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【はじめに】
 セッション卓はパラレルワールドです。
 回すGM/参加されるPLによって様々に変わるもの、ご理解をお願いいたします。

 【このシナリオは、サプリメント・ユニバーサルガーディアン記載のシナリオを使用させていただいております。ネタバレNGな人は回れ右でおねがいします】
 【このサーバーは、坂上鮎様の許諾を以て使用させていただいております】
 【――敬意を。そして、感謝を】
 
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 N市の騒動がひと段落。
 ――したとは誰も言っていない。

 UGN穏健派の味方であった“遺産”は完全焼失し
 強力無比なFHエージェントは生きている。

 コードウェル博士の帰還もあいまって、てんやわんやのUGN。
 ただでさえ改革派と穏健派がガチバトルな現状に、博士の帰還と声明でさらにドンな昨今だ。

 標的宣言を受けた日本支部、予断は1ミリも許されない。
 ど混乱のただなかで、組織を機能させているのは穏健派が日本支部長、リヴァイアサンの功績だ。

 あれこれそれな現況で、ただでさえ人手不足にパンク状態なUGNのN市支部。
 そこに飛び込む恐怖の一報。

 UGN中枢評議員、穏健派筆頭。
 テレーズ・ブルムが直々に、N市へ来訪。現状視察をしにくると。


 ダブルクロス The 3rd Edition
 「Assasin's Party」
 ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。

 
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≪舞台≫
 東京近郊、N市。
 るる1-P306を参考に。

 季節は4月中下旬、高校はもう始まってます。
 だいたい病院を退院して……あんまり時間経ってないというかほぼ翌日、みたいな感じです。

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GM:お集まりいただきましてありがとうございます。
GM:おひるDe始まるダブルクロス、サードエディション。続いていくよの第2話。
GM:はじめさせていただきたいと思います。
GM:皆様ご準備よろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。
端午 金獅:はーいよろしくお願いしまーす!
甲原 深月:よろしくお願いしまーす
GM:てことでゆるりとスロースタートです。
GM:っ【ハンドアウトとキャラ紹介タイム】
GM:主に『成長遍歴とどんな私生活?』て感じですね。前回より時間はほぼほぼ経ってないぞ!!!

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■PC1:端午 金獅
 シナリオロイス:テレーズ・ブルム:推奨感情:庇護/脅威

 中枢評議会・穏健派筆頭、テレーズ・ブルム。
 彼女はUGNの遺産管理特殊部隊“ナイトフォール”を直下管理する。
 またコードウェル博士の帰還以後、暴走気味の改革派を抑えて政治的に采配を振るえるのも彼女の存在が大きい。
 UGNの日本支部がこの形をた保てるのも、彼女の恩恵があってこそ。


 そのテレーズ・ブルムが、先だっての件で“遺産”を喪失したことを受け、改革派から派手に突き上げを受けている。
 処々の過密スケジュールを無理やりねじ込むような形で、緊急にN市に来訪・現状視察に訪れる。

