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Middle Scene:3
Side:Alondra
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GM:てことで、アロンドラさんSPで。れでぃーっごー、でおねがいします。
GM:出る人は侵蝕もねー。
松笛人理:出ますー(どうせ居酒屋いるしね
:松笛人理の侵蝕率を+2(1D10->2)した(侵蝕率:30->32)
アロンドラ・カルディア:アロンドラ・カルディアの侵蝕率が7上昇 ((侵蝕率:34->41))
穂積 月夜:出ますよっと
穂積 月夜:穂積 月夜がシーンイン+2(1d10->2)(侵蝕率:37->39)

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 ――居酒屋・安紅楽。

 さあさあ会計を済ませ、居酒屋の扉を突っぱね仁王立ちする彼女の姿だ。
 なお、この先のことはあまり考えていない。


アロンドラ・カルディア:「Sí! 売らない師サーン! 三人居る、という割には徒党を組んでいる感じではないですねー。ちょっと動き、チグハグです」
アロンドラ・カルディア:「それともそういう風に見せかけているのか――……っていうの、あまり難しくてワタシには考えづらいでーす」
アロンドラ・カルディア:そういって陽を背にアロンドラは振り返る。二人の姿を目視して、大きく笑顔を見せた。「それでも大丈夫! なんとかなる!」と。
GM:なんくるないさ~!
松笛人理:「うんうん、良い運勢を引き寄せるには、ポジティブシンキングからが一番っ」
松笛人理:「FHってのは詳しくないけれど、あっちは組織っていうかコミュニティっていうか、界隈、みたいな、ふわっとしたまとまりらしいしねえ」
松笛人理:「3人いてもバラバラ、ってのは、よくあることかもよ?」
穂積 月夜:「(なんかにぎやかだなぁ……お客さんかな?)」
穂積 月夜:その様子を遠目に伺う者が一人

アロンドラ・カルディア:「Claro que sí!(もちろん!) そうですねー。セルという単位がある、知ってます。でも、今回は別々かもしれません~」
穂積 月夜:「(声は大きいけど、ここからじゃよく聞こえないし……行ってみようかな)」
アロンドラ・カルディア:すごいバタバタボディランゲージの忙しない女とうさんくせえお兄さんがいるぞ。見たことあるかもな! です。
ひとえ:あとはずーっと、おくのほーに、おびえてる長い髪の女の子がいますかね。
穂積 月夜:じゃあそっちの方に歩いていきましょう
アロンドラ・カルディア:「……まあ、ここの人に訊けばもっと詳しい居場所、わかるかもデース。ここ、猫のヒタイですし」
松笛人理:「ふふ、匣庭みたいな狭さだよねえ!」
アロンドラ・カルディア:そこでパッと振り返った。意図的ではない、偶然とも呼べるタイミングでいい。はて、とまばたきを何度かすると、女性の姿が向かってきているようだ。
松笛人理:アロンドラさんの様子に、何かを察する。(あ~らら、またお客さんの予感~)
穂積 月夜:「あら? 随分賑やかだと思ったら、この前の占い師さんじゃないですか!」
穂積 月夜:あくまで偶然を装うつもりである

松笛人理:「おや、いらっしゃいませーい」
穂積 月夜:「そういえば、占い師さんはこちらの方にお住まいでしたっけ。偶然というのもあるんですねぇ」
アロンドラ・カルディア:「Porque? Ah……あの、えっと……あー。Ciao!」笑顔で手を振る女。陽気ではあるが、同時に些かの動揺を隠せない。
アロンドラ・カルディア:この人も顔写真あるですよネー?
GM:ビンゴブックには乗っている人ですが、その姿そのままかはツクヨちゃんに聞いて!
GM:(NPC’sはそのまま。でもツクヨちゃんに関しては変装でも化粧でもしてる率がふっつーにあるからっ)
アロンドラ・カルディア:どうなの!(バンッ
穂積 月夜:多分服装とかは違うんじゃないですか?
アロンドラ・カルディア:では顔は概ね認識できる程度、と。それじゃあ戸惑う様相は崩れないね。
GM:《異形の痕》のうんぬんが見えれば確定させられる、て感じかな。
GM:(おそらくビンゴブックには、《異形の痕》の眼の方が乗るでしょうから。特徴的ですし)
穂積 月夜:だとしたら昔というか、チルドレン時代のものの可能性が。おそらく髪の長さとかも違うでしょう
松笛人理:古い情報なのねえ
松笛人理:うーん、この状況になって気づいたが、私の《無面目》が意味ねえな!
アロンドラ・カルディア:フレーバー! イッツアフレーバー!
松笛人理:フレーバーはだいじ!
アロンドラ・カルディア:Sí!
GM:別に日常側でいう分には構わないしΣ
GM:NPCが無面目で一般人と認識してるでもいいわけだしΣ
GM:(PCにはしらんそこはご相談してください)
松笛人理:(はーい
松笛人理:どうしよう、お出かけ前の占いとかゲン担いでみようかな
松笛人理:(しかしそこから月夜ちゃんをFHと認識する流れが難しいな)
アロンドラ・カルディア:こっちゃもう認識済みだし確証あるし
松笛人理:あ、というか。ひとえちゃんがいるやん。
松笛人理:彼女が見えたらまずオーヴァード、我々以外の奴は、この島にはFHしかいない!
アロンドラ・カルディア:で、つくよちゃんと人理くんが相互でオーヴァードであることを知っているかどうかだ
松笛人理:人理は自分がオーヴァードだと知られてる分にはかまわないです
松笛人理:そして人理は月夜ちゃん側の許可がない限り、月夜ちゃんがオーヴァードとは知らないことにします
穂積 月夜:なら地雷を踏んでいく方向性でいきましょう
穂積 月夜:「そういえば占い師さん、そちらのお子さんは? もしかして、結婚していらしたんですか!?」
松笛人理:「なんか数十分前も似たようなこと聞いたなあそれ! ていうか、君、見えてんの!?」
ひとえ:「あ……ジン、リ?」
ひとえ:小首をかしげている、いましがた入ってきた月夜ちゃんには……もちろん余裕でおびえている。
松笛人理:「やったねひとえちゃん、仲間が増えるよ! ……仲魔かもしれないけど」
アロンドラ・カルディア:「Ay, Dios mío……」目頭を抑える。懸念材料が確信へと確定したようだ。
穂積 月夜:「? 見えているのかって言われましても……そんな、幽霊みたいな」
松笛人理:「いやだねえ、レネゲイド満ちるこの世に、幽霊みたいなものは、ゴロゴロ転がってますよ。はっはっは」
ひとえ:そっとそちらを窺うように向く。
穂積 月夜:そういえばひとえちゃんって胸に箱みたいなのが付いてるんでしたっけ
ひとえ:胸のところに、黒い角っぽい硬質な何かが、見え隠れしている……
松笛人理:箱というか正方形の小さいやつ?
GM:立方体の、角っこがただしいかな?
GM:(正方形だと、平面ぺた~んだからね)
松笛人理:ああ、そういう「つの」が出てる感じなのね
GM:そそそ。
穂積 月夜:ほうほう、ではこうしましょう
穂積 月夜:「そうですよねー、一般人には見えないレネゲイドビーイングなら納得です」
アロンドラ・カルディア:視線だけを松笛に向ける。どーすんのよってツラではある。
松笛人理:「ふふ、業界密度が高まってきたね……そろそろうちの店からも、レネビが誕生しちゃうかもしんない」

