳しいレクチャーをもらいました。
 「おこると怖い」は伊達じゃない、そう思えるくらいには……。


 ……………………。
 …………。
 ……。


 そのレクチャーの通りに、行動する。
 再開発が途中でとん挫した、N市でもゴーストタウンとなっている地区。
 そこに足を踏み入れ、しばらく待つ。

服部 絵理奈:ゴーストタウンには似つかわしくない、白いダッフルコートにチェックのスカート。
服部 絵理奈:手には大きなボストンバッグ。ともすれば観光客か何かに見えるかもしれないが、場所まで鑑みると完全に家出少女のそれである。

 ……すると。
 ……少年らから、呼び止められた。
 

少年:「アンタがドラセナ、だな」
服部 絵理奈:「……え?」
服部 絵理奈:呼び止めた少年らの声に振り向き、少し怯えた様子で。
少年:「ついてきな、案内してやる」
服部 絵理奈:「あ、うん……」
服部 絵理奈:よいしょ、とボストンバッグを抱えなおして少年たちに付いていきます


 いわれるままに付いていく。
 連れてこられたのは、廃棄されたボーリング場。
 ――ここが、彼らのアジトのようだった。

 そこでは、少年が、少女が、思い思いに過ごしている。

 ゲーム機を持ち込んで遊んでいるもの。
 ファッション雑誌で紹介された服装を楽しむもの。
 難しそうな本を読んでいるもの。

 誰も共通することは、みなひどく無邪気に遊んでいる。
 

服部 絵理奈:「わ……こんな所、あったんだ……」
服部 絵理奈:感嘆の声を漏らす。
服部 絵理奈:「なんだか、秘密基地みたい……」

 ひた、ひた。
 そんなえりちゃんのもとへ、静かに、少女が近寄ってくる……。

 潜入任務だ、ばれるわけには――いかない。
 

ぼんやりとした少女:「……」
ぼんやりとした少女:「……あたらしい、なかまのひと?」
服部 絵理奈:声をかけられて振り向きます。
ぼんやりとした少女:ひどく、淡々としている。感情がない、温かみとか言ったものが感じられない声、口調。
ぼんやりとした少女:ゆっくりと、首を横にかしげる。
服部 絵理奈:「うん。オーヴァード? って言うんだっけ? の集まってるとこがある、って聞いてさ」
ぼんやりとした少女:「そう」
ぼんやりとした少女:「そう。私も、同じ。コーヤの、なかま」
ぼんやりとした少女:手を差し出します、握手の形。
ぼんやりとした少女:「私、あすか。白銀明日香(しろがね-あすか)。……よろしく」
服部 絵理奈:「うん、よろしく。わたしは……服部絵理奈。えりなでもえりでもいいよ。よろしく」
服部 絵理奈:明日香ちゃんの差し出された手をそっと握って握手します。
白銀明日香:「……」
服部 絵理奈:「ところで、コーヤ、って誰?」
白銀明日香:軽く握り返して。ゆっくりと上下に。
白銀明日香:「よろ、しく」
白銀明日香:しばらくテンポが遅れます。
白銀明日香:「……コーヤ?」
服部 絵理奈:「うん」
白銀明日香:そっとあらぬほうを見ます。繁華街の方面。
白銀明日香:「……コーヤは、私たちのリーダー」
白銀明日香:「いずれ、あえるとおもう」
白銀明日香:「あ」
白銀明日香:手をぱっと放します、何か思い出したような様子。
白銀明日香:「ちょっと、まってて」
服部 絵理奈:「へぇ、リーダー? ……え、うん」
白銀明日香:そういうと、ボーリング場のとある場所。蛇口がある場所へ向かう。