 こんな現況では、当然直下の本部SPなんてそうポンポンとは出てこれない。
 ――彼女の護衛と説明役を、半ば強制的に命ぜられた。
 

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GM:(レッドカーペットを敷き詰めてみた)
端午 金獅:(レッドカーペットから顔を覗かせる奴) #同化してただと
端午 金獅:「案外また早くにくることになったなあ。またよろしゅう頼むわー」
端午 金獅:「何してたかって? 寝とったぞー。いやマジで。この前のは久々にかなり疲れたんじゃ……」 
端午 金獅:「でもまあそろそろ起きんと任務があるからな。よっこらせっと」 #今までレッドカーペットから顔だけ出してた
端午 金獅:「あれからそんなに日にちは経っとらんがミヅ坊は美香嬢ちゃんと仲良くやっとることじゃろうし、そこら辺の心配は全くしとらんのんじゃが」
端午 金獅:「……なんかあっきらかに目が殺意ギンッギンなのは何でなんじゃ……? 何かまずいことしたかなあ」
端午 金獅:※本人ガチの好意でやった結果がコレなので現時点気づいてません※
端午 金獅:ということでみっちゃんは思い切り殺意を込めてぶん殴ってください期待してます。←
甲原 深月:いえーす
GM:”殴る”までにちょっとラグはかかるけどね☆ミ すぐに合流はできないぞ☆
端午 金獅:ラグかかったぶんみっちゃんの殺意がマシマシなんですね知ってるよ!!!
端午 金獅:まあ近況についてはガチの寝てたしかないのでこれぐらいでございます。
GM:はーい、では成長遍歴お願いしまーす。
GM:うむ★
端午 金獅:では成長の方ですが全体的に(侵蝕率の上昇云々は覗いて)安定感を求めてみました。
端午 金獅:【技能値】〈白兵〉4→6/〈調達〉6→7/〈情報:UGN〉1→4
端午 金獅:【エフェクト】《コンセントレイト》2→3/《破壊の血》2→3/《渇きの主》2→3
端午 金獅:渇きの主でHP回復がデフォルトで8になったのは結構でかいと俺は信じている……!! 情報は固定値と財産点で殴るぞ!(UGNを)
端午 金獅:といった感じでございます( ˘ω˘)
GM:はーい☆ミ
GM:時間的ラグがないけど、金ちゃんに質問ありますか―?
GM:GMはあるぞ☆ミ
GM:1つ|>シナリオロイス、テレーズさん、どんなふうに見てますか?
GM:どんなふうにってか「ウザイ子だなあ」とか「頑張ってるなあ」とかそんな感じ。
端午 金獅:金さん的には「はー儂よりちょい下ぐらいの子でこげな職業とか凄いなー」と感心してる感じ。
端午 金獅:最初実はノイマン発症してんじゃねえかと疑ったかもしれない。
端午 金獅:でも非オーヴァードだって言うから純粋に実力に感服してる感じ。
テレーズ:こんなこですね。
テレーズ:別にノイマンじゃないよっていうかそもそもオーヴァードですらないよ、ガチ人間。
テレーズ:UGNって半分くらいはガチ人間です。”ひととオーヴァードの共存”だからね、オーヴァードばっかりじゃないよー。
端午 金獅:まあそこはこの根っこが元々FH思考なのが矯正された感じの奴ですからね。(
GM:霧谷やテレーズさんは”穏健派”って言われます。現行の体勢であくせくしよう、て感じ。
GM:その反対にあたるのが”改革派”って言います。力がない、つまりオーヴァードではない人らに責任持たせ過ぎ?! だから→オーヴァードの権力強めない? ていう考え方。
GM:どっちもあってるんですが、派閥争い的には仲悪いです((
端午 金獅:まあせやな(
GM:主に霧谷が独断専行するから、なおさら霧谷は目つけられてます、当然だ!!
端午 金獅:霧谷さんは現場主義者(違)だもんね!!!!(
端午 金獅:逆に言うとテレーズさんみたいなガチ人間で権力者な人に会ったことで「ホントに共存目指しとんじゃなー」と改めて思ったんだろうな、っていうのはあると思います。
端午 金獅:この金さん。
GM:ウン。
GM:てことで|>そんなテレーズさんを護衛するのが金ちゃんのお仕事です。護衛を請負事態はRPしないからね、拒否権ないぞ☆ミ(ので受けたところから始まります)
端午 金獅:大丈夫拒否る選択肢はこいつには元から存在していないぞ☆
GM:てな感じかな、かな? みっちゃんだいじょうぶ?
甲原 深月:<色々とお前のせいらしいからあとで覚えとけよー
端午 金獅:<えー
甲原 深月:って感じですかね
GM:あいありがとうございます☆ミ #次いこか!!!
 
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■PC2:甲原 深月
 シナリオロイス:アサシンズセル:推奨感情:執着/敵愾心