 ひとえの方に顔を向ける。
 まじまじと見ていることはわかるが、閉じられた瞼のせいか、視線までは読み取れない


ひとえ:なんだろうって感じで、首をかしげる。
穂積 月夜:「(この胸のところの出っ張り、うーん……あの絵と似てるなぁ)」
ひとえ:「あ、あの……なに、か……?」
穂積 月夜:「あ、ううん? 何でもないですよ?」
アロンドラ・カルディア:「Ahー……Ah、どうしましょ。困ったわ」
松笛人理:ずい、と、月夜さんとひとえちゃんの間に立ちふさがります。
松笛人理:「ふむ、カルディアさんが警戒しているご様子なのは、彼女がFHってことかな?」
ひとえ:「ふぁ、ふぁ……?」
アロンドラ・カルディア:「んーんー。ニーニャ、ヒトエチャン。大丈夫。何かあったらオネーサン、売らない師サン。頼りにして」
ひとえ:アロンドラさんに声をかけられると、ビクッ。
ひとえ:「あ、は、は、い……」
アロンドラ・カルディア:ひとえが怯える様子も物ともせず、少しだけ距離を詰め、膝を下げる。ただ手は伸ばさないが、顎に手を当ててウィンクしてみせた。
ひとえ:視線を下に。アロンドラさんの方へ。
ひとえ:まねて、ウィンクを返す。笑みが、ぎこちない。
松笛人理:(おお、ウィンク可愛いなあ)
穂積 月夜:「やですねぇ占い師さん、私が人さらいか何かに見えます?」
松笛人理:「人も鬼も、見かけにゃよらないからねえ」
穂積 月夜:軽く顎に手を当て、少し思案する
穂積 月夜:「(これが例の”箱”だったら、樋浦さんに遣わせるわけにもいかないんですよねぇ……どうしましょう)」

ひとえ:顎に手を当てるしぐさを、同じく真似をする。
アロンドラ・カルディア:「ヒトサライ違う、ならいいですがー。……お互いの立場、ハッキリさせないと気がスミマセーン。いいです? Sí」
アロンドラ・カルディア:その体勢のまま、穂積に顔だけ振り返ったようだ。
松笛人理:「そういうことだね」アロンドラさんに同意
穂積 月夜:「そうですね、なんでしょうか? そこの……お姉さん?」
アロンドラ・カルディア:「アクラカン――“恐怖の大蠍”サン。お尋ねしましょう、目的はなんです? Por qué?」
松笛人理:「穂積さん、だったかな? 君はFHとして、この島に何の目的を持ってやってきたか、訊かせてもらっていいかい?」
アロンドラ・カルディア:「売らない師サンのお知り合い、あんまりこう……ヤヤコシクしたくありませーん。オンビーン、いきたいです」
穂積 月夜:「……うーん、やっぱりバレてましたか」
穂積 月夜:「ここに来た用と言っても、そう大したものではないですよ? とある”箱”の行方を追う、というだけのお話です」
松笛人理:(……あっちゃー、やっぱり……)出来るだけ表情を変えないよう装う。
アロンドラ・カルディア:「行方を追って、Cuánto? どうしますです?」
穂積 月夜:「占い師さんは違うとすると、あなたが”毒蛇の介抱師”さんですね?」

 すっくと立ち上がる。表情は穏やかなままで、剣呑な空気は一切発しない。
 物怖じせず、ただ凛々しくフランクにあれるよう構えるアロンドラ。


穂積 月夜:「追うまでが任務なので、その先は何とも……ただ、一身上の都合で箱をとある人に使われたくない、っていうのはありますけど」
松笛人理:「ふむ、そいつはちょっと嬉しい話だね」
松笛人理:「穂積さんは、箱を使う意志はないのかな?」
穂積 月夜:「私は別に、その箱を持って帰ろうとか、どうこうしようって気はないです。だって、あんなの碌なものじゃないじゃないですか」
松笛人理:「……まーね」
アロンドラ・カルディア:「Sí。ハコ、使わない。わかりましたー。それならチョト、安心。確か、ヒトエチャン。……んん、使われる、よくないですよね」
アロンドラ・カルディア:ほっと一安心したのか、張っていた肩もわずかに解かれる。

アロンドラ・カルディア:「使う、よくない。誰かに使わせたくないとわかってるなら、ご存知でしょうネー」
ひとえ:「……」
ひとえ:顔をそむけます。
穂積 月夜:「たぶん、上の方も分かってて”回収”じゃなくて”追跡”にしたんだと思いますよ?」
アロンドラ・カルディア:「だとしたら余計わかりまセーン。使うよくない、知ってるなら」両手を挙げて肩をすくめるポーズ。
松笛人理:「……はっ! 一応ごまかしたけど、もしかしてみんな、箱がどれのことか、もう気づいちゃってる!?」
穂積 月夜:「まあ、なんとなくなら……言いませんけどね」
穂積 月夜:「(レネゲイドビーイングなら、人に擬態するのも造作もないでしょうし)」
アロンドラ・カルディア:「イマサーラサーラ」
松笛人理:「出来れば一応知らないふりでお願いします、はい……」
松笛人理:「うぐうっ、ぼくは嘘つくのが下手か~?」
アロンドラ・カルディア:「正直、いいことです! 嘘つく、場合によってはよくないですが~」ぱちん、と両手を軽く合わせた。
穂積 月夜:「あとは、そうですね……《ワーディング》は使わない方が良いと思います。 位置、バレますから」
松笛人理:「そうだねえ、とりあえず最低1人、この島に箱を求めている奴がいるってわかったんだし」>《ワーディング》
松笛人理:「となると、残りの1人はどうするかな……」
アロンドラ・カルディア:「Pues sí……そうですネー。“パラディン”……」
アロンドラ・カルディア:やおらぼんやりとした顔になった。知り合いの域を出ていない以上は、何とも言えない。