 何もなかった手に、いつの間にか紙カップが現出する。
 彼女が蛇口をひねると、蛇口から黒い液体がカップに入っていくのが見える。
 

白銀明日香:「……はい」

 手にもつカップを、えりちゃんに差し出す。
 カップの中では、黒い液体が、ぱちっ――ぱちっ――はじけている。
 

服部 絵理奈:「ありがと」
服部 絵理奈:カップを受け取り、ちょっと怪訝げににおいを嗅ぐ。甘いにおいとシュワシュワはじける感が。
白銀明日香:「コーヤが言ってたの」
服部 絵理奈:そして一口。
白銀明日香:「私たちみたいな年ごろの子は、ふつうはお茶とか水じゃなくて、コーラを飲むんだって」
服部 絵理奈:「コーラだこれ……?!」
白銀明日香:ゆっくりと、蛇口のほうを見る。
白銀明日香:「だから、改造して、水道から出るようにしたの」
白銀明日香:「おかわりなら、いくらでもあるから」
服部 絵理奈:「コーラが出る蛇口!? 何それすごい……」
白銀明日香:「すごい?」
白銀明日香:少し首をかしげる。え、すごいの? て感じでみてる。
服部 絵理奈:「うん、ありがと。美味しい。……明日香ちゃんはさ、甘いものって好き?」
白銀明日香:「あまいもの?」
服部 絵理奈:「うん、すごいよぉ、普通蛇口から出るのは水だし……」
白銀明日香:「ここは、水は出てなかったから」
服部 絵理奈:「うん、クッキーとか、チョコレートとか、パンケーキとか、さ」
白銀明日香:「だから、コーヤが、私たちは、コーラを飲むものだって、教えてくれたから。だから、コーラがでるように、したの」
白銀明日香:「ここは、自由の国だから。したいことをしないと、損なんだって」
白銀明日香:「自由って言われても、よく、わからないけれど……」
白銀明日香:「わたしたち、今まで言われた通りのことしか、しなかったから」
白銀明日香:「だから」
白銀明日香:「あまいもの、すきなの? っていわれても。私もあんまり、よくわからない。でも、」
白銀明日香:「おいしい、な、って、おもう」
服部 絵理奈:「え、コーラが出るようにした……って、もしかしてこれ、改造したの明日香ちゃん?」
服部 絵理奈:「わたし、お菓子作るのは得意だからさ。道具と材料があれば何かしら作っちゃうよぉ。食べるのも好きだけどね!」
白銀明日香:しばらく沈黙が流れた後に、首を横に振る。
白銀明日香:「私、じゃない、よ。私は、ちがうことのために、調整されて、創られたから」
服部 絵理奈:「そっかー……」調整、とか創られた、とかの言葉を聞き、瞳を少し伏せる
 
 外部との連絡は、今のところできそうにない。
 ただ、すきを窺えば連絡を取り合うのはさほど難しくはない。――と思う。

 溶け込み、様子をみるしかないだろうか。
 

GM:#よさそうなら〆ますのでおしえてください
服部 絵理奈:あの後、玉野コーチから叩き込まれたもろもろを思い出し。
服部 絵理奈:ひとまずはこの集団の中に溶け込む事を目標にするか、などと考えつつ。
服部 絵理奈:「明日香ちゃん、立ち話もなんだし、あそこ空いてるし座らない?」
白銀明日香:「あ、うん」
白銀明日香:「すこし、さむいから、くっついても、だいじょうぶ?」
服部 絵理奈:ボーリング場の空いてる席を示しつつ。
服部 絵理奈:「うんうん、おっけーおっけー! マフラーも貸そっか?」手を繋いで暖めつつ、空いてる席へゴー。
 
 

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GM:いったんここまでっ。
服部 絵理奈:はいっ
GM:オープニングは終わりでーす、みんないきてるかー? 窒息してないか―?
GM:このシナリオ、シリアスオブシリアスで重たいぞー!!
GM:ごはん休憩相まって、つぎは1245からにいたしましょうっ。
高橋 健人:おつかーれー
神崎 リサ:おつかれさまー! 明日香ちゃんかわいい
服部 絵理奈:かわいい
GM:わーいかわいいってもらってうれしいねっ♪
服部 絵理奈:りょうかいでーす!
高橋 健人:ぼんやりけい美少女……ひろいん……
GM:なお、次からミドルなんですが
GM:固定シーンから入る上に、1個目2個目は登場者固定です。
GM:はやと君(1こ目)→えりちゃん(2こ目)なので
GM:はやと君が気持ち早く来たらそのときは少しフライングスタートとなります。
GM:てことで
GM:\ごはんだよー/
高橋 健人:食欲値が低いんでサクッと終わる可能性
服部 絵理奈:\なににしよう/
GM:まあ私もシリアルだけど今度はちゃんとお野菜も食べてくるからね、ごめんね!
高橋 健人:ずざざざ
GM:行ってきますいろんな意味で(しゅたっ
神崎 リサ:時間了解ですーごはーん!