 退院をして程なくしたある日、水城美香がこそっと耳打ちをしてきた。
 “暗殺工作や裏切り者処分を生業とする、強力なセルが来日した”と。

 ぴりっとした気分で街を警戒しながら歩いていると
 唐突にノートパソコンを片手にダンスを踊りながら作業をしている奇妙な男から声をかけられる。

 美香から聞いた話だと、こいつが件のセルエージェントのひとりってこと、なのだが…………。

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GM:(もう一枚、クロスに重なる形でレッドカーペットを敷いてみた)
甲原 深月:「レッドカーペットってこんな風に敷くもんだったっけなぁ」カーペットの上を歩きながら
甲原 深月:「こほん……ここ一週間で何してたかって言われても、退院してからそんなに経ってないしなぁ」
甲原 深月:「まあ簡単なリハビリとか、美香用の家財道具の調達とか、ちょっとしたRCの訓練とか、そんなもんかな」
甲原 深月:「色々と忙しかったし学校は始まるしで、休んでる暇はほとんど無かった」
GM:おお? 同棲開始です?
甲原 深月:です。まあ実家通いなので広めの家ですし
GM:ウン、まあ、UGNに預けたら……(以下省略)だしね……。
甲原 深月:「……ところで、ここは所謂”舞台裏時空”ってやつだから言うけどさ」
甲原 深月:「なーんでUGNに話がこじれるような報告してんだよ端午ォ!」
端午 金獅:「儂的にはそげなつもりなかったしー!!!」(みっちゃんの下から顔覗かせて)
甲原 深月:「……そういうわけで、後で覚えてろよ? 本編時空じゃその話を知るのはもうちょい後になるしな」
甲原 深月:成長方針としてはそこまで変化はなし
甲原 深月:感覚を+1して、ユニークアイテムでリーサルシャインを取得して、ついでに《竜鱗》のレベルを+1
GM:\太陽のレネゲイドになった/\美香ちゃんと対だ/ #みかちゃんは月翳りのレネゲイド
甲原 深月:ちょっと速くなって防御面が強化されて、火力は少し下がりました
GM:\硬いぞカブトムシ/
GM:ま、“遺産”をロストすればね……
GM:力のがよかった? てなるーとー……だしね。
甲原 深月:ついでにDロイスが消滅したので侵蝕基本値が8下がって29、ロイス枠もフルに空いてます
甲原 深月:軽い、堅い、遅いの三拍子そろったタフなやつです
GM:はーい、想いは大事! でございます。
GM:追加のDロイスはRPにあうならOKですが原則禁止と思ってください。次につくなんて……ぇー……
GM:フランクにつくっつったら《復讐者》辺りですが欲しい? てなるしね。
甲原 深月:ロイスごり押しができる時点でそこそこ強いですしまあ
GM:ええ。
GM:さて、みっちゃんに質問ある方おりますか―?
GM:いちおうGMあるよ。
GM:水城美香ちゃん、いまどうしてます? この子の身柄。
GM:なお学校はいってないです。要はどこに住んでる? みっちゃんのお部屋?
甲原 深月:「美香は今はうちに住んでる。 元々結構でかい家だし、部屋は余ってるからな」
GM:>金持ちだった<
甲原 深月:ライフパスの出自が名家の生まれですから
GM:>そうでした<
GM:てか2人して調達も高いしーお金もちーずめ!!!
甲原 深月:今回は情報収集に使えるツール(インクリボン)も買いましたぞー
端午 金獅:みっちゃんは実家が実家だから元から財産がヤバめなところにイリーガルお給料でしょヤバない?
GM:ね、やばいよね。
GM:情報ぜったい抜くまんしてるしね! ただしいけど!!!
甲原 深月:財産点で殴るだけじゃなくなったと信じたい()
GM:にこにこによによ
端午 金獅:「さっきからずっと儂の上におったんじゃがミヅ坊かっるいなあ! ちゃんと食っとるんかー?」 #レッドカーペットから顔だけry
甲原 深月:「食ってるしトレーニングもそこそこやってるよ! でもそんなに変わらないんだよ、レネゲイドで肉体的に強化されすぎててな!」
端午 金獅:「女子が聞いたら羨ましがりそうな話じゃのう」 #体型変わらないのは女子的に羨ましがられやすい案件
甲原 深月:「その分燃費も悪いらしいけどな、俺はほとんどエフェクトに頼った攻撃でもないし」
GM:ですね、みっちゃんは変化はともかくそれ以外は人間より。
甲原 深月:強化して筋力で殴るだけですからねぇ
GM:ねー
GM:ではだいじょうぶそうかな? ならば改めて。
GM:平日おひる、ダブルクロス3rdエディッション。
GM:第2話、『Assasin's Party』、はじめさせていただきたいと思います。
GM:皆さま、よろしくお願いいたします。
甲原 深月:よろしくお願いしまーす!
端午 金獅:よろしくお願いしまーす!
GM:では今回オープニング、スタートはマスターなんだ。
GM:見ててね、長いぞ☆ミ


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 Opening Scene:0
 Side:Master
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 ――空港。

 空港の入局審査所。
 そこで奇妙な一団が日本に入るための審査を受けていた。

 リーダー格と思われる、鋭い雰囲気を身にまとった男が痩躯の男が係員に応対し。
 だいぶ離れたその後ろには、ひと癖もふた癖もありそうな集団が控えている――というか遊んでいる。