アロンドラ・カルディア:現場で顔を合わせたか、その程度のレベルだ。向こうもこちらを認識しているか、曖昧な所でもある。
松笛人理:「それに、終わった男、か。えーと穂積さんが箱を使わせたくない人って、どっち?」
松笛人理:モノローグはされてるけど、ぼくには聞こえないからね!
穂積 月夜:少し思案した後
穂積 月夜:「”終わった男”、ですね。”パラディン”とは会ったこともありませんから」

GM:〆(..
GM:※こっちもNPC邂逅のあれこれがね。
松笛人理:お疲れ様です
GM:後から逆算して破たんしないようにしてるけどね、メモはね、いるんだっ!(どう転んでもいいように
松笛人理:「ふむふむ……パラディンのほうは、カルディアさんがちょっと知ってる、ようだけど……あまり知ってるわけじゃないみたいだねえ」
アロンドラ・カルディア:「あのう……モト……いえ、“パラディン”。彼も――ワタシ、そのこと、一応知ってます。彼のその、ジジョー」
アロンドラ・カルディア:早速暴露してやるぜ! リバースオープン!
GM:わかった。
GM:\切り替えるよ/\ちょっとまってねー/


 ……………………。
 …………。
 ……。
 


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Reverse Scene:PC-2
Side:Alondra
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GM:※リバースハンドアウトシーン。今回はいわゆる《回想》シーンです。
GM:※このシーンで侵蝕率は上がりません。また、指定PC者(今回はアロンドラさん)の、オンリーシーンです
GM:※回想なので、他の方は見ててくださいねっ!


 ――霧谷雄吾の電話が、切れてほどなく。
 

的場啓吾:「ご愁傷様。といった方がよろしいですかね、ご婦人」
アロンドラ・カルディア:「Ahhh……Pues sí……ん?」
アロンドラ・カルディア:髪を翻し、たなびくスカーフ。視界に捉えたのは、男の姿。


 不意に、声をかけられる。
 単身で視界の内に、”パラディン”がため息をついてそこにいる。
 

アロンドラ・カルディア:つかの間の静寂が訪れた。さざなみの静かな音が間を取り持つ。
的場啓吾:ぺこり、会釈します。
的場啓吾:「とうとつに失礼いたしました。だいぶ、通る声でしたので……意気消沈のこと、まことにご愁傷様です」
的場啓吾:ポケットに手を突っ込んでいるその青年は、即手をあげる。
アロンドラ・カルディア:「ぱ、え、……マトバ、サン? 宜しい?」
アロンドラ・カルディア:こんな目立つ女だ。一目見れば、覚えもあるだろう。
アロンドラ・カルディア:Ciao、と気軽にその女は反射的に的場に手を振りかえした。

的場啓吾:「Si」
アロンドラ・カルディア:それから深く、一礼。相手は立場を変えれど、班長から聞いた話からして思う所がないはずもない。
アロンドラ・カルディア:何の意図がこもっているのかは、ここでは曖昧としておこう。

的場啓吾:うすら、目をそらす。
的場啓吾:「……自分のことをご存じなら、おそらく、今自分が”どこにいるか”も知っていると思います、が……」
的場啓吾:すこしバツが悪そうな顔。
的場啓吾:果たしてどういえばいいのか。あれだけ通る声なら、相手がUGNなのはわかっている。自分は転向者、いわゆるうらぎりもの。
アロンドラ・カルディア:「あのう、班長、教えてもらいました」
アロンドラ・カルディア:それでも笑みは露程崩さない。同情は胸奥にしまい、裏切り者という立場であれど顛末を知っているのだから。

的場啓吾:「班長……」そう呼ばれる人を脳内で模索する。「……ライフ・ギヴァー、でしょうか」
アロンドラ・カルディア:「Sí。“ライフ・ギヴァー”、その人。ワタシのジョウシサン」
的場啓吾:「あー……」
的場啓吾:素直に言おう。
的場啓吾:「自分は、とくだん、ここでもめ事を起こしに来たわけではありません」
アロンドラ・カルディア:「モメな事起こさないなら、何をしに来たかはお伺い、いいです? ……」
的場啓吾:「……さがしものに」
的場啓吾:「こちらに、黒島に。自分の願いが成就する、することが能うものがあるとききまして、やってまいりました」
的場啓吾:「なので」
的場啓吾:「どうか、穏便に」
的場啓吾:「ことを構える気はありません。あの……」
的場啓吾:「……どうか、そのさがしものを、自分の邪魔を、しないでいただけますと、助かります」
アロンドラ・カルディア:的場の言葉には静聴している。逐一はっきり頷くさまは、素直さと誠実さが表れていると見て取れても良い。
的場啓吾:再度目をそらす、慌てたさま。
的場啓吾:中空に指を差して、1拍。
的場啓吾:――ふわりと、足元まで覆う女性もののロングコートが現れて。
的場啓吾:「……あの」
的場啓吾:そのまま指をそちらにひょいと。ロングコートがふわり、かけられる。
的場啓吾:「寒い、ですので……」
アロンドラ・カルディア:「¡Madre mía! ……No! ¡Bravo!」
アロンドラ・カルディア:何事かをわめいて嬉しそうにぎゅっとロングコートの端を握り、羽織った。

的場啓吾:そのまま顔を伏せ視線を合わせないまま、ポケットから小さな紙切れを出す。
的場啓吾:ヴィーグルが出て、それに慌ててまたがって。
的場啓吾:「し、失礼しますっ」
アロンドラ・カルディア:「「イイヒト! ――あ、ま、待ってくだサイ!!!」

 ――ぶろろろろろ。
 そのままアクセル全開して、その場を去ってしまいました。

アロンドラ・カルディア:「ありがとーーーー!!!!」というよく通った声がバイク音と肉薄しているだろう。
GM:※適宜まとまったらシーンエンドです
アロンドラ・カルディア:「Ahー……でも、イマ、走って暑いのよねー……」

 着用してみて気付いたこと。叫んだり、走ったり、喜んだり。素直な行動は、そのまま体温に反映されていた。
 的場の行動には感激しながらも、コートを脱いで大事そうに折りたたみ、一度鞄に仕舞う。

 ――多分、あとで着るだろう。
 あんなにも優しい人が、こんな残酷な状況に打ちのめされているのなら。

 自分はどうする?


