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GM:はーい、今日もお集まりいただきありがとうございます。
GM:ひっすん以外が揃いましたので、Bark to the moon8日目、スタートしたいと思います。
大神 楓牙:わー! よろしくお願いいたしまっす!
春風 有希:よろしくおねがいしますー
GM:今日はエンディングですね! たぶん1日じゃ終わんない!
大神 楓牙:し、仕方ない。(汗)
GM:トップバッターは座長でございます。
磐浅天哉:はーい来るぞ山盛りの事後処理が!!!
大神 楓牙:ひぇっ
GM:というわけでシーン宣言いきまする。
GM:今日は個別EDですが、適宜他の人のEDに出たい時は出てね!


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 シーン13 彼は誰時
 プレイヤー 磐浅天哉

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 ――事件のその日、真夜中未明。
 ――磐浅天哉はN市警察に逮捕された。
 

 
 ・動物公園で起きた事件は《猛獣が出没し襲った》と判断されたこと。
 ・当人の生業が猛獣使いである上現場におり、またアリバイというものがないこと
 ・死んだとおぼわしきはずなのに、どんな仕掛けかわからぬが夜中未明に息を吹き返したということ。
 ・まるで事前に予見していたかのように、その日の公演は代役を立てていたとこと

 などなどなど。
 最重要被疑者として、警察に逮捕・拘留された。
 

 
 とはいえど、
 警察組織のR担にもUGNの日本支部にも事前に手をまわしていたわけで。
 そもそも、いかな猛獣使いでも実際に仕込んだ猛獣“以外”を手繰るのは常識的に不可能なこと。
 そして公演当時当然ながら、座長の一座の猛獣は、檻の中ないし公演の舞台に上がっていたわけで。
 

 
 R担とUGN日本支部、双方からの口添えもあり
 数日でなんとか、釈放された。
 

 
 ――シルク・ド・モア、応接室。

 応接室のテーブルに広げられている、3人分のティーセット。
 テーブル中央にあるのはケーキスタンド。ソファに座るのは男が2人。
 ひとりはシルク・ド・モア座長にして支配人の磐浅天哉。
 ひとりはUGN日本支部長、霧谷雄吾。

 あとひとり分、今は既にその主がいない場所。
 ――春風有希の保護者がひとり、いましがたまでそこにいた。
 

磐浅天哉:「――て、わけで、だ」
磐浅天哉:「さすがにうちの案件超えるからな、《ヴァルキュリア》の様態とその状態は」
磐浅天哉:「イリーガルとして協力してもらっていたから、その礼もきちんとするべきだし。あとでそれは俺が向かって渡しはするが」

 IPadに軽く視線をやる。
 そこにはここ2度の事件での彼の応対――混乱しやすいという旨と。
 暴走時のことを何も覚えていないという旨。

 同時に、彼の実家は財政・権力ともに高い超常者の出自であり。
 ソラリス――精神関連や薬周りを手繰れる超常者の、実力者がそろっていることが表示されている。
 

霧谷雄吾:「そうですね、報告を聞かせて頂いた限りでは……一度本格的なカウンセリングを受けた方がいいでしょうね」
磐浅天哉:「マイナスばっかりじゃねーんだが、総じるとうちのキャパを超えちまう」
磐浅天哉:「ガチなソラリスがわんさかわいたわけじゃねえし、精通者が数多いうえでうちを疎んじてるようなら。まあ実家に任せた方が賢明だからな」
磐浅天哉:「……ああ、そうだ」

 そういうと、IPadをスワイプさせる。
 その上で画面を目の前の男に見せる。


霧谷雄吾:「ええ、対応は春風さんの実家に……何でしょう?」
磐浅天哉:「事件顛末後の覚醒者――てか覚醒獣だな、はこんな感じ」
磐浅天哉:「拘留中もエフェクト使って指示出しはしたが、ちゃんと釈放後に俺自ら仕込んじゃおいた」
磐浅天哉:「飼い主いる奴は基本N市預かりにしとく。――ツーか流石にはなせんだろ、ココロと絆のことも考えりゃ」
磐浅天哉:「飼い主には露見させない・黙秘するようには仕込んである」