???:「Ya-Ha-ジャボン、Yo-Ho-ニッポン ココに来るのも久しぶり!」
???:「アキバでパーツをあさるのも、悪くはないかNa楽しみDa!」
 
 ひとりは陽気な雰囲気の男。
 イアホンから流れる音楽に合わせるように、小刻みに身体を揺らしてリズムを取っている。

???:「ガハハ、相変わらずお嬢たちはやせっぽっちだな。そんなんじゃすぐ殺られちまうぞ?」
???:「だから、肉を取って、筋肉をつけろ、ほらっ」
 
 もうひとりは全身筋肉という男。
 大胸筋を強調するようにポージングを取り、隣にいる姉妹に気さくに話しかけている。
 

???:「余計なお世話だと前々からいってるだろ! そもそも、肉とかあぶらとか苦手なんだ」
 
 その筋肉男に絡まれている小さな少女は、うんざりした顔をしながら相手をしている。
 

???:「だったらソイプロテインだ! おなごに飲みやすいようにお嬢が大好きなストロベリーの……」
???:「だーまーれー」
 
 わしりと。
 大男の頭が掴まれる。
 

???:「じゃれるのはそこまでにしておけ。入国手続きはすんだ、さっさと行くぞ」
???:「「「おーらい、リーダー」」」

 遊んでじゃれていた全員が、ぴしっ! と引き締まる。
 そして荷物をもっては踵を返し、空港を出ては車に乗りこむ。
 

 
「さあ、狩りの時間だ……」
 胸ポケットを軽く押さえ、後部シートに凭れる痩躯の男。
 その口は軽くゆがみ、笑みを浮かべていた。

 

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 ――リムジン、内部。

 移動する豪奢なリムジンの中でくつろいでいるのは、華奢な金髪の女の子。
 その傍らに立つのは、サングラスで表情が見えないSP(セキュリティポリス)。

 ……くつろぐ? 否。
 SPが相対こそしているが、彼女のその様子は“くつろぐ”には程遠い。
 

「しかしコードウェル博士も帰ってくるなら、もっと穏便な形にしてほしかったわね」
「……」
「もー、あの人のおかげでここ半年ほど休む暇ないのよ、いい迷惑だわ!!! あなたもそう思うでしょ?!」
「心境をお察しいたします」
「……うん、ごめん。貴方にあたっても仕方ないことだってわかってるのだけど……」
「お気遣い痛み入ります」
 
 多忙を極めるUGN。
 死んだとされていたUGNの創始者・コードウェル博士が帰還し【UGNの破壊】と宣言してから約半年。
 大混乱を極めひともガンガン流出し、その上あちらこちらでのテロや対策・政治的エトセトラに追われ続けて久しい状態。
 第1標的となった日本が現行の状態であれるのは、采配を振るう日本支部長霧谷雄吾のおかげである、が。

 時と場合によるとはいえど、中枢評議会の命令すらスルーすることもあるのが日本支部長・霧谷雄吾。

 ――組織において、上層部の意向を無視するなぞとは許されることではないわけで。
 ――とうぜん中枢評議会に目を付けられ、排斥しようと思うものも数多い。
 

「――あー、あのサングラスがよぎった。もうあの丈高男!」
「《遺産》が失われたってたしかに遺産管理は私の管轄部署だけど、あそこまで追い込みかけなくてもいいじゃない!!」
「行くわよその方が早いもの、というかデータや報告待つ時間も惜しいもの!!!」
 
 言い方を変えれば現場主義な霧谷雄吾。
 中枢の意向を無視することすらある彼を護り後ろ盾となる人も派閥も存在する。

 彼女の名はテレーズ・ブルム。
 UGNの最高権威である、中枢評議員がそのひとり。
 霧谷雄吾が所属する“穏健派”の筆頭であり、つまりは霧谷雄吾の後ろ盾だ。
 

「ほんとありがとう、貴方も忙しいでしょうに無理いって」
「……」
「無茶なスケジュールだから部下を裂くのも限度があったし、虚偽報告されると意味もないし、何より派閥とか抜きに中立に冷静に判断できる実力者と人材といったら……」
「自分が適材というのならば、お力添えできるのは喜ばしい限りです。ただ、」
 
 一瞬、スーツケースに目を向ける。
 一見何の変哲もないが、ずいぶんと物々しい感じがする。
 

「“装置”を、使う状況にならなければいいとは愚考しております」
「私も、そればかりはそう思うわ」


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 Opening Scene:1
 Side:Kinji
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GM:【OPにおいて、侵蝕率は上げないでください】
GM:あげたいなら止めませんがアゲインでございます。
端午 金獅:上げないよ!? 前回どんだけ上がったと!?
GM:にやにやにこにこ
GM:GMが用意しているオープニングは【N市支部へ向かうリムジンの中】です。
GM:もはや護衛を請け負ったのは大前提です、請け負わないなら即シナリオ終了だしね。
GM:その前――になにかしたい? もうリムジン内部で会話でGOでいい?
端午 金獅:もう内部から早速GOでいいと思います! こいつ多分ロクなことしねえ!(
GM:ね!! てことでいっくよー