アロンドラ・カルディア:「ヘスース様。ワタシ、全部平等思ってます」

 遠目、思いを巡らすは教会の姿形。
 ここからでは見えないが。

アロンドラ・カルディア:「(きっと良くないことが起こりそうな気がするの。私自身が願うだけじゃ、どうにもならないし)」
アロンドラ・カルディア:「(……彼の願いは、彼自身の手でなされようとしているわ)」
アロンドラ・カルディア:「(それが何なのかは理解る。でも、どうやって? そんなこと、簡単に叶うの?)」

アロンドラ・カルディア:「(あの人を何とかする、そうじゃなければ、きっといいはずなのに……)」


 女は的場の去った方向へと振り返る。
 がらんとした空間には、バイクが走行していった後の砂煙しか見えなかった。



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【リバース・ハンドアウト-PC2:アロンドラ・カルディア】
 シナリオロイス:的場啓吾:推奨感情:執着/不安

 リヴァイアサンからの緊急連絡から程なく、的場啓吾が単身キミの前に現れた。
 曰く、彼はココにはFHの任務で来たわけではなく、おのずから騒動や殺戮も起こす気はないという。

 自分の“願い”が成就する、させることができるナニカがあると聞きつけて、ここに来たと。事を構えるつもりはない、だから自分の邪魔をしないでくれという。

 その様子は随分と必死で、嘘を言っているようには世事に見えなかったのだが……。

 なんだか、いやな予感が、する。
 

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GM:【リバースハンドアウト開示により、シナリオロイスを生来の状態へと変更お願いいたします】
GM:推奨は推奨でしかないので、逢った感じで「これがイイかな」で大丈夫ですよ。推奨はあくまでも汎用ロイス感情。
アロンドラ・カルディア:っし、ロイスチェンジしましょう。 ○慕情/憐憫
GM:はーいっ。
アロンドラ・カルディア:ちょろいぞこいつ。
アロンドラ・カルディア:といっても芯は変わらないとおもうけど。
GM:にこっ


 ……………………
 …………
 ……
 


 ――過去を顧み、思いを馳せるは的場の動向。
 疑いの余地を挟むべくもなく、《匣》の存在を知っているだろう。

 そういった旨を、アロンドラは端的に告げた。
 その微笑には、わずかな哀愁が垣間見えたかもしれない。


アロンドラ・カルディア:的場をスペリオルロイスに指定します。
松笛人理:おおー!
GM:おおう!? 一度やると変えられないよ!? いいの!?
アロンドラ・カルディア:いいんだよ! そういうことだぜ!
GM:\わーい/ どうぞですよー。
アロンドラ・カルディア:あえて自分を追い込むスタイルだよこれ!
アロンドラ・カルディア:「……あの人、多分。Non。お願い、叶える。その“ジ・エンド”と同じです」
松笛人理:「説得不能の手合っぽいね、なんとも」
アロンドラ・カルディア:「No entiendo……何事も、どう転ぶ、わからない」
松笛人理:「そのパラディン氏が何を願おうとしているか、カルディアさんは予想がつきそう?」
アロンドラ・カルディア:「マトバサン――“パラディン”。家族、ファミリー。なくしました」
アロンドラ・カルディア:それだけを伝えれば“なぜ”は容易に察することができるだろう。

穂積 月夜:「……」
松笛人理:「……そうか」答えたのはそれだけ。あとは、言われずとも。
穂積 月夜:「家族、家族ですか……」
穂積 月夜:「となると、厄介なことになりそうですね……多分あの人も、説得は無理でしょうから」
アロンドラ・カルディア:コートを仕舞ったままの鞄を抱く。
アロンドラ・カルディア:「だけど、大丈夫。なんとかするから」
アロンドラ・カルディア:それが口癖のように。

松笛人理:「さて、困ったね。そうなるとますます彼と、いや彼らと箱を接触させるわけにはいかなくなった」
アロンドラ・カルディア:「それで、どうします? アナタ、えーと……アクラカン言うのメンドクサイデース。お名前、プリーズ?」
アロンドラ・カルディア:「ワタシ、アロンドラ・カルディア!」
アロンドラ・カルディア:こんな状況でも自己紹介は溌剌と行うようだ。プライバシーとかそういうのはかなぐり捨ててきた。

穂積 月夜:「あ、えーと……穂積月夜、です」
穂積 月夜:若干気圧された様子で答える

アロンドラ・カルディア:「Mucho gusto!(よろしくね!)」
アロンドラ・カルディア:よければパッと穂積の手を握ろう。そして上下に思い切り振ろう。

松笛人理:「ぼくは、松笛人理! って、みんな知ってるか。あはは」空元気に笑う。
ひとえ:「あ、あぅ……ひ、とえ、……」
松笛人理:「おお、ちゃんと名前言ってくれた! 提案者として感激だな~」>ひとえちゃん
松笛人理:「うーん、一旦島を出たいところだが、フェリーがなー。そもそも、ここを離れられるか怪しいし……」
穂積 月夜:腕をぶんぶんされながら、
穂積 月夜:「それと占い師さん、島からは出ない方が良いですよ。リスクが大きすぎます」
松笛人理:「む。やっぱ、危ない?」>月夜ちゃん
穂積 月夜:「あー、えーっと……まずは”箱”の性質から話した方がいいですか?」
松笛人理:(こくこく)
穂積 月夜:というわけで、RHOを開示したいです
松笛人理:おお!
アロンドラ・カルディア:ガンガンいこうぜ
GM:はーあーい、連鎖だー!!


 ……………………
 …………
 ……

 

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Reverse Scene:PC-3
Side:Tsukuyo
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GM:#侵蝕率はあがらない、ツクヨちゃんのオンリーステージです
 


 ――黒島で。
 


 島へ潜入するための、ボートがいずこかに破壊され。
 再手配・再入手はおろか、修復なぞままならずで。

 日に1・2度、あるかなしかのフェリーに諦めて待って、のって。
 ついて、しばし。
 

樋浦彼方:「……、来るなって、言った、よね……?」

 腹の底に地獄を抱えているような、低い声。
 喪服姿の青年が、目の前に現れる。
 

穂積 月夜:「事情も話さず勝手に決めていなくなって、それで納得しろっていうんですか?」
穂積 月夜:「それに、”イスカリオテ”から直接来た任務をサボるのは、エージェントとしてどうかと」


 いつも通りの柔和な表情で答えるも、内心穏やかではない。
 いつも死んでいるような眼をした相方が、ここまで鬼気迫る雰囲気を出しているのだから


樋浦彼方:「……、否定はしない。けど肯定はしたくない、こればっかりは」
樋浦彼方:「イスカリオテの任務としてなら、俺がかわりに受けおっとく。それでいい」
樋浦彼方:「……なにもしらずに」
穂積 月夜:「何も、知りませんからね」
樋浦彼方:「イケニエなんかに、なりたくは、ないだろうに」
穂積 月夜:「……生贄とは?」

 ぽつり、ぽつり。
 ふだんなら曖昧とはいえ、ちゃんと長めにつながる聞きやすいことばを使うはずの彼が、
 まるでナニカを抑えこむような、ぶつ切りのことばで続けていく。


