GM:ざっくりあらすじ?
GM:ジ・エンドと一時共闘結んだよ、その後世界が変質して全員そろって呪われちゃったよ!?
GM:パラディンとケガレをだまらせないと、なわけだけれど……なところ。
GM:なおこの【穢れの呪い】、解除も明確にルールに則ってます。
GM:なので、解除が満たされない限りはペナルティ、ぜんいん一緒に喰らいます。
GM:―ーシーンインから、ね(シーンインで侵蝕+1Dあるのです)
アロンドラ・カルディア:さーて
穂積 月夜:ふーむ……
GM:そっこー奇襲するならすぐクライマックスでもいいと思います(
松笛人理:まずは的場さんか……
アロンドラ・カルディア:しかし侵蝕値が悲しいことになっているのも些か事実
アロンドラ・カルディア:まあガツ上げする可能性はあるが
穂積 月夜:パラディンを殴りにいきます?
GM:うん、なので、無為無用なシーンはお勧めしないんですが
GM:1・2シーンまでなら許容かも、が、GMの判断ですね。
GM:いちおうアベレージで、1シーンで11上がります(合計2D)
GM:(ので、ごそうだんをお願いします(お茶啜り)
GM:ただ方針相談があんまり長くなりそう? と思ったら「これシーンにしようか」はします、1シーンまではね。
アロンドラ・カルディア:(PLデバフ:重圧)
松笛人理:交渉でどうにかする場合、パラディン氏にはまず島からお帰りいただかないといけないが、今の状況的には無理ですな
GM:無理ですね(《時空の裂け目》
GM:(同時にPC達も出られません)
松笛人理:のでノイズにならないようにするには、完全に諦めてもらわないとだが、それもまあまず無理ですわな
松笛人理:やはりしばき倒すしかないか
穂積 月夜:結局殴って無力化するのが手っ取り早いかと
アロンドラ・カルディア:せめて話ぐらいはさせてね(儚い笑顔)
松笛人理:それはもちろん
穂積 月夜:もちろんですとも
GM:ぁー、じゃあ
GM:その「話をするシーン」つくってよろしいですか?
GM:(侵蝕率がぜんぜん余裕があるからいってるせりふです、はい)
アロンドラ・カルディア:そうだな……(しみじみ
松笛人理:自分は異論ないです。まだ侵蝕ボーナスもつかないし。
穂積 月夜:私も問題ないですけど
GM:まあ、シーンプレイヤーは連続するけれど
GM:アロンドラさんだよね、たぶん……
アロンドラ・カルディア:イッツミー
GM:ではGM宣言、いってきまーす。


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 Middle Scene:7
 Side:Alondra
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GM:【穢れの呪い】込、侵蝕+2Dをお願いします。出る人はね。
アロンドラ・カルディア:アロンドラ・カルディアの侵蝕率が8上昇 ((侵蝕率:60->68))
アロンドラ・カルディア:アロンドラ・カルディアの侵蝕率が4上昇 ((侵蝕率:68->72))
松笛人理:松笛人理の侵蝕率を+7(2D10->4,3)した(侵蝕率:50->57)
穂積 月夜:穂積 月夜がシーンイン+2(1d10->2)(侵蝕率:55->57)
穂積 月夜:穂積 月夜がシーンイン+5(1d10->5)(侵蝕率:57->62)
穂積 月夜:穂積 月夜の侵蝕Bを+1した(侵蝕B:0->1)
GM:ひとえちゃんは自動ででますが。
GM:……さすがにジ・エンドは呼ばれなきゃ基本黙ってるぞ……(先行なり案内なり潜伏)
アロンドラ・カルディア:案内はしてくれとお願いはしますよ
GM:ええ。