磐浅天哉:「飼い主がいない野良リストはこっち」と再度のスワイプ。
霧谷雄吾:「野良も随分数が多いですね……」
霧谷雄吾:「彼らも調教済みでしょうか?」
磐浅天哉:「とうぜん」
磐浅天哉:「きちんと仕込めば人間なぞより忠義を尽くすし尽力してくれるわ」
磐浅天哉:「うちで使っても構いやしないが、どこもかしこも人手不足の悲鳴が上がってた気はするんでな」

霧谷雄吾:「人手不足の支部に応援の戦力として計上しても構いませんか?」
磐浅天哉:「どうぞ」
霧谷雄吾:「ありがとうございます。では委細は後ほど」
磐浅天哉:「おう」
磐浅天哉:そういうとカップに口づけて、ケーキスタンドを見る。
磐浅天哉:「……多少、リクエストした気はしたが。コイツの名前はどんなんなんだ?」
霧谷雄吾:「イチゴのムースケーキですよ。ちょうどイチゴの旬ですからね」
磐浅天哉:「へぇ、イチゴってあのイチゴか。こんな風になるのか」

 本日のお茶菓子は、霧谷が自ら造り手掛けたモノである。
 スポンジ、薄いピンクのムース、薄く真っ赤な三層になっている季節のケーキだ。


 日本支部長が手づから差し入れてくれたそのケーキは結構な数があった。
 その数からして、支部員全員に十分に行き渡るくらいには。

磐浅天哉:と、皿に取り、フォークで切って口に運ぶ。
磐浅天哉:「ん、うめえ」
霧谷雄吾:「あ、支部の冷蔵庫は勝手にお借りさせていただきました」
磐浅天哉:「おう。あ、後で少しだけ個別に包ませてもらうぞ、贈呈用に」
磐浅天哉:「先に出した《ヴァルキュリア》の件で、ちょっと入用なもんでな」
霧谷雄吾:「贈呈用? ですか。構いませんが」
磐浅天哉:「おう」
磐浅天哉:もっきゅもっきゅもっきゅ。
磐浅天哉:「ん、いい嫁になるわ」
霧谷雄吾:「ありがとうございます」
GM:きりたにさんは嫁発言に少し笑ってそうだなあ。

 ふわり。
 主のいなくなったソーサーやカトラリー、カップなどが浮いて邪魔にならない場所にさげられる。
 そして布巾がゆるりと来ては、その場所を拭いて綺麗にする。
 

 ――丁度そこでこんこんと3回程ノックの音。
 
 音が聞こえると、――ふわり。
 新品のティーセットらが今しがたきれいになった場所に揃って着地する。
 

磐浅天哉:「どうぞ」
終日 月夜:「失礼、します」
終日 月夜:少しばかり緊張した面持ちで入ってきたのは1人の少年であった。

終日 月夜:「(き、霧谷さんに会うのめちゃくちゃ久しぶりすぎて緊張する……やっべ……)」
霧谷雄吾:「こんにちは、”黄昏の射手”。元気にしておりましたか?」
終日 月夜:「はっ、はい! お久しぶりです霧谷支部長! この通り至ってぴんぴんしてます! はいっ!!」
霧谷雄吾:「それは良かった」

 ドアがパタム、閉じた瞬間。
 ――少し部屋の空気が変わる。環境音が消えうせる。

 ふと時計を見れば、時計の針が凍ったように停まっている。
 “精神と時の部屋”の如く、時間と空間が外界から隔絶された。
 

GM:ひっすんが入って来たのを見て紅茶を淹れよう
磐浅天哉:あいてる席に座れ、と手で促す。
終日 月夜:「わ、わ!? え、そんなっお気遣いなくっっ」(あわあわあわあわ)
終日 月夜:あわあわしつつとりあえず座ります。
終日 月夜:「え、えと……その、い、頂いても……?」(恐る恐る)
磐浅天哉:「どうぞ。ユーゴの手製だ。ねぎらいも兼ねて作ってきてくれたわ」
霧谷雄吾:「イチゴが旬でしたから、ムースケーキにしてみましたよ」
霧谷雄吾:「高校の雰囲気はどうですか?」