樋浦彼方:「”箱”の、追跡」
樋浦彼方:「なんで」
樋浦彼方:「なんで、イスカリオテが」
樋浦彼方:「”奪還”でも、”強奪”でもなくて、ただ”追跡”に」
樋浦彼方:「”追跡”、に、ひとをやるなんて、おかしいと思わなかったか」
樋浦彼方:「そも、ただ追跡なだけなら」
樋浦彼方:「エンジェルハイロゥにでも、いって、傍にもいかず」
樋浦彼方:「遠くから、消息を観測すれば、それでいいはずなのに」
穂積 月夜:「……」
穂積 月夜:実際、どこかおかしいとは思っていた。
穂積 月夜:自分のような荒事向きのエージェントが、なぜ”回収”ではなく”追跡”を命じられたのか

樋浦彼方:「かててくわえて、キミ、は、《強化兵》だ」
樋浦彼方:「荒ごとに、やるならまだわかる」
樋浦彼方:「荒ごとが」
樋浦彼方:「荒ごとが、想定されている、そういうだけで」
樋浦彼方:「探し物にやるなんて、おかしいと思わなかったか」
穂積 月夜:「そこは、おかしいとは思いましたけどね……」
穂積 月夜: 「それだけ”箱”が特殊なもの、ということじゃないんですか?」

樋浦彼方:「ああ、特殊さ」
樋浦彼方:「あの箱は」
樋浦彼方:下を向く掌がギリ、爪を立てるよう力がこもる。
樋浦彼方:「あの箱は、――手にしたものと、縁故者を、そして」
樋浦彼方:「その周囲を破滅させ、完膚なきまでに喰い尽くすシロモノだ」
樋浦彼方:「さしずめ破滅の箱……いや、冥府にもどこにも行けなくなるし、絶望の箱とでも呼びならわそうか」
穂積 月夜:その様子に半ば戦慄すら覚えながらも、あくまで表情は崩さない
穂積 月夜:「……EXレネゲイドどころか、むしろジャームじみてますね」

樋浦彼方:「にたもんだ」
樋浦彼方:「イスカリオテがやったということは、そうキミの心証が悪くは取られてないんだろうけれど」
樋浦彼方:「――手にし、欲望(ネガイ)を賭ければ、永劫の無明へごあんないだ」
樋浦彼方:「賭けたモノ、どころか」
樋浦彼方:ギリッ……。
穂積 月夜:「……なるほど。 なんとなく、私が選ばれた理由が分かった気がします」
樋浦彼方:「しょせんは、道具。EXレネゲイドの道具。ただの、道具」
樋浦彼方:「自壊の願いを、”永遠に失われろ”とでも願えば、――こんどこそ……」
穂積 月夜:「……それ、正気で言ってます?」
穂積 月夜:柔和だった表情は、無表情に近いものとなる
樋浦彼方:「俺は、正気だ」
樋浦彼方:「リヴィングデッド(生ける屍)の俺だが、100%正気だ」
穂積 月夜:「どう見たって正気じゃないですよ。目がおかしいです」
樋浦彼方:「とっとと、帰れ」
樋浦彼方:「かかわるな、はだかるな、生ける屍の俺なんざと接点を持つな」
樋浦彼方:「じゃま、するな。それがまだ、――しあわせだ」

 ――しゅっ。
 いうだけ言って、そのまま消えてしまいました。
 

GM:#適度にあれこれしたら〆てだいじょうぶです
穂積 月夜:「……また勝手にいなくなって……だいたい、そんなことをしたら樋浦さんだけじゃなく、私まで死ぬじゃないですか」
穂積 月夜:「今更『関わるな』なんて、もう遅いですよ、バカ……」


 気づけば、完全に閉じられていたはずの目はわずかに開いていた。
 周囲に彼女たち2人以外の人がいなかったのが幸いと言ったところだろうか。

 内心おだやかではなかったことは、おそらく樋浦には隠せていなかっただろう。


 

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【リバース・ハンドアウト-PC3:穂積 月夜】
 シナリオロイス:樋浦彼方:推奨感情:有為/憤懣

 ほぼ常時空虚&曖昧で有名な相方が、明確な意思と言う名の憎悪を込めた理由。
 標的である“箱”は、手にしたモノと縁故者、そしてその周囲を破滅させ喰い尽くすシロモノだ――と。

 その“箱”により失った経験がある彼は、何を以てしてもその箱をこの世から滅したい。
 どれだけ壊れてもまた現れるその“箱”はExレネゲイド、あくまでもレネゲイドを帯びた道具。代価さえ払えばどんな願いも叶える触媒。
 “箱”を手にし【永遠に喪われろ】と願えば破砕できるだろうという。

 だが……ほんとうに、それで終わるものだろうか?
 そして“絶望の箱”がもたらすモノを知っているなら、相方がそれを願った時に自分はまきこまれないものだろうか?
 

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GM:【リバースハンドアウト開示により、シナリオロイスを生来の状態へと変更お願いいたします】
穂積 月夜:ネガティブを憤懣に変更して、憤懣を表にします
GM:はーい、ってあれ。
GM:好意/憤懣の、憤懣おもて?(・・?
穂積 月夜:うーん……? やっぱり好意表のままで
GM:おおうΣ
GM:(いや、有意にしないのかなくらいだったんだっ)
穂積 月夜:ネガティブ表は今までRP的に合わない気がして
GM:なるほど。はーあーい。
GM:じゃああらためて、現実にもどりますねー。


 ……………………
 …………
 ……

 

穂積 月夜:「と、いうことがありまして……」
アロンドラ・カルディア:「ソウデスカ……」
松笛人理:「…………」
穂積 月夜:「まあ早い話、本土に持ち込んで”箱”が発動したら、それはそれはひどいことに」
アロンドラ・カルディア:「お互い、フクザツ、ですね? ハコ、とても。危ないですね」
アロンドラ・カルディア:でもでも、スマイルは忘れちゃいけない。ここで沈んだって何も浮き上がらないと思ってのことか。

松笛人理:「とはいえ、その樋浦氏に捕まるのは、絶対に避けたいところだね……」
松笛人理:「前門の虎、後門の狼とはこのことか……」
アロンドラ・カルディア:「トラ? オオカミ? そんなのも居るですか!!」
松笛人理:「いや、それコトワザ。比喩表現!」
アロンドラ・カルディア:「Oh……こんな島だから居るかなってチョト期待しました……」
穂積 月夜:「それに、多分壊しても無駄ですからね……あの人が試したことがない、なんてことはないでしょうし」
アロンドラ・カルディア:「じゃあなんでまた試すんでしょう? ホトケ様の顔じゃああるまいし……」
松笛人理:「他に手が思いつかなかったか、よほど憎かったか……」
穂積 月夜:「”箱に消えてもらう”っていう願い事なんて、そうそうできるものじゃないですし?」
穂積 月夜:「そもそも、試してたらもうあの人はこの世にいませんよ」
アロンドラ・カルディア:「エト……うーんと……」
アロンドラ・カルディア:この世に居ない、不死者。何とも不可思議な響きだとアロンドラは考え込む。