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 ――停まった世界で。
 
アロンドラ・カルディア:「――ヒウラサンー? えーと、そういえば。戦うの、ですー?」はて、と案内は頼んだは良いが小首をかしげる仕草。
樋浦彼方:「たたかわずというか」
樋浦彼方:「気絶もさせないで何とかなる手段があるなら俺が聞きたいところだなあ」
穂積 月夜:「戦うべき、とは思いますけどね?」
樋浦彼方:「あと、先にくぎ刺しておくけれど」
樋浦彼方:「俺はあくまで、利害が一致してるから手伝ってる」
樋浦彼方:「なので、利害の一致より苦労がみあわないならそのリソース、自分の願いにつかう。あたりまえだけれど」
樋浦彼方:「俺に店長のまねごとさせようものなら、よゆうでキミ達ばらけさせたりパラディンにぶつけて、そのすきに願いの成就に向かうからそのつもりで」
GM:すっごい短絡すると「指揮させようとするな」ってことです。
GM:(PCがちゃんと指示してね)
松笛人理:「まあ、そうはならないよう努力しますよ」
松笛人理:店長がどういう人なのか、そのへんはごしょごしょと月夜ちゃんに訊いておこうっと
穂積 月夜:店長がどういう人かは松笛さんに小声で教えますかね
“マスター・メフィストフェレス”:<女好きの阿呆なのか利口なのかわからないけどなんだかんだでFHセル運営は敏腕以下略
松笛人理:(ふむふむ、なるほどー)と解説に軽くお礼しておきます。
アロンドラ・カルディア:「hm……そのテンチョーさんはともかく、ヒウラサンはそういう方針ですねー。わかりましたー。
アロンドラ・カルディア:「……どのみち、お話ぐらいはしたいところですが……」
アロンドラ・カルディア:争いは避けられぬし、樋浦の手を借りるには何だか微妙だ。一人少し逡巡はしているが、歩を進める。

樋浦彼方:「そりゃー……」
樋浦彼方:「わざわざパラディンと一戦交えるくらいならねえ……あいつつよいよ?」
アロンドラ・カルディア:「Sí。“パラディン”のことは全て、《議員》より訊いてマス」首肯く。彼の素性や戦闘力、及び切り札などの殆どの情報は入手済みである。
樋浦彼方:「だいたい正面切っていなせる相手だったならこんなめんどうなことは……っと」
樋浦彼方:おしゃべりが過ぎたな、と、口をひきむすぶ。
アロンドラ・カルディア:社会低いしなー。人のこと言えないけど。と内心メタ気味にぼやく。
アロンドラ・カルディア:きっとFH内でもあまり繋がりのなく孤立した人物だろう。FHという場からしてみれば珍しくはないが。

松笛人理:「何にせよ、まだしも利害が一致した樋浦さんと違い、あちらとぼくらは目的の時点で対立はまぬがれないしね」
松笛人理:「説得して諦めてもらうにしても、箱を解放するノイズにならないレベルで、きれいさっぱりなんて、ちょっと期待できそうにもないけど……」
松笛人理:ちら、とアロンドラさんを見ます。

アロンドラ・カルディア:「あの人は、リガイの一致、Non。ないでしょうね。……ファミリー、蘇生する。そんなタイソーなお願い、センザイチGoo……」
穂積 月夜:「なら、話す余地なんてあるんでしょうか? それこそ、無力化してから話を聞かせる方が早いのでは?」
アロンドラ・カルディア:「FHに入ってまで、その《欲望(ねがい)》ある。その強さは、FHの貴方達もよく知っていることでしょう」
樋浦彼方:「とうぜんだ」
樋浦彼方:「いいかえれば、そのためだけにいきているといっても過言じゃないからな」
アロンドラ・カルディア:「無効化はできなくても、ワタシはワタシでイッカゴンありまーす。あの人、ジェントルメン。すこしだけ、お話」
アロンドラ・カルディア:「――……。ワタシのただのワガママにはなりますが。Mil disculpas……」

 つとめて、申し訳なさそうにしていた。ただの無駄話になろうと、彼女は彼女で伝えなければならないことがある。
 それが自分勝手なものだとしても、とコートの裾を握った。


アロンドラ・カルディア:「申し訳ありません」
松笛人理:「カルディアさんがまず交渉を、ということなら、ぼくは止めませんよ」
アロンドラ・カルディア:「交渉――“交渉”でしょうかね。欲望もあれば、文化も違う。はい。……ワタシの一方的なお話になってしまうかもしれませんが」
穂積 月夜:ふぅ、と一つ息を吐き
穂積 月夜:「対話が不可能だと判断したら、実力行使で介入させてもらいます。良いですね?」

アロンドラ・カルディア:「……避けられないでしょう」
アロンドラ・カルディア:曖昧な言葉を並べたあと、それだけは流暢に明言した。

樋浦彼方:「俺はキミたちとは離れているよ、少なくともその婦人から見えない場所にいる」
樋浦彼方:「……俺がいたら話にもならないだろうからね」
松笛人理:「ああ、それもそうか……」ぽりぽり頬を掻く
松笛人理:「ぼくらも隠れて、カルディアさんに任せたほうがいいかな。人数が多いと警戒されるし」
アロンドラ・カルディア:「お気遣い、Gracias。アナタもジェントルメン、わかりますー」
アロンドラ・カルディア:世辞なのか、何なのか。少なくとも、その取り計らいには感謝しているようだ。