終日 月夜:「あ、はい! 何か、こう、最後に行った時から大分間が空いたんで色々と大変でしたけど、凄い楽しいです」
終日 月夜:そして頂きます、と手を合わせて丁寧に、丁寧に、めっっっっっっっっっっっっちゃ丁寧にムースケーキをスプーンですくってぱくり。
終日 月夜:「………!!!!!」
終日 月夜:あまりにもの美味しさに目が輝く。言葉にならないおいしさであった。

霧谷雄吾:[]
磐浅天哉:「で、本題」
霧谷雄吾:「はい、あの件ですね」
磐浅天哉:Ipadにパスコードを入れてエンター。ある機密文章を呼び出す。
磐浅天哉:そしてそれをテーブルの上に置き全員に見えるようにしてから、胸ポケットをごそごそ。
磐浅天哉:一枚の紙書類を取り出し、書面を2人に見えるようにもつ。

【“黄昏の射手”の生殺与奪の権限一切を、《天月の采配》に一任する】
 日本支部長直筆の、サインの書かれた正式書類。

 テーブル上のIpadにも同じ、書類と機密事項が表示されている。
 終日月夜を預かるときに、事前に受け取った機密事項と資料と書類類。


終日 月夜:「(――改めて見てみるけど、俺ホンット相当ヤバい奴だったんだな)」
霧谷雄吾:「……。」
磐浅天哉:ぽちっとおもむろに見えるよう、Ipadのデータをデリートする。
終日 月夜:デリートされるのを見てます


  次いで手に持つ紙の書類が、ごっ――。いきなり燃えおちた。

磐浅天哉:パンパン、手をたたく。
磐浅天哉:「“黄昏の射手”を元の部署に、日本支部へと返還する」
磐浅天哉:「預かった時に委譲された権利と権限は、今この場で放棄した」
霧谷雄吾:「はい、確かに確認致しました」
霧谷雄吾:「これより、”黄昏の射手”はUGN・N市支部の任を解き、UGN日本支部勤務を命じます」
終日 月夜:「了解しました」
磐浅天哉:「実際のところ次にどの場所に、どの街に行くか決まるまでにラグはあると思われる」
磐浅天哉:「なのでそれが決まるまでは、表の顔――学校などの席も残しておく」
磐浅天哉:「の、で、処々きまったら報告を頼む」
磐浅天哉:「――常夜から、“天月の采配(ツクヨミノミコト)”の《領域》から抜けたのだからな」
磐浅天哉:「俺の後の仕事といえば、陽の元が決まるまでのつなぎってところだ」
終日 月夜:「……ありがとうございます、何から何まで」
終日 月夜:深々と頭を下げるひっすん。
霧谷雄吾:「配属先が決まるまではN市の高校に引き続き通い、学業に励んでください」
終日 月夜:「はい。ありがとうございます」
終日 月夜:それからしばらくすると頂いたお菓子とお茶をきっちりと頂きましてごちそうさまと手を合わせて、皿とかを片付けようとする。
GM:きりたにさんも同じタイミングでそうなるかにゃ。
磐浅天哉:それに関しては【こっちで後でやる】と、片づけ始めた瞬間いいますね。
終日 月夜:いつもの癖でやっちゃって「あ、す、すんません……」って言う。
終日 月夜:「……お世話になりました、座長」
磐浅天哉:「どういたしまして」
霧谷雄吾:「私からも礼を。ありがとうございます。《天月の采配》」
霧谷雄吾:「では、失礼いたします」
GM:きりたにさんはこれで退出デスカネー
終日 月夜:「座長に教えてもらったこと、絶対に忘れません。じゃあ……"また"」
終日 月夜:と言ってひっすんも霧谷さんの後ろについて退出しますネ