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 ――ホテルから、N市支部に向かう。
 ――リムジン、内部にて。

 護送されているVipは、政界であれUGNであれ大概に聞き覚えはあるだろうか。
 UGN創始メンバーがひとり、ベルナール・ブルムが落し子。

 若干15歳にて奮闘する少女。
 テレーズ・ブルム。

 彼女の肩にいつもいるのは、アニマルオーヴァードなふくろう・サジェス。
 幼少のころから彼女の友人であり護衛である彼のおかげで、オーヴァードではない彼女がこの魔窟においても生き・采配をふるえ活動を行えている。

 とはいえど、政界であれUGNでアレ最重要的なVipの彼女。
 彼ひとりで護りきれるわけではない。

 そもそもオーヴァードの力をひけらかしたら世界的に終わってしまう。
 故に彼女のリムジンの周囲には物々しい数のSPが乗る車が護衛につき。
 彼女の傍らにも、オーヴァードのSPが搭乗している。
 

テレーズ:「通達があったと思いますが、今日は道案内と護衛をよろしくお願いします。Mr.キンジ」
端午 金獅:「儂のエスコートでよけりゃあいくらでも。遠路遥々お疲れ様でございますよ」
端午 金獅:にこやかーに話しつつSPの方もちらりと見る。
端午 金獅:「(このあんさんどっかで見たことあるなあ、どこじゃったっけなあ)」とか思いつつ、テレーズさんと会話します
黒服のSP:「……」
GM:同乗しているSPは、ソファにだま―って座っています。
テレーズ:「日本の視察はスケジュール内でしたから。前倒しのようなものです。なのでそう硬くなさらずともだいじょうぶです」
端午 金獅:「はっはっは、硬くしとるように見えますかねえ。至って自然体のつもりなんですがなあ」
テレーズ:くすりと笑う。
テレーズ:「昨今の報告によりますと、《遺産》が焼失したと聞き及びました」
テレーズ:「そして」
テレーズ:「先だって、N市において大量虐殺もあったと聞いております」
テレーズ:「その犯人たるFHエージェントも生存中――」ちらっとSPの方を見る。よね? と同意を求めている。
黒服のSP:が、SPはだんまりのまま。沈黙は肯定の証とばかりに噤んでいる。
端午 金獅:「ええ、ええ。両方この目でしかと確認しましたよ。何せ儂が関わってた任務ですしなあ」
黒服のSP:「……」
黒服のSP:「過密スケジュールを無理にねじ込んだ関係で、世辞に護衛も多くはない」
黒服のSP:「……ある程度なら、サジェスと自分。そしてレオンズブラッドで何とかなるとは考えはする、が」
黒服のSP:「もし、何かトラブルが起きた場合」
黒服のSP:「迷わずミス・テレーズの安全を最優先すること」
黒服のSP:「そのためには天秤にかけるまでもなく、私を含めUGN諸氏全てを見捨てること」
テレーズ:「ちょっ……藤崎!?」
黒服のSP:意に介さず続けます。
黒服のSP:「ミス・テレーズはUGNの意思決定機関である中枢評議会のひとり。オーヴァードではない一般人だが穏健派の筆頭」
端午 金獅:「(……藤崎……ああ! あの人じゃったか)」と思い出しつつ話を聞いてます
黒服のSP:「Dr.コードウェルの帰還以降、暴走しがちの改革派を抑えておけるのは彼女の尽力があるのは否定できない」
黒服のSP:「改革派――オーヴァードの実権を増やすべきと主張する派閥――となにかと衝突し確執をもつUGNの日本支部長が、現行支部長のままでいられるのも、彼女の口添えによるところが大きい」
テレーズ:ちょっと口を挟もうと思ったが、黙って聞いている。
黒服のSP:「霧谷にしてみれば」
黒服のSP:「最善の結果を得るための苦肉の策やも知れないが、『手柄を独り占めにしようとしている』と邪推のうわさもある」
黒服のSP:「――霧谷を更迭するべきと主張する者もいる」
テレーズ:「でも彼が尽力してくれるから、日本は第1標的になってるのに何とかなってるわけよね?」
黒服のSP:「否定はしません」
黒服のSP:「……理想を追い求めないUGNに価値はひとつもない。オーヴァードが、力がある者がけん引し采配を振るうというならば、それはFHと何ら変わらない」
黒服のSP:「レネゲイドに覚醒したもの。自分のようにオーヴァードとなったモノだけがけん引する資格があるというなら、それは帰還なされたDr.の声明を肯定することに他ならない」
黒服のSP:「……ミス・テレーズは各国政府の要人ともつながりがあり、UGNを支える重要人物のひとりだ」
黒服のSP:「もし彼女が失われれば、UGN日本支部にとってはもちろんのこと、UGN全体にとっても大きな痛手となる」
黒服のSP:「それを忘れるな。優先をたがえるな。レオンズブラッド」
端午 金獅:「ええ、彼女の安全が最優先事項でございますとも。仰る通り。儂は素直に従うだけです」
テレーズ:ちょっと何か言いたそうな感じでくちびるを波打たせていた、が
端午 金獅:「ただ」
端午 金獅:「先程テレーズ様、ひとつだけ待ったをかけたがってたところがありましたね」
テレーズ:「……ええ」
端午 金獅:「そこについて彼女から直接命が下りた場合は――時と場合じゃ彼女の意を優先するという形の方が良さげでしょうな?」
端午 金獅:「もちろん、基本的には最悪の事態になれば全部捨ててでも安全確保をしますけれども」
テレーズ:「……」なんと返せばいいのかわからない顔をしている。
黒服のSP:「申し遅れたが」
藤崎弦一:「自分はUGN本部が所属のエージェント、コードネームは“聖なる瞑想者”。藤崎弦一という」
藤崎弦一:「……ミス・テレーズはアクシズ(中枢評議員)」
藤崎弦一:「ピラミッド型の組織である以上、それが何を意味するかは察してほしい」
端午 金獅:「存じておりますとも。お噂はかねがね」
端午 金獅:「ともあれ、了解しました。そういうことでしたらそのように」
端午 金獅:「ま、"ナイトフォール"程の実力があるワケではありませんがそれなりに場数踏んできた身ですんでなあ。ご期待に添えるよう最大限努力させてもらいますわ」
藤崎弦一:「期待はしている」
藤崎弦一:「……装置を使う段にならないことを、期待もするがな」
 