穂積 月夜:「分かりました。では私も物陰に隠れましょう」
アロンドラ・カルディア:みんな隠れるのねー。とちょっと不安になる。それでも気丈に胸を張って任せてと申した。
松笛人理:《ポケットディメンジョン》があるんですが、これで適当な隠れ場所が確保出来るかな?>GM
GM:いっしょに潜るのは止めないけれどそれ《隠密》扱いにはしないよ、あと。
GM:例えばこの場にディメンションを造ったとして、出口はどうする? ってなります。
松笛人理:ふむふむ……ややこしくなりそうだし、それならやめておきましょう
松笛人理:普通に木陰とか岩陰を探して潜みます
GM:うん。さすがにこのパターンだと看破された瞬間。軍勢が潜ってる→だましうち、てなりやすいのです。
GM:たくさんのひとやものを一緒に移動、はちょうどイイんですがねー……。
アロンドラ・カルディア:このアロンドラ、戦うのはいいんだけど1人じゃ戦えないタイプなんで多少は怯えてやるぞ!(威嚇

 ある程度のところで停まって、だまって指をさす。
 よーくよーくそちらを見ると、川辺にリニアヴィーグルをとめて禊をしている的場が見える。

樋浦彼方:「ここからは“交渉”とやらに行くなら、俺は話さない。適当に付近に雲隠れしているからね」
アロンドラ・カルディア:交渉という言葉には眉を潜める。あまりにも立っている場所が違うのだ。ただ、樋浦の示した行動には敬意を払って深々と一礼した。
松笛人理:「ぼくもカルディアさんに任せて離れていますよ。ひとえちゃんを見つかるわけにもいきませんし」
樋浦彼方:「ああでも」
樋浦彼方:へらっとわらって。
樋浦彼方:「キミだけがクソ箱と一人だけでいるなら狙いたくなるなあ……」
穂積 月夜:「私がいること、忘れないでくださいね?」
松笛人理:「ですよね! 君もこっちに来てくれると思ったよ穂積さん!?」
松笛人理:さっきの話の流れ的にね
樋浦彼方:「ひそみ立つ場所にもよるってことさ。たがいに離れた状態で阻害はできないだろう?」
アロンドラ・カルディア:「ホヅミサーン。オトコの人、離しちゃダメ、Malo!」と、茶化すように微笑ってつま先を川辺に向けた。
穂積 月夜:「だって、交渉事に私がいても邪魔ですし? 戦闘にならないなら別に興味もないですし……?」
樋浦彼方:曖昧に笑っている。
アロンドラ・カルディア:「ああそうだ、合図は――そうデスね。コート、脱ぎますから」それだけは仄めかした。
穂積 月夜:「というわけで樋浦さん、変な気は起こさないでくださいね」
樋浦彼方:曖昧に笑って肩をすくめる。
樋浦彼方:「じゃあひとことだけだ」
樋浦彼方:「俺は、そのために生きている」
樋浦彼方:「……これでも譲歩してるってこと、忘れないでほしい」
樋浦彼方:そういうと笑みが消え、どこそかに姿をくらましました。
松笛人理:「……ええ」
穂積 月夜:「……その“欲望”、私にとってはちょっとだけ邪魔なんですけどね」
アロンドラ・カルディア:さて、というわけで樋浦にはロイスを取得しておきましょう ○庇護/不信感 ――だってこれだけ箱の消滅に執着しているんだものね。とのこと。
松笛人理:ロイス残り一枠だったけど、樋浦さんにとっておくかー
松笛人理:樋浦彼方 ●尽力/脅威 なんとか交渉で信用してもらえたけど、それに応えられるようにしたいなあ
アロンドラ・カルディア:よいしょーっと。忘れ物はないなー。
アロンドラ・カルディア:鞄を片手に観光へ行くような足取りで、アロンドラはその方向へ向かって行った。
アロンドラ・カルディア:――去り際、手を翻す。


 ――川べりで。
 

 綺麗な川流だ、と傍目に見る。鞄を肩に掛け、なんてことのない。
 陽気なスペインの女は、貰ったコートをまた羽織りなおして息を正す。


 近づくと、異常が分かる。
 その川流れも止まっていて、せせらぎの音すら聞こえない。
 とまった川辺でバイクをとめて、水をすくい、汚れを払っている男がいるのが見える。
 