 退出しようと席を立ち、彼らがドアノブに手をかけた瞬間。
 ――部屋の空気が戻る。

 隔絶されてた時間と空間がつながって、時計の針が動き出した。



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GM:んでは、次はふーがちゃんのEDとなります。
大神 楓牙:はーい。
GM:GMの想定としては律子ちゃんと会話なんですがー
大神 楓牙:ですね。(うん)
GM:場所学校と、モモ同伴でサーカスとか考えてたけどどうしましょ。
大神 楓牙:同伴サーカス良いですね!(問題なっしんぐ!)
GM:ではサーカスを一緒に見に来た体で。


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 シーン14 陽光のもとで
 プレイヤー 大神楓牙

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 ――4月某日、日曜日。
 ――サーカス シルク・ド・モアの観客席にて。


 今日はペット同伴可のサーカスということで、ちらほらと観客席に犬や猫の姿が見える。
 大神楓牙の隣にいるのは、モモと金田律子であった。

 ステージでは犬種様々な犬たちが、ボールを使った芸を披露しているのだった。

金田律子:「わぁ、みんな凄い……! モモ、見て見て!!」
大神 楓牙:「本当凄いですね! 皆上手に芸をこなしてますし……技を仕込むのなんて大変そうですのに」
大神 楓牙:モモちゃんと律子ちゃんの隣でニコニコと微笑みつつうなずいてます。
金田律子:「うんうん。待てとお座りとトイレだけでも大変なのに……」
大神 楓牙:「その辺りは、このサーカスの座長さんがお得意なのですって。猛獣使い、だそうですから!」
大神 楓牙:「沢山の犬相手でも、その手腕をバリバリに発揮されてるんでしょう。きっと」
金田律子:「猛獣使い、かぁ。犬だけじゃなくて他の動物も見られるもんね、ここ」
大神 楓牙:「猛獣が出てきたら、モモちゃん、びっくりしちゃわないでしょうか。ちょっと其処だけは心配かもですね」
終日 月夜:(ホントにその通りだからなあって笑いながら楓牙ちゃんと律子ちゃんのやり取り聞いてるひっすん)
終日 月夜:「(俺もその1人だったんだろうなあ間違いなく)」とかも思いつつ。
金田律子:「終日くん、チケットありがとね!」
終日 月夜:「へへへ、どういたしましてー。モモが見つかったら見に行くっつってたしと思って」
大神 楓牙:「そうです! ひっすんさん、私の分までありがとうございます!! こういう催し、来てみたかったのですが……今まで機会がなかったので」
金田律子:「あっ、確かに。この子自分より大きい犬とあんまり会った事ないし……」
大神 楓牙:「まあきっと、距離がありますしね。大丈夫なんでしょう。そうじゃなければ、ペット同伴許可公演……なんて無理でしょうし」
大神 楓牙:パンフレットを眺めつつそんな事をのたまいます。
金田律子:「確かにステージまでは結構遠いもんね! わくわく」
終日 月夜:「そりゃ楓牙ちゃんの分もキープするに決まってんじゃん! いつもお世話になってんだからさー!」
大神 楓牙:「ふふふ。お世話と言っても食住ぐらいですけどね」 ちょっとだけ微苦笑を。
終日 月夜:「有希さんもこれりゃよかったんだけどなー……」
大神 楓牙:「でも本当、皆元気に演技してて嬉しいです」 舞台のわんこ達をみてにこにこしてます。
金田律子:「そういえばね、モモ、室内飼いにすることにしたんだ」
終日 月夜:「そうなんだ……まあ、あんなことがあったらなあ」
大神 楓牙:「それに……もう、お年でしたものね。モモちゃんもその方が安心できるかもです」
終日 月夜:「その方がモモもきっと安心できるだろうし」
金田律子:「うんうん。もう年だし、モモにもう寂しい思いして欲しくないもん」
金田律子:「しばらく飼い主と会えなかった精神的ダメージがあるからって、カウンセリングに通う事になったしね」
大神 楓牙:「まだ落ち着くまでは時間もかかりそうですが……良かったですね」
大神 楓牙:「ふふ……モモちゃんも、幸せものです。長生きしてくださいね……本当」
モモ:「?」首を傾げてふーがちゃんの方を見ました
大神 楓牙:「律子さんと仲良くってことです」 わしゃ、と頭をなでてあげました。