 ――ぶろろろろろ。
 物々しい車の集団が、N市支部へと向かっていった。
 


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 Opening Scene:2
 Side:Mizuki
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GM:GMが準備しているのは【耳打ちされたよ☆ミ】からの【街でナンパ? されました】です。
甲原 深月:ほうほう
GM:耳打ちの段から始めたいけれど、食事とかいっしょしてますかね? 合間はナンパ? 前にできると思うので、今回はそのあたりから。
GM:というかいっしょするところは描写投げっぱなしたいですおねがいします。何度もの通りだけどこの間の退院からほぼ時間経ってないからそこは留意でね!

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 桜の主事件から数日、UGNからの尋問やその後の色々な処理などで心が休まることがなかったが、充実した日々でもあった。
 ……幼馴染との3年ぶりの再会と、彼女のしがらみからの解放。その事実が、彼の精神の安定を保っていたことは言うまでもない。

 そして、体感的には随分と久々な休日。
 彼、甲原深月は水城美香とともに街を歩いていた。

水城美香:桜のソフトクリームをスプーンですくって、深月君と散策中。
水城美香:「ほんわり優しい~、ミヅキも食べる?」
水城美香:スプーンですくいなおして、みっちゃんの口の前に。
甲原 深月:「ん……中々いけるな」一瞬あっけにとられた顔をするも、食べる
水城美香:「ね。ちょっと贅沢な気分っ」
甲原 深月:ぐっと伸びをして
甲原 深月:「いやあ……それにしても、久々に休日って感じだな。 最近はずっと忙しかったし」
水城美香:「ミヅキは学校はじまったもんねー、やっぱそっちも忙しい? 受験生になるんだよね?」
甲原 深月:「んー、学校のほうはまだまだって感じかな。 始まったばっかりでそこまで忙しくもないっていうか」
甲原 深月:「受験はまあ……頑張らないとな」
水城美香:「ふふ。ミヅキはどこ志望? そこの環境情報大学? いや、その前に何になりたいとかしたいことってあるの?」
甲原 深月:「そうだな……植物学とかバイオテクノロジーとか、興味のある分野はあるにはあるけどさ」
甲原 深月:「化学とか生物とかはともかく、数学は苦手だ……」
水城美香:「ふーん。アタシが教えよっか?」
甲原 深月:「教えてくれるんなら是非とも教えてほしいというか……」
甲原 深月:学歴のことはあえて言わない。エージェント時代に教育くらい受けていてもおかしくはないし