 河原はどうにも――歩きづらく――高いヒールの靴が時折、石ころに突っかかって胸を張っていた女の背筋がぐらついていた。
 ハイヒールの靴自体は慣れたものだ。ただその歩きづらさは、慣れぬ緊張感のためか。
 男への決心がつきかねる左顧右眄か。

 着実にだが不自然さはそれ以外に介在していない。声の届く範囲――というと、結構な距離感になってしまうのでもう少し詰めていく。
 有り体にいうともはや視認されてなお人一人分まで詰め寄る所か。

 もはやここまで来て気付かぬはずもないだろう。ただ微笑う女が、汚れを払う男の仕草を穏やかに見ていた。
 声を掛けるタイミングを見計らってだ。


的場啓吾:ザパ、水音がする。構え、眉間にしわを寄せる。
的場啓吾:「……ご婦人?」
アロンドラ・カルディア:「Ciao」パッと手を上げて、コートの裾を持ち上げる。まるで儀礼の場においての淑女のように振る舞う。
アロンドラ・カルディア:笑顔はあの時コートを貰ってはしゃいでいた時と変わらなかった。

的場啓吾:かるくだけ会釈。だが表情は硬い。
アロンドラ・カルディア:「オナマエ、失礼。ワタシ、アロンドラ。アロンドラ・カルディア。よろしくデース。ジェントルメン。あの時はありがとう」
的場啓吾:「ご丁寧にありがとうございます。自分は……」
的場啓吾:すこし逡巡する。
的場啓吾:「――“パラディン”、そう呼ばれています」
アロンドラ・カルディア:「それはコードネーム。アナタは“的場啓吾”サン。今は、そうして」
的場啓吾:「ええ」
アロンドラ・カルディア:「あのね」

 そう口火を切る。眉尻が下がる。〈交渉〉なんて馬鹿らしいと皆には端からそう視えただろう。滑稽だろう。
 そんな風に思われても、これぐらいは伝えさせてくれとアロンドラは皆に向かって内心そう擲っていた。


的場啓吾:「セニョリータ・カルディア。いまが異常な状態というのはわかるでしょう。何をしに、再度私の前に訪れられましたか」
的場啓吾:歓談をしているような場合じゃないのは、空気でもわかること。観光案内なぞの余裕もかけらもない。
アロンドラ・カルディア:「Sí。こんな空気じゃ、ロクに観光もできないデス」
アロンドラ・カルディア:「アナタの《欲望(ねがい)》。叶えるスベ。まるっとご承知、してマス」
的場啓吾:訝しげな顔をする。
的場啓吾:「それ、は……ゆえに、協力というか、申し出に来たということ、でしょうか……?」
アロンドラ・カルディア:「Familia――家族。そう、アナタの一番大事なもの。叶えられるなら、平等に、“全ての人のために”。できるのならばそうでありたかったですね」
アロンドラ・カルディア:「Non。その手段がどういうものかは、《ホワイトハンド》抜きにしたって、ワタシには到底触れられないものです。地獄の、フタ」
アロンドラ・カルディア:細く長い息をつく。それでも緩やかな、穏やかな微笑は消えない。
アロンドラ・カルディア:「アナタは、家族が大事。……家族は、アナタのこと、愛していましたでしょう。ワタシ、そういうものだと、考えてますし」
アロンドラ・カルディア:「アナタにとって家族はなんですか。アナタのエスポーサ、イッハ。どういう人でした?」
アロンドラ・カルディア:ね? と伺うように首を傾ける。相手の言葉を、望むのか口をつぐんで待つ。

的場啓吾:「……」
的場啓吾:「自分にとってかけがえのないもの」
的場啓吾:「そのために、その笑顔や幸せのために」
的場啓吾:「生きようと、護ろうと、そう思ってきた――もの」
的場啓吾:「だから自分は常に、最前線で《守護者》としてあり続けた」
的場啓吾:「あの子たちのために、彼女のためにも、護り続けようと戦おう、しつづけていた」
的場啓吾:小さなため息をつく。
的場啓吾:「……出来の悪い、笑い話とおもいませんか?」
的場啓吾:「どんなものも造り編み出せる力がある。誰一人としても志を同じくしたものを殺すことなく一線を乗り越える」
的場啓吾:「そうもてはやされ、思い上がったこの愚か者は」
的場啓吾:「自らが真意に、一番護りたかったものは、護ることもできず」
的場啓吾:「どれほど希(こいねが)おうとも、《守護者》であっては取り戻すことも造りだすこともできないのですから」
的場啓吾:目を開ける。
的場啓吾:「“すべての人のために”、そうあっては取り戻せない・喪われたまま。手段を選ぶほどの人格は、とうの昔に焼き捨てました」