 では、そうやってお話してるところに
 す、と近づいてくる気配


終日 月夜:「……お?」感覚お化けなので真っ先に気づきましょう
春風 有希:「あ、よ、良かった……まだ、最後まで終わってないよね……?」 と、顔を出した(一応)青年
?? ??:……と、それに付き従うように、もう一人
大神 楓牙:「大丈夫ですよ! まだ始まって少しですし!」 うんうん、とうなずいてますが。
終日 月夜:「有希さんっ! きてくれたんだ! 嬉しいよーありがとな!!!」手を取ってきゃっきゃっ
金田律子:「あっ、あの時の春風さん!」
春風 有希:「う、うん……! わんこも、ステージに出るって聞いてるから……」
春風 有希:ひっすんに手を取られつつ。にこにこと。律子ちゃんにも、ぺこり、と頭を下げます

金田律子:「えっ、あの子ステージに……いた!?」
金田律子:プログラムをじっと見て、舞台を見てそう声を上げる。

大神 楓牙:「…………で、ええと……?」 見慣れない顔を見上げてますよ。
終日 月夜:「(……あれ、この人この前支部ですれ違った……)」
終日 月夜:と保護者の人を見て首傾げて
終日 月夜:「えーっと……有希さんのお父さん? お兄さん?」

春風 有希:「あ、俺の、パp……おじさん、だよ」
?? ??:「……どうも」 と、こちらは短く、答えます
終日 月夜:「そうなんだ」と答えてから同じくども、と会釈。
終日 月夜:「わんこが出る演目この次だってさ。間に合ってよかったなー」
大神 楓牙:「わんこさんもステージに出るのは初めて聞きました! ……あ、本当だ、相変わらず元気いっぱいですね!」
大神 楓牙:舞台の方を見て微笑んで。

春風 有希:「あ、良かった……!」wktkと席に座って、ステージを見ます。
春風 有希:保護者は、その隣に座って……何かしら、確認するようにステージを見てる。

金田律子:「そういえば聞きそびれちゃったけど、あの子の名前ってなんて言うの?」
春風 有希:「? わんこだよ」
金田律子:「えっ」
終日 月夜:まさかそうとは思うまい。俺も信じられなかったよって顔しつつ
?? ??:【甥っ子のネーミングセンスに関してはそっと視線をそらしている】
大神 楓牙:「わんこさん……本当にわんこさんになってしまわれたのですね……」
わんこ:「わんっ!」とててて、と軽快な足取りで細い棒を渡っています
大神 楓牙:「……と、挨拶が遅れて申し訳ありません。大神、と申します。春風さんには勉強のお手伝いなどでお世話になっていました」
大神 楓牙:おじさまに一応挨拶しとくよ。(だって訪ねてきてた家の家長代理)
?? ??:「あぁ。こちらこそ……有希から、話は聞いてる。世話になったみたいだな」
終日 月夜:「世話になったのはこっちっす。色々教えてもらって助かってるんですよー」
?? ??:「……有希も楽しんでたみたいだし、いいさ」
大神 楓牙:「ね。本当にひっすんさんはとてもとてもお世話になってました」 うんうん。
終日 月夜:「ははは、有希さんのおかげでテスト乗り切ったようなもんだからなー……」
春風 有希:(・ω・)?って顔
大神 楓牙:「ともあれ、挨拶もこの辺りにして楽しみましょう! ささ、どうぞどうぞ!」
大神 楓牙:空いた席をお2人に勧めるのでした。

金田律子:「あっ、モモ、ちょっと詰めて詰めて」
春風 有希:「うんっ!」 席に座って、うきうきとわんこのステージを見ています
大神 楓牙:「……」
大神 楓牙:ちらり、と春風さんの保護者さんを見上げたあと。
大神 楓牙:「……良いですねぇ」 ボソリと。
終日 月夜:「――楓牙ちゃん?」 ぼそりと言ってたのが聞こえたので声をかける
?? ??:gjjhz
?? ??:つぶやきは聞こえど、あえて反応はしません
大神 楓牙:「はい? 何でしょう?」 にっこりと。振り返る顔はいつもの朗らかな微笑みなのです。
終日 月夜:「……いいや、なんでも」 敢えて聞かなかったことにしたのでした。