アロンドラ・カルディア:「……あのう、ヒトエチャン? ヒトエチャンは、どうしたいです?」
アロンドラ・カルディア:粗方二人の意向もわかったところで尋ねよう。

ひとえ:ぎゅ、と服裾を掴む。カタカタ、カタカタ、ふるえている……。
松笛人理:「ああ、うん、あの子は……そうだな」
ひとえ:「わたし、は、わたし、は……」
松笛人理:「やれやれ、こうなったら、ぼくも腹割って……比喩表現だからね? 話しますか……」
松笛人理:の前に、ちょっとひとえちゃんの台詞を待とうか
ひとえ:いやいや、するように、首を振っている。なみだが、こぼれている。
アロンドラ・カルディア:「Ahh……ゴメンナサイ、よくない、でした?」
松笛人理:よーし、それじゃあぼくのRHO開示いっちゃおうか~~~
アロンドラ・カルディア:咄嗟に鞄からハンケチを取り出して拭ってやりたい所だが、はたと触れられるか疑問に思う。
GM:\3連鎖/
松笛人理:だってもう流れ的に!
GM:\ハイ/ いっくよー!


 ……………………
 …………
 ……

 

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Reverse Scene:PC-1
Side:Jinri
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GM:#侵蝕率はあがらない、人理くんオンステージ
 


 うららかな午前の日差し、いつもののどかな田舎道、自分の手にはスーパーの買い物袋。
 最近とみに風は冷たくなって、買い物袋からは長ねぎの匂いがして、遠くからうみねこの声がして、何もかもいつも通り。

 ただ、その光景の中、フィルムに落ちた汚れのように、違和を発する少女がいる。涙を流す少女がいる。


松笛人理:どさり、買い物袋を足元におろす。
松笛人理:「どうした、君」近寄って、ハンカチを差し出す。
モノトーンの少女:ハンカチを差し出されて、薄く痙攣する。
モノトーンの少女:「え、あ」
モノトーンの少女:「あ、あ、あ、の……」
モノトーンの少女:うつむいてしまう。
GM:#名前が戻っているのは、名前を付けられた”前”の時間軸だからですよ
松笛人理:(ですよね~)
松笛人理:女の子の顔にいきなり触るのは失礼なので、差し出したまま中腰でフリーズしているぞ。
モノトーンの少女:「あ、あの」
松笛人理:「あ、いや、涙を拭くのにどうかなって。いや、恥ずかしいところ見てごめんね」
モノトーンの少女:「あなた、は、ねがい……あれ……」
モノトーンの少女:同じように、中腰でしゃがむ。
モノトーンの少女:「……あの、え、っと」
モノトーンの少女:とても、たどたどしい。というより、なんだか混乱している感じ。
松笛人理:「ん? ねがい? んー、出来れば君が心安らかにありますように、かな」
モノトーンの少女:ぱちくり。
モノトーンの少女:「こころ、やすら、か?」
松笛人理:「君が、そんな風に泣かなくてもいいようになったらいいな。ってことさ」にっこり
モノトーンの少女:にこやかにほほ笑まれると、まねて、でもぎこちなく、笑いかえす。
松笛人理:「うん、その調子その調子」
モノトーンの少女:「ふしぎ、な、ひと。わたし、に、わたしの安らか? 泣かなくていい? おもうひと、はじめて、あった。ココロ、とか、かんがえたこと、なかった」
松笛人理:「?? だって、君には涙があるじゃないか。悲しい、痛くなる心があるってことだろう?」首をかしげる。
モノトーンの少女:「あ……」
モノトーンの少女:頬に手を添える。涙に触れる。
松笛人理:話しながら、なんとなく、少女が常人ではないことには、気づきつつあった。
松笛人理:少女の向こうにうっすら透ける景色、不吉を感じる黒い何か。だがなんであれ、難儀しているには違いない。
モノトーンの少女:「……あ。そう、なの、かな……わたし、は、私は、道具、だから……でも……」
松笛人理:「きみはここにいて、ぼくと話してる。言葉や意志の通じる相手は、もうただの道具じゃないよ」
モノトーンの少女:手を添えたポーズのまま、ある方を見る。
モノトーンの少女:視線の先には、十字架が。天主堂の屋根にある、十字架がある。
松笛人理:同じ方を見て、なんだろうと考える。
モノトーンの少女:「あの、煉瓦色、で」
モノトーンの少女:「ザンゲ、でしたっけ。罪? や、抱えてるのを、口にする、こと」
松笛人理:「ああ、あるみたいだね、懺悔室。ぼくは行ったこと無いけど」
モノトーンの少女:「あの、すこし、それ、しても、いいですか。え、と……」
モノトーンの少女:すこし困った顔をしてから
モノトーンの少女:「……ふしぎな、ひと」
松笛人理:「どうぞ、なんなりと。何、この松笛人理、口の堅さにかけては大したもんだ」
モノトーンの少女:「ジンリ、さん?」
松笛人理:「はい」
モノトーンの少女:その場に、ひざまづく。首を垂れ。下を向く。
モノトーンの少女:「わたし、は」
松笛人理:跪かれあわあわしながら、言葉に耳を傾けます。
モノトーンの少女:「わたし、は、”箱”と、呼ばれています」
松笛人理:「……」
モノトーンの少女:「わたしは、願いを叶える”箱”です」
モノトーンの少女:「わたしが、見える人に」
モノトーンの少女:「わたしが、手にされて、強い意志を、願いを込められると、その願いを叶える。――箱、です」
モノトーンの少女:頭を上げようとしないまま、続けていく。なんだか、その頭(こうべ)が沈んでいく気がする。
モノトーンの少女:「……ただ」
モノトーンの少女:「願いを叶えるとき、願いをかなえるために」
モノトーンの少女:「その、手にした人も、その人が大切にしていた人も、その人とかかわってきたひとも」
モノトーンの少女:「……足りなければ、その場にいた人たちも、ぜんぶ、身も心も存在ごと喰らって」
モノトーンの少女:「その”力”で、事象をゆがめて、願いを叶える、箱、です……」
松笛人理:「え……」
松笛人理:じわり、嫌な冷たさの汗が、肌ににじむ。
松笛人理:息を呑み、少女の言葉を反芻する。
松笛人理:そして、「……なるほど」と、言葉を絞り出すと、口の中がカラカラになっていた。
モノトーンの少女:「願いを、叶えるとき」
モノトーンの少女:「わたしも、いっしょに壊れて、この世から――いっしょに、消えます、が」
モノトーンの少女:「ひとの、願いや、望みに、呼ばれて」
モノトーンの少女:「また、いずこかにあらわれて。同じよう、手にとられて。喰らって、壊れて、みな、くるって、……」
モノトーンの少女:胸に手を当てる。
モノトーンの少女:「わたし、の中には、いっぱい、いっぱい――たくさん、わたしが喰らった、叶えた、いけにえになった、そういうひとたちの」
モノトーンの少女:「うらみとか、ねたみとか、なげきとかが、つまって、て……」
モノトーンの少女:「わたしの、中で、ずっと、ひびいて、て」
松笛人理:(まるで、歩き回る地獄だな……)
モノトーンの少女:ぽた、ぽた、ナニカが落ちる音がする。
モノトーンの少女:「でも、わたしは道具だから」
モノトーンの少女:「そういう存在、の、触媒の、道具、で……」
モノトーンの少女:「たすけて、くださ、い」
松笛人理:「ああ」
松笛人理:ハンカチを差し出す。「それでは、助け賃をもらおうかな」
松笛人理:にっかり、笑顔になって。「このハンカチに、君の涙をたっぷり。それがお代金さ」
モノトーンの少女:え? と、顔をあげる。
松笛人理:「この松笛人理、こう見えて立派な社会人。お代金をもらったら、そのぶんしっかり働かせていただきますよ?」
モノトーンの少女:「え、あ、あの……」
モノトーンの少女:しどろもどろ、あわあわしながら。ハンカチをみたり、人理くんをみたり。
松笛人理:照れた顔になって、頬をかく。「あ、いや、要するにタダってことなんだけど……」
松笛人理:「ただ形だけ、とりあえずその涙を拭いてくれたら、涙をお駄賃にもらって働きますってそういう……」
松笛人理:「こ、これ決め台詞のつもりだたんだけどね。ははははは、解説しちゃうとしまらないな~。ごめんよ、迂遠なこと言っちゃって」
モノトーンの少女:「あ、の、わたし、こわく、ないのですか? ののしったり、あと……ねがい、も……」
松笛人理:「へ? こわい?」
モノトーンの少女:「だって、わたし、は……あの……」
松笛人理:小首を右にかしげ、左にかしげ。一秒、二秒。「おお」と手をうち。
松笛人理:「ああ、確かに由来はホラーな感じだけど、別にきみは人を不幸にしてやるぜー! ケー! ってわけじゃないんでしょ?」
松笛人理:「別に、怖がる理由なんてないなあ」ほにゃん、ぶったるんだバカの顔である。
モノトーンの少女:「ふこうに、したい、わけじゃ、ない、けれど、でも……」
モノトーンの少女:「ふこうに、は、なるから……」
松笛人理:「うんうん、だからその不幸のピタゴラスイッチを、ぶっ壊しちゃおうじゃないの」
松笛人理:「ムリムリって諦めてたらうまく行くものも行かなくなる! この不幸なループを脱出したいなら、きみも全力で脱出してやる! ってファイティングポーズしようぜ!」
モノトーンの少女:「え、じゃあ……」
モノトーンの少女:ここにきて、破顔する。おもわず、くしゃり。ハンカチを握って。
松笛人理:「おっ、そうそう、その調子その調子!」
モノトーンの少女:「あの、じゃあ」
モノトーンの少女:ハンカチに目をとめて、そっと涙をぬぐって。
モノトーンの少女:「おね、がい、し、ます」
モノトーンの少女:そう、ちいさく、つぶやいた。