 穢れが手に集い、ツヴァイハンダーとなす。
 その剣の切っ先をアロンドラへと突きつける。


的場啓吾:「あなたの口ぶりだと、《叶えられる》、そのようだ」
的場啓吾:「だがその代わりに、何らかの厄災が巻き起こる」
的場啓吾:「――自分はそれで構わない。あの子が彼女が戻るなら」
的場啓吾:「たとえ、どれほどの犠牲が起きようが」
アロンドラ・カルディア:「ええ」。とはばからず肯定する。但し、と《代償》についても端的に話す。
アロンドラ・カルディア:「喪われるものは、人のみにアラず」そう未だに微笑い続けて、鋒には戦意をおくびにも出さない。

アロンドラ・カルディア:「やっぱり、そのご様子デスと。エスポーサ、イッハ。アナタのこと、とても大事。どんな人となりかは存じませんが、でも、わかりました」

 ――自分の掲げる“全ての者共の為”などという理想論も、また理想に過ぎないと知っているがために。
 的場の口から復唱された理念には一瞬口を結んでみせたことも。


アロンドラ・カルディア:「アナタは仲間を、家族を護る。ですが、《心》まで護れるとお思いでしょうか」
アロンドラ・カルディア:「もし、それで。生き返ったあなたの大事な人。……ファミリー、マリード……アナタが居ないと知ったらどうなりますか」
アロンドラ・カルディア:「自分と周囲を賭けてまで蘇生させたとして――その対価を、実情を知らないとしてもデス」
アロンドラ・カルディア:「――アナタが死んだ。二人の《心》はきっと、深く傷つくでしょう。そこまで大事なのなら。一生深い傷、治らない傷。アナタと同じ傷を背負って、いずれ死ぬ」

アロンドラ・カルディア:「それはアナタが、長い時間かけて、家族を“苦しめて殺す”ことになる」
アロンドラ・カルディア:「例えヘイワに生きて、大往生しても。“愛していた”という重み、ワタシの国ではとっても重い」


 どう整理したものか。こういったやり取りは、想いは、強いけれど言葉にするのは難しい。ましてや異国の言葉で伝えるのだ。
 アロンドラは、ゆっくりと一人言ちるように、しかし的場の目を見据えたまま。


アロンドラ・カルディア:「ワタシは現場で、色々なヒトを見ました。『仲間や家族が死ぬぐらいなら』」
アロンドラ・カルディア:「アナタのようなヒト、たくさん見ました。心が痛い。でも、過ぎた時は決して戻らない」
アロンドラ・カルディア:「ワタシもパードレ、マードレ、……両親、死ぬのは怖い。ワタシ自身もです。……ケド、神様のオヒザモト、行くしかないのなら……」

アロンドラ・カルディア:「アナタがイエス様を信じていなくても。アナタの家族を信じているのなら」

 躊躇いが生じる。かぶりを振って、その雑念を振り切る。――これだけは強く言いたかった。

アロンドラ・カルディア:「その願いは、“家族を生かす。そして、死ぬまで苦しめる”」
アロンドラ・カルディア:「アナタにとって、家族はそこまでして生かしたいのですね。『この世という地獄に』」


 的場は自分が死んでもいいと言う。それは、自分を苦痛から振り払って逃げることとアロンドラは考えていた。
 そして、実際に口にした。

アロンドラ・カルディア:「生きることから、逃げるのですね」

アロンドラ・カルディア:「アナタだけが家族を喪った、その不幸から救われ、幸福になる。そして家族は喪った不幸を得る」
アロンドラ・カルディア:「……それがマトバサン、アナタにとっての正しい、そういうことですか」
 

 果たしてそれは“笑み”なのだろうか。奥底がやおら見えなくなってくる。ただ、アロンドラという女は、率直だ。
 自分に素直で、忠実だ。家族を愛している。だからこそ、家族をどういうものか、愛とは、幸福とは。
 その答えを自分なりに持っている。


 女の口元には微笑みが浮かんだままだ。

 川のせせらぎも聴こえない。鋒は依然として向けられている。その構図を保ったままだ。

的場啓吾:はっ、小さく息を吐き捨てる。
的場啓吾:「そんなもの、伝わりさえしなければ」
的場啓吾:「もっといえば、そんな《事実》――例えば俺が在ったこと、俺という存在」
的場啓吾:「そういった《事実》、記憶すら捻じ曲げ喪われてしまえば、支障なぞどこにも存在しない」