水城美香:「ん、じゃああとで家庭教師してあげよー、感謝なさいっ!」
甲原 深月:「まあ、お手柔らかにな。 ありがとう」
水城美香:「ま、ドーンと任せなさい、数学なんて」と腕とって、「コツ掴んだら楽だもん、たとえばねー」
水城美香:と耳打ちします。
水城美香:「“ミヅキこのままの状態で聞いて”」
甲原 深月:「……!?」
水城美香:「”裏切り者の処分や暗殺工作生業にしてるセルが来日したの”」
水城美香:びっくりしたかおをするとにま~って笑う。
水城美香:「ね、意外でしょ?」
甲原 深月:「……ああ、びっくりして心臓が止まるかとおもった」
水城美香:「じゃ、忘れないうちにやってみよー。喫茶店でいい? でも道具ある?」
甲原 深月:「確か筆記用具とメモ帳くらいはあったっけな……」
水城美香:「そんだけあれば十分かなあ。簡単なところだしね?」
 
 ――てことで、喫茶店です。

 2人でお茶をしながら、歓談をしては数学のコツをメモしている。
 その際に「あ、これはこうだよ」とか「こんな感じ、うんうん」と何度も近づいて、耳そば打ちをしたり治したり。

 耳そば打ちの内容は、こんな感じだった気がする――
 

 “タイミングを考えたら私の処分。だから、直接戦闘でも片手でひねれる人も来てるはず”
 “居場所や状況を掴めないならどうにもならないから安心なんだけどね。でもだからこそ、探り当てたり情報戦に長けたり状況を把握して追い詰めることが求められるしできるはず”
 “――《アサシンズ》ってセルなんだけどさ。けっこう実力チーム。そこに陽気な音楽スキーがいた気がする、かな”

甲原 深月:「(つまり、そいつらの”目”を潰せばいい、ってことか)」
水城美香:「“かなーかなー。そのくらいミセリコルデ――えっと、裏切り者処分? そっちでいうエスケープキラーで実力者ってそう多くはない、はず、だけどね”」
水城美香:「“ただね―私ねー”」
水城美香:「――えへ、使えなくなっちゃったんだけどね、今は☆ミ」
水城美香:なんかかわいく言ってる。
甲原 深月:「(美香は昔みたいには戦えないから、俺がやるしかない、か……)」うんうんと耳打ちに相槌をうちながら
 
 ……………………。
 …………。
 ……。

 ――そのあと、街で。
 

甲原 深月:「……ここがこうなって、こうだからー……」美香と別れたあと、街角のベンチに座って数学のメモを眺めて呟く
???:ずんずんちゃ、ずんずんちゃ。
甲原 深月:ちらりと、音の方を一瞥する
 
 なんだか陽気な音楽が聞こえてきます。
 通りの向こうの方で、ノパソ片手に撃ちこみながらダンスをしているあんちゃんがいます。
 ずんずんちゃ、ずんずんちゃ。

 道行く人は「アレなんだろう」みたいな感じで見ています。
 なお別に彼の前に空き缶などの“お金入れてください”なんてものはない。
 

甲原 深月:「(怪しい音楽スキー……まさかな)」
甲原 深月:《鋭敏感覚》を宣言、一時的に視力を強化して、その男と、持っているノートパソコンを観察します
GM:《知覚》振ってください。
甲原 深月:2dx+1 知覚
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 5[4,5]+1 → 6