 

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【リバース・ハンドアウト-PC1:松笛人理】
 シナリオロイス:モノトーンの少女:推奨感情:尽力/無関心
 指定Dロイス:特異点。

 モノトーンの少女の正体は、“箱”と呼ばれるExレネゲイド、それが意志を持ち動くようになったレネゲイドビーイングです。
 彼女は手にされ強い願いを込められることで開き壊れ、願ったモノやその縁故者・周囲を喰らい、そのいのちや想いの力で籠められた願いを叶えます。
 だが壊れても、ひとの欲に望みに求めて呼ばれ、ほどなくまた“箱”として、生の世界へと顕現します。

 死と生を繰り返しそのたびにあまたのいのちを喰い続けて同居する。
 いつしか意志を持った彼女は、この終わらぬ輪廻を終わらせたい・解放されたいと告げる。

 この少女のために、何かできることはないだろうか?
 

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GM:【リバースハンドアウト開示により、シナリオロイスを生来の状態へと変更お願いいたします】
松笛人理:うーん、●誠意/憐憫 で取ろうと思います
GM:はーあーい、じゃあもどりますねー。


 ……………………
 …………
 ……

  

松笛人理:自分のキザなあれこれをごっそりはぶいて、ひとえちゃんの正体について、語り終える。
GM:語らないんだ
松笛人理:あれを自分の口で言うほどナルシストではぬわい!
GM:わかった、じゃあそこはひとえちゃんがフォローしよう、ぽつぽつと
松笛人理:「彼女は、もう願いを叶えることも、破滅させることも、望んでいないのさ。だから彼女を求めてるだろう連中には渡せない」
穂積 月夜:「(やっぱりこの子は”箱”でしたか……となると私がするべきことはこの子の保護……? いやそれも違うかなぁ)」
アロンドラ・カルディア:「ナルホドーうまーくクドいたんですねー」
アロンドラ・カルディア:今現在無事なのは口がお達者でしたのねの意訳。

穂積 月夜:「え、口説いたんですか!?」
松笛人理:「カルディアさん、なんっか誤解してません!?」その意訳部分は通じないぞ!
松笛人理:「ぼくかいたいけな少女をかどかわしたみたいじゃないですか!」
アロンドラ・カルディア:「Wow……ワタシはちゃんと理解、アンダスターンドしてまーす!」
アロンドラ・カルディア:悪気はない定期

松笛人理:「ええ~? 本当でござるか~?」
松笛人理:「まあそれより」キリッ
アロンドラ・カルディア:「その情熱! ヒトエチャンにも伝わってますよ~」
松笛人理:「当面の問題としては、彼らに見つかえる前に、ひとえちゃんを解放する方法がないのか調べないといけないってことですよ」
松笛人理:「そんな方法がそもそもないのかどうかはこの際置いておいて! なせばなる!」
穂積 月夜:「解放……ですか」
松笛人理:まあ人理としては助けてって言われましたからねえ
アロンドラ・カルディア:「この世が地獄、彼女にとってはそうなるでしょうネー。……そのお願いは、叶えたいデース」
穂積 月夜:「(うーん、私としては、誰も箱を使えないように”管理”するのが確実だと思うんですけどね……)」
アロンドラ・カルディア:「ゴフマン? ありますか。FHの意向」
アロンドラ・カルディア:――その点に関しては聡いようだ。不意に穂積の方を見る。

穂積 月夜:「FHの意向っていうよりは私の個人的な視点なんですけど、誰も使えないような状態にするのが確実かなー、と」
穂積 月夜:「もちろん、壊すとかそういう意味じゃないですよ?」