 ステージの上で着飾り、仕込まれた芸を披露するオーヴァード犬たち。

 やがて彼らも舞台袖に捌けて、ラストは座長の猛獣ショーである。

 ステージを、観客席を縦横無尽に飛び回るイヌワシたち。
 そして、歓声のうちにその日の公演は終わったのでした――。


大神 楓牙:楽しい時間はあっという間に終わり、皆が帰路につく。
大神 楓牙:楓牙もまたそれは同じで、楽しい気持ちで足取りも軽く大神家に帰宅した訳だが。


 部屋に戻って着替えようとした矢先。
 初老の使用人頭が楓牙を呼び止めた。
 怪訝げに首を傾げる家長代理へと、恭しく告げる。


 「おかえりなさいませ、お嬢様……旦那様からお電話がかかっております」

大神 楓牙:「…………わかりました」
大神 楓牙:促され、渋々と電話を手に取る。少しだけ躊躇った後、受話器へと耳をつけた。
大神 楓牙:「……今、代わりました。お父様」
『通話相手』:『こうして連絡するのも、久し振りだな。……最近、どうだ』
大神 楓牙:「特に問題はありません。相変わらず、ですよ。体調を崩したりもしませんし」
『通話相手』:『嘘をつけ。……先日、ちょっとした事件に巻き込まれたらしい事は、警察から聞いている。怪我をした、とも』
大神 楓牙:「それ、は……」 眉根を寄せて、一瞬黙りこむが。
大神 楓牙:「……申し訳ありません。ご心配を、おかけして」
『通話相手』:『謝らなくても良い。迷惑をかけたくないからこそ、だったんだろうしな。無事だったなら良い。……怪我は問題ないのか』
大神 楓牙:「怪我は、大丈夫です。……もう痕も残っていませんから」
『通話相手』:『そうか。…………また近々、戻る。その時には連絡をするさ。それまでは、家のことを頼んだぞ』
大神 楓牙:「えぇ、お任せ下さい。そちらも……体調にはお気をつけて」

 ガチャリ、と受話器を置く音。
 暫くそのまま複雑な表情で電話を見つめていたが。


大神 楓牙:「……こういう時だけ、父親ぶるんですから。本当……腹が立ちますね」
大神 楓牙:「……まったく! せっかく楽しい気持ちで帰ってきましたのに!!」
大神 楓牙:「お土産で買ってきた座長印のイヌワシクッキーを食べなくては気が収まりません!!!」


 ふんす、と鼻息も荒くそんな文句を零したかと思うと、使用人に紅茶を用意するように指示だけだして部屋に戻るのであった。


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GM:ではでは、次は春風くんちゃんのEDでございます。
春風 有希:はーい


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 シーン15 春風とともに
 プレイヤー 春風有希

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GM:春風くんちゃんはN市を去るENDと聞いてますがー、どんなシーンになりますでしょうか
春風 有希:まずは、わんことしばらくさよならの挨拶をしなければいけない(一番重要事項)
GM:ではシルクドモアの犬部屋ですかね。
春風 有希:ですねー
春風 有希:座長さんに許可とって、わんこに挨拶にしにいきます。