GM:男はオーヴァードです。
GM:ノパソから、音楽が絶賛漏れてます――というかノパソのスピーカーから流れています。
GM:モニターにはとんでもねー量の呪文(という名の構文)が流れてます。踊りながらすごい速度で打ってますねこれ?
甲原 深月:「(PCのモニターの文字までは読めないな、さすがにこの位置からじゃキツイか……?)」
GM:みてると男が気づきます。
陽気なあんちゃん:「Oh、アツい視線だナイスガイ、オレッちに妖怪・色男!」
陽気なあんちゃん:くるくるとストリートダンスしながらそちらに向かいますよ。
甲原 深月:「うっせ、大音量で音楽流して踊りながらパソコンいじってるファンキーな奴がいたら、誰だって見るだろ」
陽気なあんちゃん:「Ya-ha-それは違いない、オレッちまさかのユーメージン? もしかしなくてもユーメージン?」
甲原 深月:「お前の名前は知らないから、少なくとも有名じゃあないよな。 間違いなく変人の部類だけど」
陽気なあんちゃん:「やーはーこいつは手厳しい、こいつは一本取られたZe!」
陽気なあんちゃん:ちらっとパソコンのモニタを見て、パタムとノパソを閉じまして。
陽気なあんちゃん:「ところでそこいく色男、聞きたいことある聞いてくRe!」
甲原 深月:「(……正直関わりたくないけど、情報を引き出すチャンスだよな、これ)」少しげんなりした顔
陽気なあんちゃん:ぐっと親指引っ立てて、くっくという形で踊りながら。
陽気なあんちゃん:「Yo色男、Yeah色男。アンタが巷で噂な桜の切り株座ってコクったGUY?」
甲原 深月:「ぶっ……!!?」急な切り返しについ吹き出す
甲原 深月:「なーんでそれをお前が知ってんだ!? お前より俺の方が有名ってオチかよおい!!?」
陽気なあんちゃん:「やーは―アタリかみっちゃんさん、そうそうユーメーみっちゃんさん!」
陽気なあんちゃん:「街の顔役、切り株座って、ラブリーチャーミーコクってさっ☆」
陽気なあんちゃん:「ヨーヨーにくいねみっちゃんさん、今日はお相手どうしてRU? いつもつれてる聞こえてきたけど、ひとりはなんだかさみしいNA?」
甲原 深月:「……やっぱり、狙いはそっち……ってわけか」姿勢を低くし、いつでも殴りかかれる体勢を取る
甲原 深月:「(諜報担当なら戦闘力はそこまでじゃないはずだ。 セーブしてても首くらいは簡単に折れる)」
陽気なあんちゃん:びびっ、音楽屋さんの感性か、みっちゃんの空気が変わったことに気付いたようで
陽気なあんちゃん:あわあわ両手を上げながら、ストップストップなそんな姿勢
陽気なあんちゃん:「Wowここは天下の往来、リアルファイトはごめんねオーライ」
陽気なあんちゃん:「怒ってしまえば魅力も減るZe、怒った顔もチャームだけどな☆」
甲原 深月:「……ひとつ、警告しといてやるよ。 女性関係で人をおちょくる奴は、馬に蹴られるか、それ以上の報いを受けるんだよ」
陽気なあんちゃん:「ひとつ提案、ナイスな提案。そんなに殺気が立つならば、お互いみなかったことにしよ?」
甲原 深月:「こっちはそうもいかないんでな、お前が”目”なら、今潰しといたほうがいい」いっそう殺気を強くする
陽気なあんちゃん:「ワオ交渉決裂Da、それじゃすたこら逃げちゃうZe☆」
 
 そういうと男は颯爽と、ノパソ持ったまま人ごみの中へだいぶしました。
 

甲原 深月:「……っておい、逃げんな泥棒!!」
甲原 深月:人込みに向かって叫ぶ
陽気なあんちゃん:<やーは―俺は泥棒さん、キミのハートを奪っちゃう♪
GM:ずーっと遠くからそんな声が聞こえて気がしました。
 
 Pipipipi,Pipipi……
 そんなところから、スマフォが鳴り響いてるのに気付きます。
 

甲原 深月:「(ちっ、適当に怒鳴ればひったくりか何かと勘違いして誰か捕まえてくれると期待してたけど、やっぱ無理か)」
甲原 深月:心の中で毒づきつつ、スマホを取る
連絡員さん(死体):「みーづーきーくーん、たすけてええええええええええ」
GM:電話の主はN市支部の、連絡員さんなのです、が
GM:もっそい泣き落としってか、バックからもはやムンクの叫びしてるよーな声が聞こえてきます。
甲原 深月:「こっちだって今そんな場合じゃないんですよ! というかあんたらの仕事今もう一個増えましたよ!!」
連絡員さん(死体):「もーやだあああああああ!!?」
連絡員さん(死体):「こっちも増えたのすっごいしゃれじゃないのが!!!」
連絡員さん(死体):「お願いそっこーレインボウスネイク護送して、うちまで、早く!!!!」
連絡員さん(死体):「キミも来て!!」
甲原 深月:「おことわりします」
連絡員さん(死体):「本部ってかアクシズが直々に現場検証だって!!」
連絡員さん(死体):「てことで伝えたからね、来てね!!!」
 
 ――がチャン。

甲原 深月:「どーせ連れてったってろくな処遇にしないでしょうが!! というか今一緒じゃないですよ……って、切れた」
甲原 深月:「ちっ、言いたいことだけさっさと言いやがって……! こっちだってそれどころじゃないっての!」
甲原 深月:もうこの支部駄目なんじゃないかと思いつつ、情報の手は欲しいので仕方なくUGNに向かいます


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GM:てことでー、OPは終わりでーす
GM:1時からかな、休憩ですよー。
甲原 深月:はーい
GM:次のシーンはイベントで、金ちゃん→みっちゃんの順でかつ、反対側には出られません。
GM:ので、金ちゃんが早かったら始まります。
端午 金獅:はーい了解でーす