穂積 月夜:「ま、現実味なんてないんですけどね、この手。管理するにしても、欲望の吹き溜まりみたいなFHには無理ですし……」
ひとえ:「……」
松笛人理:「まあ……それも一応手段として考えておいたほうがいいんだろうね。選択肢は多いほうがいい」
アロンドラ・カルディア:「ワタシはカイホー、一番です。ヘスース様の所に行く、行けたら……ですが。管理した所で悪用するフトドキもでますでしょうケド」
ひとえ:顔をそむける。
穂積 月夜:「UGNだって、暴走しない保証だってないですからね」
松笛人理:「管理の選択肢は、結局は保留みたいなもんだしなあ」
アロンドラ・カルディア:「その通り。平等です」
アロンドラ・カルディア:すぐに切り返した。

ひとえ:「あ、あの……」ツクヨちゃんの方を向く。
松笛人理:「それに、出来るだけ彼女は、多くの人と関わらない場所の方がいいだろうとぼくは思う」
ひとえ:「あの」
穂積 月夜:「なんですかー?」<ひとえちゃん
松笛人理:おや? と思いながらひとえちゃんの様子を見る。
ひとえ:「わたし、誰も手にされなくて、願いを込められない、と……」
アロンドラ・カルディア:「オサワリゲンキンですね!」
穂積 月夜:「込められないとー……?」
松笛人理:「願いを叶える箱として顕現したのに、放置されると……なんか、ヤバイのかい?」
ひとえ:しゅーんとした顔をして、肩を落とす。
ひとえ:「……ケガレ。いきばのない、あくいとか、それだけじゃないけれど、願いとか、そういうの」
ひとえ:「わたしは、触媒、こめられた願いを強く強くして、事象を捻じ曲げて叶える、触媒、だから……」
ひとえ:「そういう、たゆたってるケガレを、集めちゃって、表に出させて」
松笛人理:「……地獄の釜の蓋が開く、わけか」
ひとえ:「……私の近く、のひとの、いのちも、たましいも、かり、とり、ます……ハイ……ゆっくり……」
アロンドラ・カルディア:「……Ah……Sí、管理はやっぱりノー。ダメ、絶対。しかるべきこと、シマショ」
松笛人理:「うーむ困ったな! はっはっはっはっは」棒読み
穂積 月夜:「(うーん、壊してもダメ、使わせないように管理するのもダメ、消滅を願うのは論外……困ったねこれ)」
穂積 月夜:「その表に出たケガレって、壊せる? 物理的に」
ひとえ:ツクヨちゃんのコトバに、首をふるふる。
ひとえ:「こわしても、こわしても、きりがない、から……」
アロンドラ・カルディア:「Sí、それつまり、エンドレスですね」
松笛人理:「……ちなみにそれ、どれぐらい放置されるとまずいのかな?」
ひとえ:「どのくらい、かは、わからなくて」
ひとえ:「でも、もう、わたしがあらわれてから、そこそこ、そこそこ? だから」
ひとえ:「そこそこ……えいきょう、出てると、思い、ます……みんな、みんな」
松笛人理:「よし、オーケイ。あまり時間はないんだね」
穂積 月夜:「うーん、困りましたね……」
アロンドラ・カルディア:「hmmm……」
松笛人理:(詰んでいる感じがまずいなあ、これ。とはいえ、タイムリミットがいつとは決まったわけじゃあないし……お駄賃ぶん、働かないとね)
アロンドラ・カルディア:「調べましょう! それがイチバン! ワタシとっても強いアミーゴ居ますし! 力になりますからね!」
アロンドラ・カルディア:うだうだしてる場合じゃないやい! と鼻息あらく改めて拳を握った。

アロンドラ・カルディア:「こっちでいうアミーガ、えーと友達……居ますからね!」念押し。念念念。
アロンドラ・カルディア:ヒトエチャンに不安を抱かせないようとの態度だが、逆に不安を煽る勢いになっていそう。



◇  ◇  ◇


GM:\いったんここで、セーブだよ/
松笛人理:\はーい/
GM:時間がーじかんがー!? てかみっちりやってもらったー!
GM:NPCのロールや立ち回りをもーちょっと先に煮詰めてたらもちょっと時短でけたかなあ、と反省しつつ。
アロンドラ・カルディア:みっちみち
松笛人理:PLはとてもはずかしかった(RHOシーン
アロンドラ・カルディア:PLはとてもすがすがしかった
GM:GMはにこにこしてました
アロンドラ・カルディア:イチゴイチエ感素敵デース
穂積 月夜:PLはすこしあたまをなやませた
松笛人理:ぼくとってもPC1した気がするよー
GM:GMPCというかNPCは「こんな感じだとイイ感じかなあ」でやってたのは、雑談どおりです。
GM:(逆算着地に対して一番頭使ったのツクヨちゃんな気がする、あい)
穂積 月夜:樋浦さんが優しくなったとか何とか
GM:もとのGM想定がガチド外道だったので! ライフパスのせいで!
GM:あかんツラつきあわせてプイプイ! て感じで済む程度じゃガチド外道の工作員ムーブあかん、ってなったからな……。
松笛人理:一体どんなライフパスなんだ……
穂積 月夜:大体私のライフパスのせいな気が……
GM:まあツクヨちゃん対応が樋浦だからそりゃーね。
GM:んで恋愛亜夾やダマシでボーンしないように注意しつつ。
GM:でもちゃんとライフパスや人柄であうようにしつつ―ってやってた……。
アロンドラ・カルディア:あーこりゃ……ああ(ろくろを回す手)
アロンドラ・カルディア:よし、待て次回
アロンドラ・カルディア:(何かを決め込んだ顔)
松笛人理:単一さんは何を仕込んでくるのだろう(わくわく
穂積 月夜:また差分が……?
アロンドラ・カルディア:ルーニー脳が色々囁いてるの……樋浦はこれ以上増やさないけど……
アロンドラ・カルディア:(希望がない限り)
GM:今の時点で2ケタだからね……ありがたい。けどまあこれでできるよう僕は立ち回るよ。・・)。
アロンドラ・カルディア:適宜解散といこうじゃないかGM!
GM:ですです、雑談してるけど三々五々の解散ですよー
GM:つーぎーはー(ごそごそ
松笛人理:8日ですな
GM:8日の、20時だね。
アロンドラ・カルディア:一本締めでおつかれさーま
GM:よーお
GM:\ぽん/
アロンドラ・カルディア:はい! ぽーん
穂積 月夜:ぽんっ!
松笛人理:ぽんっ(おやすみなさいー
GM:では、つぎもよろしくですよー
アロンドラ・カルディア:妖怪ログ取りと化しつつ了解、それではおやすみなさいませ