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 ――シルク・ド・モア 動物宿舎。

 その一角に、犬たちの区画があった。
 座長に許可を取り、犬たちの区画まで来ると、あなたの気配を感じたのか、わんこが走って来ます。

わんこ:「ハッ、ハッ……」
春風 有希:「良かった。元気そうだね」走ってきたわんこ受け止めて、よしよしとなでます
GM:尻尾を振って嬉しそうにしています。
春風 有希:よしよし、としばし、わんこを撫でて
春風 有希:「……えっと、ね。俺、しばらく。ちょっとだけ遠い場所に行くことになった、から。しばらく、ここには来れないんだ」
わんこ:「……ゥ?」
GM:言っている意味が分からないのか、首を傾げていますが、寂しい雰囲気を纏っているのは感じ取ったようで。
春風 有希:「でも、ちゃんと………きちんとできるようになったら、また、来れるようになるから」
春風 有希:「ちょっとだけ、待っててね」
GM:待ってて、と言われれば。
わんこ:「わんっ!」
GM:元気に、返事をするのでした。
春風 有希:お返事に、わんこをぎゅうっ、てやって。またしばしよしよししてから。名残惜しさを振り払いつつ、わんこ部屋を後にしますね。
わんこ:「くぅん……」
春風 有希:………名残惜しさ振り払いつつ、この場を後にします!!!!
春風 有希:(切ない鳴き声にめっちゃうしろ髪引かれそうになるPL)

GM:春風君ちゃんを名残惜しそうに、背中が見えなくなってもわんこは暫く宿舎の出入り口まで走ってきては、カリカリしているのでした。
春風 有希:ハイパー後ろ髪引かれつつなんとかわんこ部屋を後にして……改めて、座長さんに挨拶してから、お外で待ってる黒塗りリムジンに乗り込みますね
?? ??:「……挨拶はすんだのか?」
春風 有希:「はい、パ………おじさん。もう、大丈夫」
春風 有希:先にリムジンに乗っていた保護者……叔父に、そう答えます。

 春風くんちゃんが乗り込むと、リムジンは走り出す。
 車は春風君ちゃんが今まで生活していたマンションとは、別方向へと向かい始める。

春風 有希:「……叔父さん。ごめんなさい。迷惑、かけちゃって……」
?? ??:「いい。いつかはどうにかしないといけない問題だったし…………兄貴との約束の条件、クリアしちまったからな」
?? ??:「お前が、オーヴァードとしての自覚を持つ事。自分の意志で何かしらやった事………流石にまだ条件満たしてない、って兄貴に誤魔化し効かねぇわ」

 いつまでもそんな日来なくてよかった、と。
 保護者たる「春風 明王」は頭を抱えている。


春風 有希:「うん……どれだけ、役に立てたかはわからない、けど。俺なりに、やれることはやった、つもり」
春風 有希:「だから……これ以上、迷惑かけないように。俺が、ちゃんと覚えてない事、きちんと確認することと。パニックにならないように、しなくちゃ」
春風 有希:そのために、一度、この街を離れなくてはならない。だから、先程わんこに挨拶に行ったのだ

 楓牙と月夜には、挨拶には、行っていない。
 メールで連絡は取り合える。完全に、交流が途絶えるわけではない


 重たく、なりすぎないように。それでも、前へと進むために。
 きちんと、自分と向き合わなくてはならない。

春風 明王:「…………思い出していく上で、辛いと思ったら、無理しなくてもいいからな」
春風 明王:「無理に思い出して、壊れるくらいなら。何も思い出さないままの方がずっといい」
春風 有希:「大丈夫だよ、叔父さん………大丈夫。ジャームに、なってしまわない為に。きちんと、思い出すんだから」
春風 有希:「お父さんの、お墓参りも……やっと、できるからね」
春風 有希:「だからね、叔父さん。俺のこと、もう、気にしすぎなくて、いいんだよ」
春風 有希:「………叔父さんが。俺を見て、誰に謝っているのかも。まだ、わからないけれど。叔父さんは、叔父さんを許して、いいからね」
春風 明王:「……………」
春風 明王:保護者は、なんとも言えない表情を浮かべています。
春風 有希:が………2人の会話はどうあれ、リムジンは街の外へと向かっていきます。

 ーーーしばし、この街にはさよならを。
 でも、この街でやるべきことは、まだたくさんある。

 桜のこと、仲良くなったみんなの事、わんこの事。
 全部、きちんとできるようになる為に。

春風 有希:(……だから。お父さんとお母さんの事を、ちゃんと知って。それで、俺の、暴走してるときのことも、きちんと理解して)
春風 有希:(……前に、進まなくちゃ。知らないままじゃ、ダメだから)


 ――黒塗りのリムジンは、闇の中へと溶け込むように、街から去っていった。



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