 UGNでもFHでも、記憶の操作は行われる。
 もっと言ってしまえばレネゲイドの力で、存在をなかったことにする事象すら存在する。
 

的場啓吾:「俺を、停めるつもり」
アロンドラ・カルディア:「とめるつもりなんてありません」
的場啓吾:「もしくは揺らがせるつもりでの言でしょうが」
的場啓吾:「――その程度の甘言で停まるほど、俺の欲望《ネガイ》は易くない」
アロンドラ・カルディア:「そんな言葉ワタシにはありません。持てやしません。記憶を弄られたとしても、不幸というものを認知できなかったとしても」
的場啓吾:「それはあなたがその立ち位置に、命あり幸福ある立ち位置にいるからこそ言える言葉」
的場啓吾:「そうだな、ひとつ肯定しよう」
的場啓吾:「俺はあの日、あのとき死んだ」
的場啓吾:「家族が巻き込まれ命を落としたその時に」
的場啓吾:「あいつらが犠牲にならねばならん理由はどこにもなかった」
的場啓吾:「あいつらの犠牲が、《必要だった》《仕方がなかった》、それで済ませ屍をつみあげるというならば」
的場啓吾:「――そもこんな世界なぞ、在るべき意味なぞどこにもない」
的場啓吾:気づけば相手をおもんばかる言葉は消え、荒々しい口調と化している。
アロンドラ・カルディア:「アナタが家族をどこまで大事だったのか、それを確かめたかったんです。ええ、ナマハンカ、そうではないでしょう。だからFHに居る」
アロンドラ・カルディア:「ワタシが恵まれた所にいるのも知っています。アナタの心がどうあるかも、《欲望》の元には全てそうなるでしょう」

アロンドラ・カルディア:「全てはアナタの視る景色。アナタが剣を振るうなら、ワタシはその手を止めましょう。“パラディン”と未だ名を掲げるアナタがそこまでして殺し、護りたいのなら」
アロンドラ・カルディア:「そう思えるアナタは、まだ生きています。死んでいるのなら、とっくに全てを擲っている。――死人とは、口もなく体も動かぬ者」
アロンドラ・カルディア:「ワタシはワタシの意思で、アナタを生かします――」コートを脱ぎ、そっと鞄にしまう。
松笛人理:(……合図だ)
穂積 月夜:「(……では行きましょう、松笛さん)」
アロンドラ・カルディア:「記憶を捻じ曲げる。全てをなかったコトにする。そのこと自体が、“不幸”なのですよ。」
的場啓吾:「俺は、俺のためにこの力を使う」
的場啓吾:「――邪魔は、させない」
的場啓吾:「はだかるというなら、力づくでくることだ」

 周囲から、嫌な気配が広がっていく。
 目に、耳に、のどに、頭に、ひびくように、嬌声と怨嗟がひびきわたる。
 

??????:“キャハ、キャハ、キャハハハ”
??????:“ォォォ、ァァァァ、ウガアァァァァアアアア”

的場啓吾:「願うだけでは変わらない、留まるだけでも手に入らない」
的場啓吾:「――理想で現実は、変わらない」

 
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GM:っしょっと。
GM:えーっと、で、次が
GM:クライマックス、なんで、す、がー
GM:今の時点で、17時、なんですよね。
GM:途中で呼び出されるかもかも? と聞いてたので、まずはアロンドラさんに確認を。
アロンドラ・カルディア:おとさたがない(
アロンドラ・カルディア:まだ大丈夫っす
GM:うす。じゃあ
GM:とりあえず布陣展開的なのを決めなきゃなー、なんですが
GM:……的場とエンゲージ、してたいですか? アロンドラさん。
GM:(他2名は、ダメ、です(ていうかくっついてたらRPにあわん)
松笛人理:(うむし)
穂積 月夜:はーい
GM:<アロンドラさーん
アロンドラ・カルディア:えー。うーん。
アロンドラ・カルディア:人一人分離れてるからエンゲージとは呼びに行くさがある。
GM:じゃあエンゲしない、と〆(..
アロンドラ・カルディア:ウィ
GM:展開の時にごちゃっとしちゃうと嫌だから質問だから、ゆるく気分で大丈夫ですよーっと。
アロンドラ・カルディア:はあーい
GM:じゃ、いっくよー?